私達BB世代にはビートルズのファンが多いですね、自分の息子に「今仁(イマジン)」と付けた人も実際いたし、高校時代のポップス同好の士N君…愛称 "ポール君" もビートルズが大好きで、当時のビートルズのLPは全て持っていたはず。
学校帰りに彼の家に寄って、ココアを飲みながら「これいいだろう?」と、「ガール」とか、「ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア」とかたくさん聞いたっけ (聞かせられた? …ごめんN君) だからあの頃のビートルズの曲は大概覚えています。
でも、アメリカン・ポップス派の私はビートルズはあまり…で、ベスト盤「オールディーズ」一枚っきりの時代がしばらく続き、後に二枚組(赤盤)が出たのでこれを買い、更にポップスの基礎教養(?)だからと、アップル盤のデビュー盤から「ラバーソウル」までは揃えました。
でもアップル盤の「ウィズ・ザ・ビートルズ」など、あの頃と同じジャケットのはずが、何だかN君の家で聞いていたのとは何か違うような気が…
そして2000年代に入り出会ったのが「ザ・ビートルズ ’64 BOX」。これはアメリカのキャピトルから発売された物の復刻で、ああ!これです。私がN君の家で聞いていたのは、このジャケットの日本盤「ミート・ザ・ビートルズ」でした。
当時アメリカでは「キャピトル」レーベル、日本では東芝から「オデオン」レーベルで出ていて、詳しく覚えてはいないのですが、当時の日本盤は曲数も順番も違い、ヒット曲を追加で入れていたらしいですが、お陰で当時のヒットはN君の部屋で網羅した?はず。
そしてアメリカ盤もイギリス版から独自編集したアルバムで、64年の「ミート・ザ・ビートルズ」、「セカンド・アルバム」、年末には「ビートルズ'65」と怒涛の如く売り出され、ファンの懐はさぞキツかったのでは?と思うのですが。
そして66年には(このBOXには入っていない)、「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」というアルバムが発売。当初リリースを予定されたのは何ともインパクトの強いジャケット(右)で、通称「ブッチャー・ジャケット」ですが、すぐに回収され穏やかなジャケットに差し替え。
でもごく一部が市場に出回り日本にも入って、私も40年位前かな?札幌の中古レコード店で見かけ、額に入り24万円の値段が付いているのには仰天しましたが、あれはすぐに売れたのかな? そして今は状態の良いものだと百万円の値が付いたりするそうです。
その後回収されたジャケットに、新しいジャケットを張り付けた物(通称トランク・カバー)も出回り、これまたコレクターズ・アイテムとして高値が付くそうですが、そんな混乱があり15日に発売予定だったのが、再び店頭に並んだのが今日6月20日だったそうです。
そんな情報や、昨年10月にこのトランク・カバーとして鑑定依頼のあったTV番組「お宝鑑定団」のこと、以前に書いたビートルズの話※、中古レコード屋巡りなどを思い返し、再構成して書いてみました。
なおこれが日本で発売されたのは70年代に入ってから。むろん正規のジャケットで。
でも一方のブッチャー・ジャケットの人気は衰えず、いつからか分かりませんが、これが「the COMPLETE YESTERDAY AND TODAY」として発売されていて、ビートルズ人気衰えず。きっとBB世代のみならず、常に新しいファンが生まれているのでしょうね。
※旧teacupブログ2012/12/29「祝ビートルズデビュー50周年」、2017/11/12「N君と赤盤ビートルズの頃」より。