公私の私の部分が、一休みと言うか動きが停滞中(詳細は「照と岳の日常」まで)です、今まで私に時間が取られ、大変ご迷惑をお掛けおいたしました。
来週から店にも出る時間を増やします、開店から2時ころまでと、夕方5時ころから閉店まで、2時から5時までは中抜けします。
靴に関する一考察です、多分に偏見と、誤謬もあるかと思いますが、今まで靴に関係していたオヤジの独白です。
分かりやすく男物の仕事くつ、所謂ビジネスシューズを題材にします。靴の構成材(パーツ)は大きく分けて、甲革(アッパー)と表底(ソール)と中物(インナーソール)です。
甲革はデザイン性が大きく、目立つ部分です。靴の表現上大きな要素に成ります。素材も多種多様です、靴の価値を決める部分でも有ります、でも重要なのは甲革の厚みと、甲革の裏地、腰裏ともいう部分です、足に直接触れる部分です。
ここはやはり天然物の革が良いです、次は天然物の布(綿製のネル等)です、足から発散される汗を吸収してくれる部材ですから。
しかしここは中々眼に見えない部分なので気にする方は少ないです、最近はここに合成部材を使う例が増えました、原価(コスト)を下げる為でしょう。
次に重要なのは、中物・中底です、同じく天然物の革が良いです、でも同じ革でも甲革とは異質な革です、なめし方が違うのです、表底に使われる様な革で汗の吸収が良い物が良いです、直接足が触れる部分ですから。
ここも最近は合成素材が増えております、やはり原価の関係でしょう、同じ合成素材でも革の素材を再構築した物はまだ良いです。
最後が表底になります、直接地面に当る部分です、ここは使用する場面に依って変わります、基本は革底ですが革底は汗の発散が良く、適度の柔らかさ (クッション)で歩行を助けてくれます。ただ革底は水分には弱いので雨の時には効果が発揮出来ません、その場合は合成素材の物を代用します、合成素材は多 種有ります、ゴム・合成ゴム・スポンジ・合成樹脂・発砲ウレタン等が代表です。
副次的部材ですが、踵の部分の素材も大事です、基本は革の素材を積み上げて最後の部分は、強度と滑り止めでゴム素材が多いです。ここにも最近は合 成素材が増えております、見た目は革ですがプラスティックに革の模様を付けた物が、増えました、「カンカン」と甲高い音がする物はこの素材です、輸入物に 多いですこれも原価の為です。
見た目と模様(デザイン)を除くと、靴の機能の大部分は足を保護し、歩行を助ける事です、使用する素材にもある程度の拘りが必要だと考えます。
最近の不満はデザインと価格に囚われ、大事な部分が疎かにした商品が増えた事です。企画する側にも問題が有るのです、靴の製法、機能を理解しない、企画者が増えております、売れる事を重視して最低限の機能を考えない事です。マンションデベロッパーと同じ部類ですネ。
歩くという事は非常に大事な事です、健康にも影響が出ます、歩行困難になると良く分かります、それを予防する為にも履き易い靴を選びましょう。
解らない事は店員に聞きましょう、満足に答えられない所では購入を諦めるか、自分で勉強する事をお勧めいたします。