明日新潟へ行く用ができたので、そのついでに週末パスで、宮城県内で改修された駅を巡ることにした。週末パスは新潟往復より安いから、それだけに使うのは勿体ない。
まず、上野発6時10分のやまびこで福島へ、この16分後のやまびこだと、200系塗色で民謡チャイムが聴けるのだけど、福島での乗り換え時間が2分だけになるので諦めた。乗ったのは自由席だったが、三連休初日の割には空いており、後ろに誰もいない窓側の席でリクライニングする。
ガラガラだった車内も、大宮で2/3ぐらいが埋まる利用率に、宇都宮で入れ替わったが車内の利用率は変わらなかった。郡山で降りた客は多かったが、乗ってきた客は少なかったので、若干空いてきた。
福島には7時37分に到着、目の前には上りやまつばが停車中していて、はやぶさの待避を受けていた。上りやまつばが出た2分後、下りつばさが入線、その2分後に下りはやこまが通過する余裕のないやり取りを見ていた。
福島からは8時02分発の阿武隈急行、20分ほど乗って高子という所で降りる。折り返し乗ったのが阿武隈急行の新車、ab900系の黄編成、今日阿武隈急行に乗った目的だ。 ab900系は2019年に営業運転開始、E721系ベースというより色違いだが、側面連結部には大胆にもAという字が飾られていた。デビューして数年経つが充当列車は公式HPで明らかになっている。
福島着8時41分、8時52分のE2系やまびこで、白石蔵王、仙台と停車していく。団体貸切のE5系を見た後、9時30分の仙台空港行に乗り込んだ。2両編成だったが、何とか座ることができた。
太子堂は、開業の2007年から間もなく訪れたが、周辺には何もなかったので、改めて訪れた。ロータリー横には駐輪場、少し離れてスーパーがあった。長町もIKEAがオープンしたので再訪問、IKEAは駅前というより広場から道を入ったところにあった。仙台都市圏の利用率は高く6両でも座席が埋まっていた。
架線トラブルがあったようで長町で少し足どめ、仙台から乗る仙石東北ラインも送り込みが10分以上遅れたが、仙台を10時18分時間通りに出発した。
仙石東北ラインは連絡線で東北本線から分岐、仙石線に合流かと思ったら、停車した。JRアプリで確認したら、先行の仙石線普通が7分遅延していた。仙石線を通過した数分後、運転を再開し、仙石線に入った。
高城町着10時54分、遅れているのであおば通行に急いで乗り換える。乗り換え客は10人以上いて、松島海岸へのアクセスとして浸透している印象を受けた。
松島海岸駅は、元々島式だったが、バリアフリー化でエレベーターを設置するついでに、海側にもホームと駅舎を新設、海側に片面ホーム2本が並ぶ構造となり、去年11月に共用を開始した。新設の片面ホームは石巻寄に1両分ずれている。石巻行、あおば通行とも、両線から発着するから、改札口で発車番線を確認しなければならない。
駅舎は鉄骨の3階建て、1階は駅施設と土産物屋、2階はカフェが入居していたが先月撤退した。3階は海側ホームからのエレベーター乗り場になっている。外観は周辺の景観を考慮して焦げ茶のシックなつくり、お土産物屋の辺りはガラス張りになっている。
高城町に戻って、松島駅まで歩くことに、高城町駅は2016年に改修され、窓は木のフェンスで覆われた。
松島発12時12分の小牛田行に乗車、3駅目の鹿島台で下車する。鹿島台は2015年に橋上化、東側に出口が新設され、コンコースとホーム東西出口の間にはエレベーターが整備された。コンコースは3階くらいの位置にあるため、階段は長く、途中で折れ曲がる。駅舎は高城川の明治潜穴のレンガアーチをモチーフにしているため、所々でレンガタイルになっている。新設の東口には駅前広場を整備、上屋付きの車乗降場があり雨の日も楽に利用できる。周辺は団地や川向うにも町があるから、需要はあるのだろう。既存の西側も以前は舗装されていただけだったのが、小さいロータリーとその横に上屋付きの乗降場を整備、それに面して公園も整備した。駅舎の階段スペースの地元の施設のようで、民芸品を展示していた。
一つ戻って、品井沼で下車、品井沼の駅舎は2020年3月に改修され、シンプルなものになった。段差のついた屋根は、周辺の山々や大地の起伏をモチーフに、内装は元禄潜穴をイメージした石材をデザインに取り込んでいる。駅舎入口はガラス戸で仕切られ、ホーム側ドアの内側、外側にはSuicaの簡易改札がある。駅舎には窓口があり、委託駅員が対応することになるが、窓口の営業時間は平日6時30分から15時、土休日8時から13時なので、それ以外の時間でSuicaがない場合は、乗車証明書を発行することになる。
小牛田で陸羽東線に乗り換え、2つ目の陸前谷地で下車、駅から歩いて5分のところのもちべえという団子工場に寄って、お土産を買うことにした。
陸前谷地には1時間滞在して、14時42分の列車で山形県の新庄へ向かった。新庄までは2時間40分かかるが、古川で30分、鳴子温泉で20分停車するので、実質の走行時間は1時間50分くらいだ。今年のダイヤ改正で1両編成になったから、座れないと思ったが、余裕で座ることができた。乗っていた客のほとんどは古川で下車、古川からは座席の1/2が埋まる利用率になったが、半分くらいが岩出山で降りた。
鳴子温泉では、ホームに降りて、交換相手の『快速ゆけむり号』を撮影することに。ホームに降りただけで硫黄のにおいが漂う。『快速ゆけむり号』に充当されるキハ110は今年3月からレトロラッピングを施されるようになった。以前は『快速ゆけむり号』にはリゾートみのりが充当されていたが、2020年8月に釜石線を中心に運用されていたキハ110系0番台9両のうち、2両を転属する形で置き換えた。鳴子を出ると、車内の利用者数は10人を切った。
新庄に到着したのは17時20分、8分のタッチ差で『つばさ』に接続しなかったため、80分以上の待ち時間となった。陸羽東線は奥羽本線との並走区間が長いので、南新庄を出るとまもなく、その上り『つばさ』とすれ違った。
待ち時間が長かったので、まずゆめりあ鉄道ギャラリーへ向かった。新庄ゆめりあの1階は漫画ミュージアムのスペース以外は一般貸出用みたいだったが、利用率が芳しくないなかったのか、鉄道ギャラリーとなってしまった。ただ、新庄での接続が良いせいか、鉄道ファンが寄りにくいのが難点だ。
入館無料にも関わらず、展示内容は充実しており、山形近辺はもとより、全国の鉄道の部品や模型を展示していた。ジオラマは大きいものはないものの、3つもある。1つは入口に入ってすぐのところにある現在の新庄駅を中心に、新庄まつりの神輿をスケール無視してあしらったもので少し離れたところに機関庫がある。車両はイベントなどで動かすみたいだ。二つ目は1960年代の舟形町を再現したもので、当時の舟形駅だけでなく、探鉱作業所、トロッコも再現した傑作、スタッフに頼めば機関車列車を動かすことが可能だ。3つ目が長浜鉄道スクエアから譲渡してもらった5本の周回ルートのあるジオラマ、特にモデルはなく、ストラクチャーは既製品だ。コインを入れれば動かせるが、メンテナンス中だった。
ジオラマ以外にも0系新幹線の電動遊具『ゆめりあ号』がある。これは1988年に閉園した猿羽根山遊園にあったものを譲渡してもらって、改造したものだ。このギャラリーで目立つ展示物だが、第1第3日曜日の10時~12時、13時~15時しか稼働しない。猿羽根山遊園からはコインを投入して動く、跨いでのる蒸気機関車の遊具もある。『ゆめりあ号』の周りには子供が鉄道玩具で遊べるスペースや、鉄道関係の図書コーナーもあり、てっぱく並みに凝った造りとなっている。
急行食堂で鳥モツラーメンを食べた後、新庄発18時43分の『つばさ』で帰ることに。新庄の時点で貸し切りだったが、山形ではある程度乗ってきて、2割くらい席が埋まった。福島での『やまびこ』への連結はないものの、『はやぶさ』を待避、『つばさ』単独での運転だったが21時を過ぎていたので、乗客は少なかった。E8化後は、この後の各駅停車やまびこ2本(仙台発と盛岡発)に併結となる可能性は高い。上野には22時18分に到着、常磐線に6分で乗り換え、帰宅した。