パソコンがダウンしてしまい、2日間ほどてんやわんやをやっていました。原因は、ゴミ箱にゴミが溜まりすぎたから。生活シーンと同じく、パソコンのゴミも早めに捨てましょう、という教訓を思い知らされました。
そんなわけでブログ更新もままなりませんでしたが、いよいよ明日からインド映画『スタンリーのお弁当箱』が公開となります。先日の記事でご紹介した、アモール・グプテー監督&パルソー君主演の作品です。いろんな新聞や雑誌に紹介記事が出ているので、大体の筋は皆様もうご存じでしょう。というか、筋らしい筋はなく、キリスト教系の小学校に通うスタンリー君とその友人たちの日常が描かれ、先生や用務員さんが彼らと交流し、最後にスタンリー君の秘密がわかる、という流れの作品です。最初に見た時は最後の秘密ばらしがちょっと唐突では、と思ったのですが、2度目に見てみると、そこに到る伏線が少しずつ偲ばせてあることがわかり、上手な監督だなあ、と感心しました。特に、スタンリー君の制服の胸ポケットが、いろんなことを雄弁に語ってくれています。
今日は、先生や用務員を演じた俳優さんたちをちょっとご紹介しようと思うのですが、その前に映画のデータをどうぞ。
『スタンリーのお弁当箱』 公式サイト 公式Facebook
© 2012 FOX STAR STUDIOS INDIA PRIVATE LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
2011/インド/96分/カラー/原題:Stanley Ka Dabba
製作・脚本・監督:アモール・グプテ
出演:パルソー、デイヴィヤ・ダッタ、ラジェンドラナート・ズーチー
提供:メダリオンメディア
配給:アンプラグド
6月29日(土)より、シネスイッチ銀座、梅田ガーデンシネマほか全国公開!
【配給会社提供の概要】
映画大国インドの新たな才能!笑いと涙が詰まった“おいしい”大ヒット映画!
ミュージカルがない、スターがいない、とにかくかわいい!
娯楽映画が主流のインドで、常識を覆した新しい映画スタイルが話題になり、予想外の大ヒット!シナリオを作らず、素人の子供たちだけを集めて撮影すること1年半。完成した映画を見て気に入ったインド映画界最高のヒットメーカー、カラン・ジョーハルの目にとまり、フォックス・スター・スタジオから配給が決まったという奇跡の映画!
【配給会社提供のストーリー】
いつもみんなを笑わせてくれるクラスの人気者スタンリー。しかし彼は家庭の事情でお弁当を持ってくることができない。昼食の時間は一人ぼっち。水道の水を飲んでしのいでいる。そんな彼を助けようと、クラスの友達は自分のお弁当を分けてあげるが、食い意地の張った先生に見つかり、取り上げられてしまう。しかも、「もう学校に来なくていい」とまで言われてスタンリーは落ち込み、学校に来なくなる・・・
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【共演者ひとくち紹介】
ディヴィヤ・ダッタ Divya Dutta : 英語教師のロージー先生
(1998年ニューデリーにて) (Wikiのサイトより)
1977年9月25日、パンジャーブ州ルディヤーナー生まれ。1994年『愛に生き、愛に死す(Ishq Mein Jeena Ishq Mein Marna)』でデビュー。芸術映画と娯楽映画の両方で活躍している女優。1998年の『パキスタン行きの列車(Train to Pakistan)』等の演技で認められ、その後も多くの作品に出演。日本での上映・発売作品に、『レッド・マウンテン(LOC: Kargil)』 (2003)、『ようこそサッジャンプルへ(Welcome to Sajjanpur)』 (2008)、『デリー6(Delhi 6)』 (2009)、『スピーシー・オブ・コブラ(Hisss)』 (2010)がある。
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ラジェンドラナート(ラージ)・ズーチー Rajendranath Zutshi : 新任の歴史教師ズーチー先生
(Wikiのサイトより)
1961年2月4日生まれ。演劇で活躍後、1984年にケータン・メーヘター監督作品『ホーリー(Holi)』で映画デビュー。この作品には、アーミル・カーンも端役で出演していた。以後、娯楽映画を中心にテレビドラマ等でも活躍。2001年の『ラガーン(Lagaan)』では、クリケット・チーム唯一のイスラーム教徒選手を演じて強い印象を残した。また、『スラムドッグ$ミリオネア』 (2009)では、主人公と司会者を見守るテレビ局のディレクターを演じたほか、日本で映画祭上映された『ガンジー、わが父』 (2007)や、『今どきの恋愛(Love Aaj Kal)』 (2009)にも出演している。
下は『ラガーン』のロビーカードより。左から、アーミル・カーン、アーディティヤ・ラキヤー、ラージ・ズーチー
アーディティヤ・ラキヤー Aditya Lakhia : 用務員
ラージャスターン州アジュメールのカレッジ卒業後、1988年に端役で映画界入り。1995年の『僕も独り、君も独り(Akele Hum Akele Tum)』では助監督も務める。2001年の『ラガーン』で演じたダリト(昔の呼び方は「不可触民」)のカチュラー役が高く評価され、注目を浴びる。以後も脇役として活躍している。
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といったところが、私のおなじみの面々でした。こういベテランたちに対しても、グプテ監督は即興の演出を要求したのでしょうね。皆さん、面白がってやってくれたのでは、と思います。そのナチュラルな演技、ぜひ画面でご確認下さい。
ところで原題にある「ダッバー」ですが、ここではお弁当箱のことを指します。ムンバイには有名なダッバー・ワーラーと呼ばれる人たちがいて、各家庭から預かってきたお弁当箱を目的の人がいる場所に届ける、というお弁当宅配をやっています。昼前にオフィス街に行くと、こんな光景が見られます。(撮影2010.3)
自転車で運んだり、日本で言うところの大八車で運んだり。バーコードもないのによく間違えないなあ、と思いますが、そこがダッバー・ワーラーの腕の見せどころ。こういうお弁当配達は、外食ができない、したくないという人にとってはとても助かるシステムで、食事の禁忌があるジャイナ教徒やヴェジタリアンの人には安心して食べられる「うちのご飯」が一番。手間賃も安いらしく、ダッバー・ワーラーの稼ぎは月1万ルピー(約1万6千円)には到底及ばないとか。
「ダッバー」には「弁当箱」のほかにも、「箱、缶、列車のコンパートメント」という意味もあります。映画の中では様々な形のダッバー=お弁当箱が出てきますので、その中身と共にお楽しみ下さい。