アナログレコードが世界的に復活していて、アメリカではCDの売上を上回ったそうで、新譜の発売はCDと併売せずレコードのみ、という人もいるほどいま脚光を浴びていてレコード・プレーヤーも手頃な価格で出回り始め、人気の後押しをしているようです。
近年80年代のシティ・ポップスを中心に、中古レコードの人気も高まっていて、コロナ前には外国からも多くの人がレコードを探しに来ていたそうで、いずれにしても昔からのレコード・ファンには、年寄りが見直されているみたいで?嬉しいのですが。
ただ、それにより人気の品は価格が高騰しているそうで、あまり過熱してほしくないとも思うのですが…まあ私の志向は、人気のあるそれらとはズレているので大丈夫とタカをくくっているのですが。
これらは最近買った70~80年代の和モノで、ほぼ洋楽中心だった当時はあまり興味無かったのですが、今は女性歌手中心に日本語の響きも悪くないな、と馴染んでます。一枚が200円未満だから、手を出してスカでも懐には響かないし、なにか目ぼしい物が無かった時の愛想買いにもなるから…と、動機は不純?なのですが。
左の男女デュ「トワ・エ・モア」、山室英美子さんの柔らかで温かい歌声が好きですが、このアルバムでは、その山室さんが作曲し、芥川さんが詩を書いた、トワ・エ・モアの純オリジナル「雨が…」という曲、意外にソウルフルな感じもあり、好みです。
ところでこのアルバム、何と洋楽のリバティレーベルで発売されていたのは知りませんでした。先月書いたボビー・ヴィーとレーベル・メイト?だったのですね。
中は猫と言うグループ。フォーク系をベースにラテンっぽい軽やかなリズムで聞かせるグループで、「雪」や「地下鉄にのって」などの湿り気の少ない洒落た感じは好きです。先代・先々代と黒猫を飼っていて、ジャケットに写る黒猫につい惹かれ…と言う個人的好みも入るのですが。
右、スーパーのダイエーがレコードを出していたと知り、つい出来心(?)で。制作はTBSサービスとあり、8トラック・カートリッジ(当時のカーステレオ用)でも出ていたかも知れません。歌は抑制の効いたガイド・ボーカルみたいで、味がしないのは意図したものでしょう。
下の二人はヤマハのポピュラーソング・コンテスト(通称ポプコン)がきっかけでデビューし、自分で曲を書き歌うシンガー・ソング・ライターです。
左の下成佐登子さん、ポプコンに出場した時はまだ高校生。その時歌った「秋の一日」でシングルを発売。その後、行き付けのレコード店で弾き語りでの店頭ライブを見た事があるのですが、機材トラブルのアクシデントにもかかわらず、明るい笑顔で切り抜けていて好感を持ちました。
澄んだ声で年頃の女の子の気持ちが歌われ、いまの時期に聞きたい一曲です。
右の田島裕子さんは、下成さんより先に出場し「目をそらさないで」で入賞し、レコードデビュー。この曲のアルバム・ヴァージョンはカラべりが編曲を担当し、会社も力を入れていた事が窺えますし、声も歌唱力もとても魅力的だったのですが、ヒットにはならなかった様で残念でした。
真ん中がそのアルバムのジャケットで、右は裏ジャケットの写真。ご覧の通り美人さんで、こちらを表に持って来ればもっと手に取ってもらえる機会が増えたのでは…なんて書くと今の時代まずいのかな?ジジィの妄言なのでご勘弁を。
■ 以上、聞きたい365日 第328話でした。