明日に控えた京成電鉄の改正、スカイライナーは2週間前のブログで触れているので、今回は一般列車を中心に触れる。
まず、京成と北総、芝山鉄道でリリースされている改正概要で、朝のデータイムの事項は以下の通り。
★データイムの成田空港発着特急の半数を、成田発着の快速特急に変更する。それに伴い佐倉折返しの快速の半数を成田空港まで延長運転させる。
★芝山鉄道において、平日8時台上りの快速上野行を東成田発から芝山千代田発に延長変更する。なお、9時16分の芝山千代田行は設定を見直す。
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リリースで見ると、データイムの佐倉以東以外はあまりいじってないように見えるが、いざ時刻が発表されたら、それ以外も大きく変わっていた。
●朝時間帯
京成上野発5時40分のスカイライナーが新設された一方、5時18分のアクセス特急が上野~高砂間で部分廃止、平日は高砂始発、土休日は押上始発になった。浅草線方面からはすぐに接続するから大して不便になってないけど、朝早すぎて利用率が良くなかったのだろうか。
唯一の東成田折り返し列車である、上野発6時28分の快速は芝山千代田行に延長変更、改正後は東成田線の列車は全て芝山鉄道に乗り入れるようになり、東成田行の幕は見れなくなる。芝山鉄道ではゼロサムにするために、上野発7時57分、成田発9時32分の芝山千代田行を成田行に短縮変更、芝山千代田発9時16分の成田行を廃止する。
それに伴い成田発10時02分の芝山千代田行は9時52分に繰り上げ、芝山千代田発8時46分は57分に繰り下げ、9時47分は37分に繰り上げ、運転間隔を調整する。40分間隔の時間帯が10時台から9時台に拡大したような形だ。
それ以外に、平日ダイヤで目立ったのは、青砥発9時18分の西馬込行が延長変更して高砂発9時15分になったことと、7時台の西馬込発アクセス特急が京成線内3分繰下げ、東松戸待避で10分繰下がったことか。このアクセス特急は、現行ダイヤだと成田湯川で10分停車しているから、その先は今と変わらないわけだが。
土休日ダイヤでは成田発8時36分の特急を5分繰下げモーニングライナー続行に、上野発8時56分の特急を4分繰り上げている。また、押上発7時36分、7時59分、8時23分の3本が、成田湯川、根古屋信、青砥での停車時間を見直し、5~8分の時間短縮を図っている。
●データイム
本線系統が佐倉以東で大きく変わり、一般優等が13年ぶりに復活することになる。成田空港発着特急の半数は、佐倉~成田まで通過する快速特急に変更、快速特急通過駅と成田空港方面は快速を佐倉から延長させてフォローすることになる。その結果、上野から成田間は3分時間短縮の64分となる。快速特急と快速を乗り継いだ場合、上野から成田空港までは現行と変わらないが、成田空港から上野は3分余計にかかることになる。
一般的に、追い抜く方の上位優等が需要の高い遠い所まで走るのがセオリーだが、快速の方を成田空港発着にしたのは、いくつか理由がある。まず、快速特急通過駅から成田空港への利便性を維持するため。空港の勤務体制を考慮すると、公津の杜在住の空港職員がデータイムに利用するというケースがありそうだからな。
あと快速特急をそのまま延長すると、スカイライナーの宗吾車両基地への回送のスジを確保できなくなるため。午前中の本数が増えたということは、汚物処理のための回送も増えるということだからだ。その兼ね合いか、快速の成田空港着はX3が基本だが、12時17分着と15時37分着は4分ずれ、上野発9時13分の特急も成田で6分停車し、成田空港着を5分繰り下げている。成田空港発も改正前の特急がX8分発に対し、快速がX5分発と3分繰り上げている。
これらの理由だけだったら、快速を延長せずとも、特急を改正後快速のスジを踏襲して延ばせばいいと思うのだけど、それについては急ぐ人は乗り換えて、急がずに押上・浅草方面へ向かう人はこのまま快速ということで、混雑の分散化を図るのが狙いなのではないかと。
混雑分散化だけなら、快速特急を佐倉発にするだけで十分だが、成田まで純増させたのは、成田から都心への都市間需要とJRへの対抗があるからではないかと。4分時間短縮したとはいえ、成田から日暮里まで61分、本線経由スカイライナーより15分遅いわけだが。JRだと成田から東京駅まで76分、東京駅での他路線への乗り換えを考慮すると、京成は速達化で少し優位になったということか。それにしても、データイムに末端で優等が純増というのは、田園都市線や埼京線が末端で優等を各駅停車にするのと逆行している。スカイライナーを増発するだけだなく、一般列車の距離を増やしたのは驚きだ。
快速特急の成田での折り返し時間はわずか5分、快速西馬込行が成田を発車した2分後に入線し、快速成田空港行が発車するのと同時に逆方向に発車する。5分しか折り返し時間がないから遅れが4分以上だったら、佐倉での折り返しに変更するだろう。
成田空港発12時台を見ると、08特 19ス 25快 39ス 44ア 48特となっている。快速西馬込行は先行特急から17分空き、現状の20分空きより集客しないどころが、快速西馬込行だとどこに行くかわからない。インバウンドは、19分か39分のスカイライナーを選ぶだろう。その後は特急まで20分以上開くが、アクセス特急と混雑が分散される。このアクセス特急は高砂で成田始発の快速特急に接続、19分前の快速に乗ってもこの成田始発の快速特急に接続する。
西馬込~成田空港間の快速は京成車がメインだが、平日の成田空港15時37分着は京急車で折り返し三崎口行、16時13分着は都営車で折り返し高砂行となる。土休日も11時33分着と14時13分着に都営車が充当される。一線を退いていく5500形が快速として成田空港に乗り入れるのは、一時期的なもので珍しいことだ。
リリースにないところで大きな変更点がある。去年の改正では下り本線特急からアクセス特急に接続しなくなり、上野から北総、スカイアクセス線方面が不便になったが、今回の改正では再び高砂で接続するようになっている。本線快速特急の青砥発を1分繰上げ、アクセス特急の高砂発を1分繰り下げたからだ。このことで、日暮里から千葉ニュータウン中央まで41分かかっていたのが34分に、成田空港まで66分かかっていたのが58分に短縮される。スカイライナーとの所要時間差は20分を切るけど、アクセス特急の本数はスカイライナーの半分だからな。
下りにおいて特急とアクセス特急が接続しなかったのは、特急成田空港行とアクセス特急成田空港行で紛らわしいからだったが、今回の改正では快速特急成田行とアクセス特急成田空港行で、空港へ向かうのはアクセス特急だけになり紛らわしさはなくなった。但し、土休日ダイヤにおいて、快速特急成田空港行とアクセス特急成田空港行が青砥を19時09分に発車し、高砂まで並走することになる。これこれは改正前も改正後も変わらない。
あと、津田沼行の一部が千住大橋待避を受けることで、快速への接続が青砥から高砂に変わっている。
それ以外にデータイムのパターン変更はないが、スカイライナー増発の兼ね合いか、午前中の上りアクセス特急とそれに追い抜かれる普通が、千葉ニュータウン中央から高砂までで2分繰り上げている。その結果、武蔵野線新松戸方面への接続時間が5分だったのが7分になっている。
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