JR北海道の3/13ダイヤ改正、札幌地区・宗谷線以外の改正概要は以下の通り。
●室蘭本線にH100形を新規投入、苫小牧~室蘭間では66本中43本を、東室蘭~長万部間では全列車を置き換え、時間短縮を図る。
●根室線において、東鹿越発12時09分の滝川行、及び接続の新得発10時49分発の代行バスの運転を取りやめる。滝川発9時42分の東鹿越行は富良野行に短縮変更、東鹿越で接続する代行バスだけでなく、富良野で接続する代行バスの運転も取りやめる。
●根室線において、帯広発10時02分の新得行、新得発10時35分の快速帯広行の運転を取りやめる。帯広発17時52分の新得行は芽室行に短縮変更、18時19分の快速新得行は普通に格下げする。
厚内発6時14分の釧路行については、音別始発に短縮変更となる。
●函館線において、旭川発22時04分の滝川行の運転を取りやめる。
●留萌線において、留萌発8時11分の深川行、留萌発13時30分の深川行、深川発19時22分の留萌行の運転を取りやめる。
●石北線の旭川~上川間列車1往復にH100形を投入し、時間短縮を図る。
●石北線において、遠軽発16時04分の生田原行の運転を取りやめる。
●石北線の北日ノ出駅、将軍山駅、東雲駅、生野駅、函館線の伊納駅、釧網線の南斜里駅を廃止する。
●石北線の瀬戸瀬駅を自治体維持管理に、根室線の音別駅を無人化する。
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JR北海道のダイヤ改正、最後に札幌地区、宗谷線以外の内容を見ていくことにする。
まず、H100形は昨年の函館本線山線に続いて海側の室蘭本線にも導入されることになった。このことでキハ40、キハ150の運用のほとんどを、H100形で置き換える。キハ150が苫小牧以西から撤退となると、H100形投入のない苫小牧以東でもキハ40をキハ150で置き換えることになるかもしれない。
長万部から東室蘭では全て置き換えるが、苫小牧~室蘭ではおよそ2/3が置き換えとなる。現行ダイヤだと、キハ143による運用が19本あるので、それを維持するとキハ40の運用が2往復残る。糸井発着のうち1本が岩見沢発だから、キハ40運用の2往復を糸井発着にして、糸井~室蘭間はH100形かキハ143で統一するかもしれない。
リリースによると苫小牧~室蘭間での時間短縮は平均4分、最大11分となっている。東室蘭~苫小牧までの所要時間を見ると、キハ143が63分前後になっているのに対し、キハ40は70分以上かかっている。その差は7分くらいだから、全列車の2/3に相当するキハ40をH100形で置き換えて、キハ143と同じスジで走らせれば、平均4分の短縮というのは妥当なところだ。
長万部~東室蘭間での時間短縮での時間短縮は平均8分、最大11分となっている。こちらはキハ40のみの運用なので苫小牧~室蘭間より平均短縮時間は大きい。平均と最大が3分違うのは、単線区間(洞爺~有珠間5.1キロ、長和~稀府間9.1キロ)があるからだろう。約3キロ間隔で交換できるとはいえ、11分も短縮する列車もあれば、5分だけの短縮になる列車もあるという感じなのだろう。それでも、特急列車も走る線路なので時間短縮は山線より大きい。
H100形の追加投入で、長万部駅では、キハ40は函館・森行だけで、海線ルートの東室蘭行も、山線ルートの小樽行も、H100形での運転ということになる。
根室線の富良野周辺では午前中の列車の運転を見直す。下りについては、東鹿越行を富良野行に短縮変更させる。このことで、富良野発東鹿越・新得方面を見ると、7時17分の次は14時19分まで7時間も開く。幾寅、新得方面ならバスもあるが9時32分発だけだ。滝川方面については10時07分の次は15時52分まで開く。芦別や赤平といった町もあるが、毎時1本バスがあるから滝川までは十分といったところか。新得発東鹿越方面の代行バスを見ると10時49分の廃止で7時59分から13時57分まで開くことになる。
根室線の新得~帯広間では、まず10時台の1往復を見直すことに。新得発を見ると、10時35分発の廃止で、9時25分から11時47分まで開くことになる。午後の14時35分から16時49分より長いブランクだが、特急が使える分こっちの方がマシだ。一方、帯広発を見ると、10時02分の廃止で8時55分から13時14分まで5時間以上開くことになる。ここまでなると、特急『とかち』を御影に停車させたうえで、『すずらん』のように末端普通化、普通列車は帯広から芽室での運転にした方が効率的かもしれない。芽室までは20分に対し、新得まで交換待ちなしで50分以上かかるからな。
18時前後は新得行が27分間隔で2本連続しているうち1本を芽室止に変更する。現行ダイヤだと芽室始発18時40分の列車は新得から回送しているようだけど、今回の改正では短縮変更した芽室着18時12分からの折り返しに変更する。後続の帯広発18時19分の快速は、普通への格下げで柏林台、大成に停車させる。このことで、通勤通学需要に応える。
朝一番の厚内発は1駅釧路寄りの音別発に変更、厚内からの一番列車での釧路着は7時41分から8時28分に繰り下がる。厚内は十勝だから釧路への流動が少ないことを考えると仕方ないのだけどね。厚内駅自体も乗降人員は1桁だし。この厚内始発のために早朝に音別から15キロも回送していたからな。
函館線旭川発滝川方面については、22時04分の普通滝川行を廃止して、最終普通を20時52分の岩見沢行に繰り上げる。他路線より早いけど、納内から先が空知で利用が少ないからな。
伊納駅は昔は高校の最寄り駅だったが、10年前に廃校となってからは乗降人員が数人以下となっていた。橋を渡った国道沿いは町になっていて、コンビニもセブン、セイコマ、ローソンとあるのだけど、本数の少ない鉄道でなく、バス利用がほとんどだからな。伊納駅の廃止で納内から近文までの駅間は18.8キロに、これは函館本線では熱郛~目名間の15.4キロを上回り、札幌都市圏では銭函~札幌間、札幌~高砂間に匹敵する。宗谷本線最長の筬島~佐久の18キロや石北線の生田原~西留辺蘂の18.5キロ、根室線の浦幌~厚内間の18.4キロを少し上回るが、白滝~丸瀬布の19.7キロや根室本線の野花南~富良野の19.4キロには及ばない。
H100形は宗谷線だけでなく石北線にも1往復だけ投入される。リリースによるとH100形投入による短縮時間は最大7分、平均5分となっている。つまり、一方は7分短縮するのに対し、もう一方は3分だけの時間短縮となる。廃止になる駅数は3駅だから3分短縮というのは、H100形による時間短縮を交換待ちだけで消化するということになる。
石北線のうち上川までの廃駅は、北日ノ出、将軍山、東雲の3駅、駅番号はA33、A36、A42で離れており、いずれも隣駅まで2キロほどだ。この3駅と愛山は一部時間帯を除いて普通が通過する。改正で3駅廃止となるので、普通列車の停車パターンは、愛山を午前下り2本、上り1本、最終1往復が通過といった感じに整理される。
遠軽方面に目を向けると、遠軽発16時04分の生田原行が廃止されることに。90年代半ばに北見方面普通の生田原~金華間を区間廃止にしてから今の形になっていたが、生野駅廃止で約1時間後の特快『きたみ』と停車駅が変わらなくなったためか、廃止になった。生田原到着後に回送の手間もあったからな。生野に停車しているのは、廃止となる16時20分の生田原行の他、13時15分の網走行、7時46分の遠軽行だけで、改正で廃止になる駅では停車列車本数が最も少ない。
留萌線は下り1本と上り2本を廃止することに。このことで、下り7本、上り9本だったのが下り6本、上り7本となる。下りは深川発19時22分の廃止で18時09分から20時13分まで2時間開くことに。といっても他時間帯と変わりない。上りは留萌発8時11分、13時30分の廃止で、6時47分、9時13分、12時18分、16時17分といった具合に。1時間ぐらいの間隔がなくなって、普通のローカル線くらいになった印象だけどね、これくらいのレベルの米坂線(新潟口)、予土線は駅降り済ませているし、終点駅側に宿泊施設があるから、駅降りの難易度はそんな高くないのかと。
釧網線の南斜里は、釧路行4本、網走行2本が停車していたが、利用客が少ないので廃駅に。周辺は何もなく、2キロ東の集落に中斜里駅があるから、利用客が少なかったのだろう。
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