アカシヤの 花の下で、あの娘がそっと 瞼を拭いたのは赤いハンカチ… と、ハンカチから石原裕次郎の「赤いハンカチ」が思い浮かぶのは昭和世代。日活映画のスターで、歌う銀幕スターとしてヒットも多く出しますが、彼の歌い方はチェット・ベイカーをお手本に※していたそうで、確かにその気張らない、粋な感じは良く似ている気はします。
それはさておき、北大植物園の続きは樹木で、今見られる珍しい木の花がハンカチノキ。
花を取り囲んだ大きな苞葉が、確かに白いハンカチーフに見えます。中国原産のこの木は一属一種だそうで、そう言われると孤高の木という感じがし何だか格好良く見えます。
あらためて入口から時計回りに回ると、藤棚も開花しツツジとのコントラストが綺麗。
高山植物のゾーンではヤマツツジ(右)が満開、子供の頃にお尻の蜜を吸って遊びましたが、左のレンゲツツジは呼吸停止を起す事もあるという有毒植物、日本のツツジでは唯一毒があるそうですが、綺麗な花には毒がある…でしょうか?気を付けなくては。
左のエゾノリンゴ、アイヌの人達は花が多く咲く年はサケが豊漁になると言い伝えがあるそうですが、今年はどうなのでしょう?豊漁であって欲しいですね。右はタニウツギ。
北方植物のゾーンではコクワ (サルナシ)が小さな蕾を付けました。そしてミヤママタタビも。開花は6月に入ってからになるのかな?
どちらもマタタビ科ですが、後者はコクワに比べ味が劣るので (私はこの果実酒も好きですが) アイヌの人達は鳥のコクワと呼んだそうです。
灌木ゾーンではライラック(ムラサキハシドイ)がいま盛りなのですが、まだ蕾の種類もありました。それにしてもこの名、私はとても連帯感をおぼえる(?)名称ですねぇ… はともかく、個性的な花を付ける種類なので咲いたらまた来なくては。
6月も近いからホオノキの花も咲く頃?と思ったのですが、植物園のホオノキは若木だからなのか花は見られず、折角だから知事公館の庭にも足を延ばしてみる事に。
おお、知事公館の庭ではすっかり咲いていて、あぶない!見逃すところでした。
ホオノキは良いですね、白い大きな花は美しく、ただよう香りは優しくて。
ホウは"包む"から来ていると言われ、飛騨の朴葉味噌とかが有名ですよね。私の田舎ではやった事が無かったけれど、母が味噌を仕込む時、ホウの葉を被せてから重石をしていたような気がします。昔は里山の農家の味噌は自家製でしたから。
この大きな葉で今の時期ならサクラマスなどを包み、土をかぶせた上で焚火をし蒸し焼きにしたらどうだろう? 海外の民族を手本にするだけでなく、遠く縄文人も行なった調理法とも言いますし、調味料は自家製の味噌を塗り… 空想で楽しむだけなのですが。
入口左の切り株から芽を出していたポプラ、順調に育っているようで嬉しいです。
※ 音楽コラム TAP the POPを参照しました。 ⇒ https://www.tapthepop.net/book/95983