今の時期、北海道をイメージする花と言えばラベンダー。一時途絶えたラベンダーを復活させ、有名にしたのは中富良野のファーム富田ですが、南フランス原産のラベンダーが日本で最初に栽培されたのは札幌だったそうです。
1937年に曽田政治氏が、香料の原料として種子を手に入れ、札幌、北見、千葉、倉敷で試験栽培をした後、最も適してるとしたのが北海道で、そんな縁を活かしたか、札幌の幌見峠でのラベンダー復活栽培が始まったのは、1987年とそう昔の話では無いのですが。
山の斜面を手入れした折に、必要最低限の木を残しているところが絵になります。そして曇っていた空が、この時間だけ青空をのぞかせてくれたのは嬉しいフォロー(?)
ラベンダー園から見下ろすと、中央区~西区の街並みが綺麗に見えています。
ラベンダー園が出来る以前からこの場所は、昔から夜景がきれいな場所として知る人ぞ知る穴場。70年代初めからマイカー普及が加速し、独身でも車を持つ人が多くなり、そんな人たちの夜のデートコースとして有名な場所でした。まだ車を持っていなかった私は羨ましく聞いただけなのですが…
オープンは7月5日でしたが、頃合いを見計らっていたのが正解で、今が一番の見頃かな?一面に紫の絨毯が広がり、その数おおよそ8000株あるそうです。
振り返って西側を見ると遠くに手稲山が見え、早咲きと遅咲きかな?色の違うラベンダーがあったり、どれ位の品種があるのでしょうか、売店で聞いて来ればよかったといま反省。
たくさんのハチさんが蜜集めに大忙し、そして蝶々さんも。
例によって昆虫の名はモンシロチョウ位しかわからないのですが、短い花の時期をせっせと働く虫さんたちが愛おしいく、曇りがちの天気ではありましたが、久し振りの花と花の香りに包まれ、優雅な時間を過ごさせてもらいました。
ついでに…という訳では無いですが、曽田香料(株)が本格的にラベンダー栽培を開始したのが1940年に開かれた南ノ沢農所(札幌市南区)で、南ノ沢神社に「ラベンダー発祥の地」の碑があるので、そちらも寄ってきました。
その碑を見ると、1942年に日本初のラベンダー・オイルの採取、1948年に上富良野地区での委託栽培開始、1980年に輸入香料に押され会社は解散とありました。
今は札幌市内の家庭の庭や、マンションの植込み等でお馴染みとなったラベンダーの歴史にちょっとだけ触れて来ましたが、そんな日本初の地を大切にしようと、南ノ沢にある東海大学のキャンパスにも、ラベンダーが植えられています。
7月16日のみ一般公開があるそうで、お天気良かったら久し振りに見に行って見ようかと思っているのですが、週末は天気が悪い予報。どうぞ良い方に外れてくれますように。