私が育った町は
大都会でもない、田舎でもない平凡な町の商店街の通り沿い
観光地でもない、主だった名所もないほんとに平凡な町
ただ一つ言えるのは交通の便だけはめちゃくちゃいい。自分がいた当時はメインの国鉄から準主要駅達まで10分圏内。ここらに出れば主要駅まで一回の乗り換えであらかた行ける便利さ。バスもめちゃくちゃ通りまくる。
〇〇系統〇〇行きってのが道路一本変えればあちこち行けた。
要は商店街のある便利なベッドタウンって感じだったと思う。
幼小中〜21歳くらいまでの青春時代はこの町で過ごした。
まだ商店街にすごく活気があって、昼間から人通りもそれなりにあって、スーパーがあったけど地元の商店とうまく共存してて、少し離れたとこに空き地があって公園も駄菓子屋も、ちっさいおもちゃ屋のゲームコーナーもあって。
夏と冬にガラガラの福引、夏には夏祭り、秋には神社で祭りと神輿
風呂屋に学校の奴らと週何回か行って暴れて、常連のじいちゃんに怒られて
土曜の午前授業が終われば毎度のお店で母親が買ってきた焼きそば食ってすぐ遊び行って。
ほんと毎日学校から家にすぐ帰らず寄り道ばっかして
帰ったらすぐどっか遊び行って。
約束なんかしなくても、どっかめぼしいとこ行けば、絶対誰かしらいて暗くなるまで遊んで。
そうやってだんだんまわりは、みんな大人になってちらほら町を出ていく奴等もいて。
自分も同じ。仕事の都合で出ていった。
数年経って地元が近い今の妻と結婚して、子供出来て家を買うなら懐かしいあのいい思い出ばっかの地元かな。と思い地元に戻ってきたら…
商店街は活気もなく人も少ない、あんなにあちこちあった駄菓子屋とかおもちゃとかなくなってて本当に何もなくなってた。
お父さんね、昔ここにあったおもちゃ屋さんでよくゲームしたんだーってコインパーキングになってるとこ指さして娘に言ったりしてる。
みんなの野球場でありサッカー場であり、虫取り場であった空き地には大きいマンションが。
駄菓子屋もコインパーキングになってた。
昔恋してた子がいた八百屋は元気にやってた。
今の妻がそこの八百屋で買い物するのがなんかへんな感じ。
行けばだれかが絶対いた公園は、人のいない幼い子を遊ばせるには穴場のポイントになってる。
風呂屋もマンションに、スーパーは進化してた。
結局、長い年月かけてこのスーパーが1人勝ちだったね。
毎年楽しみにしてた秋の神社の祭りもなくなってた。出店に騙されてよくくじ引いたり型抜きやったな〜
時代が時代だから仕方ないのかな。
でも、寂しいなぁ。昭和には昭和のアナログな良さがあったんだけどね〜