クロイドンノース

メルボルン郊外のクロイドンノースでの主婦の生活。
息子の言語発達遅滞のことやクロッシェの記録も。

キラキラのスヌード

2016年10月26日 | クロッシェ♪


キラキラがかわいい毛糸を見つけたので衝動買いでした。
LincraftのEuropean Glitter。
もう売ってないみたいですが…。

4玉しか買わなかったので、とりあえず、スヌードで。



ラメがチクチクせず、毛糸自体もフワフワで肌触りがいいです。
3玉使いました。
来年の冬も入荷してほしいな。


編み目は細編みの変形です。
複雑すぎないキャラクターが出て気に入ってます。
キラキラも映えます。

ちょっと前にブーツカフを作ったのですが、それで使われていた編み方です。
そのBrooklyn Boot Cuff(Ravelryで無料)はまた今度アップしようと思います。

クロッシェ♪





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学芸会がありました

2016年10月19日 | 日記

こちらでは学芸会のようなものはスクールコンサートと呼ぶ所が多いのですが、
LHの学校は何もかも親と子供達と先生達の手作りのミュージカルで、
スクールパフォーマンスと呼んでいます。
校長先生率いるバンドで、きちんとした生オケで毎年子供達がミュージカルをやります。

上の写真は、今年のテーマであるウサギの絵。LH作です。


今年のミュージカルは、校長先生が脚本を書きました。
昔や今の流行の曲を取り入れ、学校の敷地内を穴だらけにする野ウサギをテーマにしたものでした。

セリフやソロの歌があるのは一部の中・上級生で、LH達下級生はその他大勢の歌だけ。

LHのようなセンサリーキッズも中・上級生に何人かいるのですが、しっかりと役をこなしていて、
あと数年でうちのLHもあそこまで成長できるのだろうか、してくれたら嬉しいなと考え始めたら
目がウルウルし始めた私。


ミシンで何でも作れるママさんがいて、毎年衣装はデザインから全部手作りしてくれます。
今年は様々な動物の色のTシャツを見つけるのが難しくてTシャツを染めたりするなど、
多少は各家庭でやらなくてはいけない部分もありますが、この衣装係のママさんにはホント頭が上がりません!
この人の子供が卒業したらどうなるの~?という悲鳴も最近聞こえるのですが、
保護者の中にも色々な技術や特技を持った人が多いのもこの学校の特徴。
多分誰か他の人が引き継ぐか、このママさんが毎年お手伝いに来てくれるかでしょうね。

引退した先生も振付師として毎年戻ってきてくれます。


ヨーロッパから持ち込まれた猫やキツネが本来の獲物よりも捕るのが簡単な豪州土着の動物たちを獲物にし始めたため、
土着の動物たちを絶滅の危機に追い込んでいるという昔からの問題も劇に取り込まれていました。

その一環で、What does the fox say?というノルウェー発のジョークソングが使われていたのですが、
こういった、自称「大人になれない」校長先生ならではのユーモアたっぷりで楽しかったです。


蛇足ですが、
劇中では「キツネさんの意見は?」というところで使われた曲ですが、
曲自体は「キツネの泣き方ってどんなの?」と素朴な疑問のことです。
本当はWhat does a fox sound like?と言ったほうがいいかもですね。

日本ではキツネの泣き方は擬態語でコンコンとかケーンケーンと表現しますが、
私は実際には聞いたことがなかったのでyoutubeで見てみました。
全然、コンコンでもケーンケーンでもないんですね。
色んな鳴き方をするんだと初めて知りました。



去年のスクールパフォーマンスでは
モンティ・パイソンのミュージカル「スパマロット」、海賊のやつをやりました。

去年は6年生の女の子に国内でソプラノのコンコールで上位に入賞しているような実力派もいたし、よくできていました。
上に貼ったyoutubeではMajor Generalの早口で面白い歌の一面ですが、
セリフは学校関係のジョークに変えられていました。
この役をやった6年生の男の子も完璧にこなし、拍手喝采でした。
入学した時点ではものすごく恥ずかしがり屋で、
人ともあまり話もしたくなかった子だったと聞いて驚愕しました。

校長先生が音楽家なので音楽と芝居関係のことはLHの学校では
かなり力が入っています。

音楽は子供の学ぶ力を伸ばすという信念にも基づいています。


そんなこんなで、先生達も親も舞台づくりにかなり時間と労力を費やします。



こちら↓は、毎日の学校お迎え時。

お茶とキンドルと手芸道具。この日はタティングレースでした。
駐車場取りに学校にはいつも早めに行くので暇つぶしに。
さらに、3時半に学校は終わってもLHは大抵30-40分は校庭で遊んでいきます。
私は本当はさっさと帰りたいけど、帰ってもLHはゲームになってしまうだけだし、
やっぱり校庭で遊ばせていくほうがいいですね。






細身のポンチョ

2016年10月12日 | クロッシェ♪

ポンチョを作りました。
かぎ針です。

Oversized Lean Ponch(無料:英語)

裏側から


ザクザク編めて簡単。


前の縁編み


後ろの縁編み


毛糸はPatonsのInca。
針のサイズは7mmの指定ですが、このポンチョは6mmか6.5mmでやりました。

毛糸はフカフカで気持ちいいのですが、これは網の目が結構大きいし、
下から風がスースー入ってくるのはポンチョの宿命ですね。
秋にカーディガンのような感覚で着てました。

超簡単だけど、見栄えがいいので
学校の送り迎えや友達と会った時にたくさんポジティブなコメントをいただいて嬉しかったです。


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校長のインタビュー

2016年10月05日 | 日記

先日、こちらの全国放送の朝番組で息子LHが通う学校の校長先生のインタビューが放送されました。

うちの息子が通うビレッジスクールは国内でも数少ないデモクラティックスクールです。

デモクラティック、シュタイナー、サドベリー、シューレなどはオルタナティブ教育と言い、従来の教育方法とは違うやり方で子供達を教育します。

オルタナティブもホームスクールもそこそこ受け入れられている豪州ですが、昔ながらの「有名私立に入学させて安心」系の親御さん達からは偏見の眼差しやコメントを受けることもあるので、こうやって少し注目を浴びるのは嬉しかったです。

標準教育が悪だとは思いませんが、個人個人のニーズに細かく答えられないという限界もあると思います。
私達オルタナティブ教育ファンの親に言わせると、有名だろうがなんだろうが現代の主流社会にある学校は大量生産型で子供個人の性質を無視した一辺倒なやり方が嫌なんです。
「標準」を決めてあって「全員同じレベルまで達しなければいけない」ことを重視しすぎて、本来の「子供が学ぶ」ことと個々の学習のスピードや不得手に重点を置いてないところが大きな欠点だと思っています。

私は昔からのオルタナティブ教育ファンというわけではないんです。
全く興味なかったくらいなんですが、LHの成長過程を見ているうちに、従来の学校環境ではLHは絶対ダメになると思い始めたので、なるべく校風が自由で生徒数が少ない小さな学校をネットで探していたら、偶然うちの近所にあるビレッジに出会いました。

ビレッジは従来の標準教育に幻滅した先生達が寄り集まって資金を出し合って設立した学校で、哲学は「子供一人を育てるにはコミュニティー全体が協力する」ことです。
なので、保護者もできるかぎり参加型の学校でもあります。


息子LHには言語障害があるので、よくそれが原因でそういう「特別な学校」を選んだとうちは思われがちなのですが、どこの学校に行っても、LHの持つタイプの言語障害にしろ、高機能自閉症にしろ、特別なサポートがつくことはありません。
「揉まれてたくましくなれ」系の態度を取られるか、「合わないなら転校しろ/ホームスクールしろ」系の対応をされるかです。

従来の標準学校は保護者が入りづらい閉鎖的な環境だし、特に「見える障害*」のないLHは放置されることが目に見えていました。
後々、高学年になってから「学習障害」とかあやふやな用語で呼ばれたんだろうな、と。
(*言語障害やセンサリーや自閉症は「見えない障害」とよく言われるのですが、注意深く見れば分かる障害です。)

子供の学習が遅れ始めたり、子供の社会スキルやメンタルヘルス面での問題が学校にとって扱いきれなくなってくると、保護者が呼ばれ、子供に何か問題があると先生から通告される。
教え方や学校環境に弊害があったとは考えないんですよね。

ビレッジスクールでは、言語障害もセンサリーの問題も自閉症も喘息もアレルギーも「疾患」の類で捉えているようで、喘息やアレルギーの子はメディカルプランを学校側が把握して管理しているように、言語障害やセンサリー、自閉症のこともセラピストのアドバイスを取り入れ、本人達と周りの大人で管理している感じです。
各教室には常に先生とアシスタントの先生がいますが、LHにも自閉症のお友達にも特別にアシスタントの先生がついているわけじゃありません。
骨の軟骨が一切なく、しょっちゅう脱臼してしまう(すごく痛い)という障害を抱えたお友達もいますが、特別に先生がつくわけでもありません。
先生が常に二人いるのは、先生一人に対する子供の数を最小限保つためで、一人の子を特別にサポートするためではありません。
ただ、みんなそれぞれどんなニーズがあるかということは最初の段階から先生達と生徒達が話し合う機会は多いようです。
先生と保護者の連携もマメです。

障害ではなくニーズだと捉える学校の姿勢も気に入ったのですが、オルタナティブ教育がLHに合っていると思った大きな理由は彼の性格です。
興味関心のないものに関しては集中力が特に欠けるので、座って勉強に集中させるということよりも、LHに「つまらない」と思わせないことがかなり重要。こんなLHにはビレッジが取る個人学習方法が合っていると思いました。

校長のインタビューでは、番組司会者から「小さな子供達に何を勉強したいのか選ばせるというのは重大な責任ではないか?数学が嫌だと言ってそれを避けることもできるということか?」という質問が出ました。

校長の答えも交えて言うと、ビレッジでは低学年の子は選択肢を与えられます。4年生からはどんどん個人学習方法が充実していきます。
どの学年にしても、やはり先生が最後の決定権を握ることが多く、例えば「お化け」の勉強をしたいと言いだす子がいても、そういう実践的でないものは却下されます。
もし数学を避けるようなことをしても、後から痛い思いをするというのは児童達は知っているので、ちゃんとバランスがとれた勉強ができるようになっています。

LHのクラスでは1学期の勉強テーマは野生動物となったらしく、動物園への遠足もありました。
が、あまりにも野生動物にはまりすぎて次の学期も「野生動物!」と児童達が言い出したらしいのですが、先生のリクエストで様々な実社会の仕事を見てみるいうことになり、医者や消防士、警察、救命救急士などの職業に就いている保護者や児童の親戚がやってきて話をしていました。

低学年でも個人個人のスタディファイルはあり、リーディングは今どのレベルかなどきちんと把握されています。
今のところこの個人学習のおかげで、LHがスピーチセラピーでやっていることも先生と細かく連携して読み書きの勉強に生かすことができています。
計算の練習も昆虫や動物のことも楽しく学んでいます。
足し算の延長で、1の段だけ掛け算もやったようで、つい先日LHは自慢げに教えてくれました。

最近では公立の学校でもiPadなど一人一台買わされるようになったこの時代に、ビレッジは子供にスクリーンタイム(携帯、PC、などのスクリーンを見つめる時間)は必要ないとし、外で遊んだり、畑仕事や動物の世話をすることに時間を当てています。
豪州の学校には珍しく、掃除の時間もあります。(プロのお掃除も入ります。)

ビレッジではシラミ騒動はハンパないし、馬の糞を集めるためか年に一度くらいギョウチュウにやられる子も出ます…。
(LHは今のところ大丈夫…)
クラスペットを預かったり、週末の餌やりとか保護者の私にとっても面倒なことはあります。勉強や野外活動のお手伝いもめちゃめちゃ多いです。
でも、このチャイムも校則も「5教科」もなく、先生達も子供達もみんな平等で、農作業も日常の一部という学校でのびのび過ごす子供時代はLHにとって貴重なものになると思います。





学校教育に興味があるなら以下のリンクも是非どうぞ。(英語)

個人学習の提唱者Kathy Walkerウェブサイト
オーストラリア人Kathy Walkerによって提唱された教義。20年ほど前からオーストラリア国内外でも取り入れられている。
14歳までの子供達のためのもので、個人個人の興味が赴くところから読み書きや計算を学ばせていくやり方。
人生で役立つ技能として、忍耐、問題解決能力、創造性、考える力、自己概念、内因性動機付け(自主性のようなものだと私は解釈)というようなことを育むこともこの教義には含まれています。

教育方法の革命を、と唱えるSir Ken RobinsonのTedTalk
(英語字幕付き)
ドラマや美術など、子供の芸術性を伸ばせと強調しています。
従来の教育方法は大学入学や企業文化に合う受け身教育の子供を育てるか、そういう教育を施す教師育成のためのシステムだと言っています。とっても共鳴します。


メルボルン郊外にある学校の校長Peter HuttonのTedxMelbourneでのお話
あまりの評判の悪さに生徒数が年々激減し閉校間際の不良校Templestowe Collegeに”最後の”校長として就任するも、モンテソーリのやり方を取り入れ学校に革命をもたらしたPeter Huttonのスピーチです。
従来の教育方法を「乗り遅れた人には容赦ない高速列車」と例え、もっと生徒自身の興味を発端とした学び方が許される柔軟な学び環境を目指したと言っています。
息子さんはどうやら数学の秀才児のようで、秀でた才能を持つ生徒たちも、一学年一年齢に固執した学校環境では伸びないし、友達作りにも影響するというのも体験していたので、この学校では年齢別ではなく、個人の能力に合わせたレベルの教科を選択することができるようになっているようです。





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