しがらみの無い世界。
これは非常に心地よい。
酔っ払って乗るタクシーの中。
二度と会うことの無い運転手との会話。
他人が聞いたら
「何言ってんだコノヤロー」
と言われるような、人を馬鹿にしたような話。
これを、オレは天才だと言わんばかりにしゃべる自分。
と、思いつつも心地よく
偉そうにしゃべる自分。
酔っているからできる。
普段は、どこか遠慮している。
それでも、周りは毒舌だと言わんばかりに
オレをはやし立てる。
その時とは違う自分が
タクシーの帰り道に。
運転手さんには迷惑だとは思うが
お願い、しゃべらせて!
でも、飲んでるときがつまらなかったわけではない。
タクシーに乗った時の運転手さんの素質にもよる。
機嫌悪そうな運転手さんの時は
道案内以外はしゃべらない。
楽天的な運転手さんの時は、今日の出来事をしゃべる。
普通の感じの運転手さんには
時事ネタ・天気から話題を広げていく。
乗ってくれば、自分善がりの鬱陶しい話をしてしまう。
乗ってこなければ、それで終了。
だって、50分もの時間、寝れれば良いが
寝れなけばければ、沈黙が重くなる気がする。
きのせいだとは思うが。
怖いのは、内緒の話を
タクシーの中でしてしまうこと。
そんな重大な話題を持ってはいないが。