cowboy-平松の部屋

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お前は乗るのがヘタクソだから オレのBIKEを設計しろ

2019-03-14 21:27:34 | 阿部語録 -KAWASAKI時代-
阿部語録ーKAWASAKI編ー6

お前は乗るのがヘタクソだから オレのBIKEを設計しろ

阿部ちゃんと出会えて設計者として、幸せでした。お互いに出来る事、出来ない事、知りたい事
を2人で考え、そしてオレは乗るセンスが有る、お前は乗るセンスが無いから、オレのBIKEの図面を画い
とけです。XE85でだったかな、KMC(アメリカ・カワサキ)の裏庭のダートでグルグル回ってタイムを測って
いたんです、すると、”ヘタクソ オレより10秒遅いぞ、ライダー失格だな、やっぱりお前はオレのBIKEを
作っていればいいんだ。
” でも、これ当たっているんです。FJ(ミニフォーミュラー)で富士スピードウエイの
ガードレールに張り付いたり、横山コーナーでENG大破で大スピン、高速コーナーが怖かったです。竜洋の
テストコースではフロンテクーペ(レース仕様)でフルカウンター(ちょっと遊んでいた)でハイサイト転倒(これでワークス
ドライバーの芽は無し)、阿部ちゃんにヘタクソと言われ良かったです、それでまだ生きてます。

プレイボーイクラブでWe shall overcome

2019-03-14 21:10:54 | 阿部語録 -KAWASAKI時代-
阿部語録ーKAWASAKI-5

プレイボーイクラブで We shall overcome

1975年 阿部ちゃんと私(メカ)はデイトナレースに出場しました、KR750は’75デビューでニューマシン発表会
が計画されていたようです。日本で整備された阿部ちゃんのレースBIKEはR・ホールにパクラレテしまっ
てました。ホモロゲを取得する為に完成車を30台輸出しましたが、かなり、テンポラリーパーツが組み込
まれているようで、フレームNoを指定しネクスト阿部BIKEを倉庫から引っ張り出し、そして私がレース用
に全バラ再整備してました。阿部はH2RーHUBERで面白テストしてました。いきなりチーム・マナージャー
からニューマシンKR750の発表会が有るから来いでした。シティーセンターのプレイボーイクラブで催されるとの
事、我々はフォーマルな服装は持って来てないので、断りましたが、そのまんまの服装で良いので
来いでしたが、普通、セレモニーがあるから、それなりの服装は準備しておけですよね。会場には
阿部ちゃんの本レースBIKEが#17(イヴォンの固定No)に彩色されスポットライトを浴びてました。我々はGパンにセーターでの
正装、まあいいやでした。本場プレイボーイクラブは田舎の明石から行った我々にはショックですよ、でも
ライダー紹介で阿部ちゃんは、しっかり”好きなアーティストはボブ・デュランそしてWe shall overcome
って答えてました、格好好いでしょう、当然英語で、私はカバーガールのフォト(当然無修正)ばっかり見てました。

ブラバムBT45のリンクサスをみて、これパクロウゼー

2019-03-14 18:44:48 | 阿部語録 -KAWASAKI時代-
阿部語録ーKAWASAKI編ー4

ブラバムBT-45のリンクサスを見て、これパクロウゼー

阿部と2人で小島さん(KE009)のF-1レースの手伝いで富士スピードウエイに、駆り出されました。
メカ、スタッフがいる訳ですから、走らせる以外のお手伝いで ゲートにスポンサーさんが来たからパスを
持っていけ、関係者さんを お迎えに行って来いとかのアッシー君的なお手伝いでした。
でもその合間に、小島さんは”4輪のF-1の技術をお前らよーく見て勉強せい”でした。
阿部と2人で各チームのピットを覗き込み、車検前のマシンにへばりついて、オーオースゲー機構だらけだ
ぞー、アンチロールバーの強さは手元でアジャスト出来るんだ―。そして阿部が ブラバムBT45のFRサスで
ベルクランク式のリンクサスを発見しました。平松このリンク機構面白いな、サス本体を冷却が悪いBODY
側にわざわざレイアウトしてるぜ、どう作動するのかな、利点あるのかなー。 その頃の2輪のRRサス
は2本サスで発熱(ストロークによる)、減衰、GAS圧(ガス圧でOIL気泡を抑える)の反発、金属バネとの
マッチングが巧く合わず試行錯誤で数撃ちゃー当たる方式の開発でした
 私の頭の中に即、サインカーブの一部が描かれました、緩やかなサインカーブの位置ではライディングの
1G付近で、路面の凸凹をスムーズにトレースさせる。サインカーブの立ちあがった位置ではコーナーで
サスが沈みこんだ付近でバネ加重が高くなって踏ん張っくれる、そしてRRサスストロークはリンク比でRR
ホイールストロークの1/2程にレイアウトすれば、発熱は抑えられる
 阿部ちゃんにこんなイメージだろうと説明すると、”面白いなBT45のリンクサス パクロウゼー”でした。
KR250のRRサス・スイングアームはこのイメージで設計し、初めてプログレ比なるものを意識した機構です
実はKR250のRRリンクのサス、スプリングは小島さんからお借りしました、F-1のフロントサス(コニ製のSPL-D、
自由長305mm)でプロト走行しております、自分達ではサスの開発が出来ませんので選択肢を広く
F-1の技術(部品)と共通にしました。

バカヤロー、PITでヘロヘロしてるな、杉本さんの最終コーナー視てこい、なんとかしろ

2019-03-14 18:31:59 | 阿部語録 -KAWASAKI時代-
阿部語録ーKAWASAKI時代ー3

ばかやろー、ピットでヘロヘロしてるな、杉本さんの最終コーナー視てこい、なんとかしろ

杉本五十洋(いそよ)さんが富士スピードウエイでH2R(?)のテストでバンクに張り付いてしまって左足
に大怪我をおってしまった。左足首の屈折角が小さい為、特殊リンケージが必要でした.全レースは
出場しないが日本GPだけの出場した、してもらったの方が正しい。そして私が杉本さんのメカを
担当した、年に一度のみのレースだから、いつも走り込みからスタートし、セッティングは濃いめで、タイヤ
交換のみでひたすら走り込んでもらいました。当時のスズカはカシオシュケインが無く裏のストレートから
減速せずに最終コーナーに突入、サスはコーナーGで全屈状態、しかも路面は荒れていた為にBIKEは
そうとう暴れていました。
阿部ちゃんは後方から杉本さんの最終コーナーでのグラグラを見て、私に”バカヤロー、ピットでヘロヘロして
るな杉本さんの最終コーナー見てこい、なんとかしろ”です。 即。杉本さんの最終コーナーを見に行き
ました、怖いもんです、こんな危ない状態で走ってくれてるんだという怖さです。
コーナーGでサスが沈み、スプリング反力が大きくなった状態での、路面の凸凹からくるサスの動きが抑え
きれてない(減衰が低い)と診えた。要するに、サスのスプリング反力に合った減衰を与えなければ
ならない、今でいう位置依存サスです。当時フロントサスはシートパイプの外径とピースの内径部の隙間を
オイルが通過する抵抗で減衰を発生させてました。STDのシートパイプはストレートでサスの伸びきり位置、
1G位置、全屈位置においても減衰は同じです。STDサスで減衰を変更するときはピースの内径違い
組みかえにて、隙間を変更しセッティングしてました、ですから1Gから全屈位置までのシートパイプの径
を徐々に(テーパー状に)大きくし、環状隙間を小さくしたシートパイプを数種類試作し、鈴鹿に持ち込み
ました、杉本さん最終コーナーでサスが全屈した時の減衰を大きくしサスが暴れるのを防ぐ対策をしてき
きました、確認してくださいと、テストパーツの目的を明確にして走ってもらいました。組みバラシは
走行時間の間に出来るので、短時間で試作品のテストができ、方向性が見つけられました。、本番
仕様は次テストで投入出来ましたね。他のライダーにも投入すると、 阿部ちゃんが”ホオーやるじゃん”
とにこっとしてました。

KR350- 絶妙なしなり

2019-03-14 18:20:06 | 阿部語録 -KAWASAKI時代-
阿部語録ーKAWASAKI時代ー2

KR350 スズカの右右 絶妙なフレームのしなり

2&4レースで、2輪はオープンクラスのレースでした。750cc、500cc、350cc有り有りのレースで シャケさん
(河崎さん)が水色のRG500、阿部ちゃんがKR350,水谷がTZ350…等がエントリーしていた
スタートで阿部が逃げヘアピンを立ち上がった右右で後方を確認すると、ヘアピンに突っ込んでくる水色
のマシンが見えた、しゃけさんのRG500だ、   このKR350の一番速いところは中、高速コーナーで
ロングホイールベースとフレーム捩じれと350エンジンからのトルクフルな出力がタイヤのすべりとがすごくマッチング
していて、”KR350は絶妙なしなりだー” と 阿部ちゃんは絶賛していました。
 なんで皆コケルのかな、タイヤのスベル感覚を尻に感じて限界を超えないように走ればコケルコトはない
それがプロだよ、オレはコケないよ。   でも後ろから水色のRG500,ウシロに付けられたら最高速で
負ける、シャケさんの視界から消えて、あきらめさせるしかない。その一念でスピードにのせる為に
右右でいつもよりスロットルをガバッと開けた、一瞬の誤った判断がRRタイヤのすべる限界を超えて、
阿部ちゃんは宙を舞って、裏ストレートの見える松林の中まで飛ばされてしまった、そして背骨の
圧迫骨折してしまった。
 KR250/350は高速コースでタイムを出そうとの、コンセプト(阿部から)に開発し W-GPで8度のチャンプを
GETしましたが、500cc相手では無理でしたね。又、無理が出来るBIKEだったのでしょう。
 A・マング(350ccW-チャンプ)がGP500クラスにKR35?cc(メカの自作)で出場しました予選タイムは中盤
でしたがで本レースで順位を上げられません、コーナーの立ち上がりでは負けて、コーナーでは抜けきれ
ず、最高速では負けます、コーナーで稼げる単独走行(予選)でのタイムは、500のヘタクソには勝てます
が、対いちで殴りあったら負けます。  だから、阿部ちゃんはフレームのシナリを利しての逃げの一手
だったんでしょうね。 解るかな”KR350の絶妙なシナリだー”が  BIKEはバランス