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しーさるの鉄日記

大船渡線BRT駅巡り(内湾入口~唐桑大沢)

大船渡線BRTは、内湾入口(八日町)から始まった。気仙沼~内湾入口(八日町)は2018年に乗っており、改めて乗る必要はなかった。巡った順序は以下の通り、数字は気仙沼からの駅数。

①内湾入口(八日町)1003-1020④唐桑大沢1057-1114➂八幡大橋(東陵高校)(歩)➁鹿折唐桑1153-1209上鹿折1222-1238➁鹿折唐桑1348-1421
⑧陸前高田1433-1439栃ヶ沢公園(歩)竹駒1514-1519陸前矢作1537-1556⑨高田高校前(歩)➉高田病院1626-1643⑥陸前今泉(歩)⑦奇跡の一本松1739-1747⑤長部1829-1855⑪脇ノ沢1913-1933⑯大船渡丸森

気仙沼から鹿折唐桑までの2.2キロは2015年3月に供用開始となった。市街地の信号が多いところを避けるので1分ほどの時間短縮となった。内湾入口(八日町)は2022年3月に新設された駅で交換可能、上屋はなくベンチだけが設置されている。出口は上りホームの気仙沼寄り、市役所裏の坂道から階段を13段上がったところにある。坂道にある駅入口の標識は小さく、駅に近くてもわかりにくい。市役所の辺りは一見津波の被害はなさそうだが、市役所ワンテン庁舎の柱には1.5mくらいまで上がった目印があった。市役所のための駅だと思っていたが、市役所は2027年度前半をめどに市立病院のあった不動の沢の近くに移転するとのことだ。それに合わせて周辺を再開発するから、その時に上屋か待合室でも付けられるのだろうか。乗車人員は5人と街の中にも関わらず、かなり少ない。

内湾入口を出るとトンネル2か所を抜けると鹿折唐桑に着く。鹿折唐桑は、上りホームに盛寄りから、待合室、出口、そしてトイレがある。駅前はロータリーが整備されているが、バスは乗り入れてこない。ロータリーに面している土地区画整理事業の石碑は、津波被害を受けたものの、再び建てられたものだ。鹿折唐桑を出ると、専用道から右折、駅前広場経由で左折して県道に入る。震災の時は津波で、この交差点の付近まで大型漁船『第18共徳丸』が打ち上げられてきたが、震災の2年後に解体された。県道沿いは郊外型商業施設、2016年には県道から少し離れて4~5階建ての災害公営住宅8棟が整備されたが、空き地は所々に残っている。

鉄道時代の大船渡線は鹿折唐桑を出ると、鹿折川沿いを北上、5km先に上鹿折駅となっていた。上鹿折駅を出ると、鹿折川を3回渡りながら4kmほど進み、全長1009mの飯森トンネルで峠を抜けて、宮城県から岩手県に入る。飯森トンネルを抜けると、山間部を2km走行、矢作川沿いに3km走り、陸前矢作駅に到着する。上鹿折から陸前矢作までは10キロと最長の駅間となっていた。陸前矢作を出ると、竹駒駅を通って、6キロ離れた陸前高田に到着、鹿折唐桑から陸前高田まで21.2kmとなっていた。一方、BRTは三陸道や国道45号で海沿いの全く違うルートを走行する。陸前今泉を経由すれば、鹿折唐桑から陸前高田まで21kmと鉄道と変わらないが、陸前今泉を経由しない快速は19kmに短縮となる。津波の被害がないのにも関わらず、鹿折唐桑から竹駒までの峠越えルートを専用道での復旧を諦めたのは、この区間の需要が少ないためだと思われる。専用道で復旧せずに平行の県道を通るとなると、距離が数キロ延びる以前にカーブの多い1車線の峠道で、BRTどころが一般車とのすれ違いもできない状態だ。よって、海沿いの道路を経由することになった。宮城県側の上鹿折駅は、ミヤコーバスの鹿折金山線の鹿折唐桑~上鹿折間をBRT区間として対応させた。運転本数は平日5往復、土休日4往復、土休日下りは気仙沼発11時42分とだいぶ遅い。一方、竹駒経由の陸前矢作方面は陸前高田から支線のように運転している。上鹿折と陸前矢作の間の峠越え区間は公共交通機関が消滅した。このこと一駅間で12分だったのが、上鹿折発14時36分に乗った場合で、鹿折唐桑19分、陸前高田16分接続で1時間39分かかっている。この2駅間の移動がほとんどないのだから仕方がない。

BRTは国道45号との立体交差手前で右折、さらに右折して国道45号に入る。一方、上鹿折方面のミヤコーバスは県道を真っすぐ走る。津波は国道45号線の1キロ近く先まで上がってきた。上鹿折方面へのバスは県道から外れて、団地や保育所の方を経由するが、その辺まで上がってきたことになる。鹿折唐桑から16分で上鹿折駅前に到着する。鉄道時代の上鹿折駅はバス停から歩いて2分、周辺の津波被害はないものの、2006年に建て替えられた駅舎は解体され、雑草の生い茂る空き地にわずかなホーム跡と駅名標を残すだけとなっている。

BRTは国道45号に入ると、すぐに八幡大橋(東陵高校)に到着する。八幡大橋は2017年4月に開設されたバス停、上り乗り場は上屋付きだが、下り乗り場はパチンコ屋の前にポールがあるだけだ。上り乗り場の近くには巨大スーパーがある。駅名に入っている東陵高校は盛寄り1キロ先にある。鹿折唐桑も、八幡大橋も、乗車人員は12人と周辺が市街地の割には少なく、気仙沼線BRTの東新城の1/3くらいだ。本数が少ないためか、利用を避けられ、買い物客もマイカーに流れているのだろうか。

八幡大橋で出たバスはすぐに右折、県道218号を1キロ南下して、鹿折唐桑の対岸辺りまで進む。さらに左折して気仙沼鹿折ICから三陸道に入る。BRTの運行を開始した頃は、震災の3か月前に開業した唐桑道路を今の唐桑半島ICから入るような形だったが、2021年3月6日に南の方へ延伸、その一週間後には気仙沼鹿折ICから三陸道に入るようになった。なお、唐桑半島ICは、唐桑道路の時は気仙沼側の一般道から乗る構造だったのが、三陸道の延伸で、大船渡側の一般道へ降りる構造となった。そのため、BRTは少し戻るようなルートになった。シートベルトのないBRTは、三陸道でも最高速度60キロに抑えられている。都市圏以外で、シートベルトのないバス車両が高速道路を走るのは珍しい。鉄道時代の飯森トンネルより少し長い1167mの新唐桑トンネルを通過してすぐに、唐桑小原木ICで三陸道を降りる。気仙沼鹿折ICから6.2キロを三陸道で走ったことになる。八幡大橋から唐桑小原木ICまで一般道経由だと8.6キロだが、三陸道経由だと7.6キロと1キロ短縮となる。唐桑小原木ICから1キロ走って、唐桑大沢に到着する。

唐桑大沢は2019年3月に新設された駅、歩道の外側に岩手県交通の大沢バス停と並んでポールだけが立っている。バス停周辺は空き地になっているが、数百メートル離れて集落はある。宮城県では、最北端、最東端の駅で、1キロほど走ると岩手県に入る。さらに1キロ走ると海の臨める集落がある。旅館もあるが駅はなく、さらに1キロ走ったところに長部がある。長部は2013年3月に大船渡線BRTの運転開始と同時に設置、道路上に交互配置となっており、盛寄りの下り乗り場裏に待合室がある。盛寄り100mのところには三陸道の出口がある。唐桑大沢駅を三陸道沿いに移動すれば、三陸道を使える距離が長くなるが、時間短縮は大したことないのだろう。唐桑大沢の乗車人員は6人、長部は7人となっている。

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