扇風機とのお別れの日は突然やってきた。
7月22日に粗大ごみになるのがつらいと言っていた。
その後、レトロ家電の買取とかで検索して、引き取っていただけるところを見つけていた。
いつまでも扇風機の手続きをせず置いているので、夫に質問されてそのことをいうと激怒された。
ほかの買取のついでに来てもらうとも言ったが、そんな物を取りにお金かけてくるわけがない、とまるで聞く耳を持たない。
そんなのはレトロなんて言わない、価値があると思ってるのは自分だけだとか結構ひどいことを言われた。確かに火事になっては危ないとは思っていた。
なので来ていただく約束はいったん中止して、今度そちら方面に行くことがあればもって行くと言ってお断りした。
色々検索して、ここなら大丈夫と思って決めたところだった。
お話した内容とか話した感じとか、色々(骨董品とか古道具とかをメインにしている様子)含め問題は感じられなかったのだけど…夫には伝わらなかった。
7月28日の約束だったので23日の土曜日にはお断りの連絡をした。
出張買取の方のご住所は世田谷だったので、今度鎌倉のお墓参りに行くときにでも持って行こうと思っていた。(そこはお店ではなく事務所らしい)
ついでに近くにある、大好きな「アンティーク山本商店」にも寄ってみたいなんて考えていた。
そしたら、昨日(8月4日)の朝、
「出張買取の〇〇屋です。本日午後、〇〇区へ出張買取にお伺いすることになったのですが、ご都合はいかがですか?」とショートメールでご連絡をいただいた。
一応夫に連絡いただいたことを話したら、来てもらってもよいとのことですぐにお返事した。
いいと言いつつ「お金請求されたらさっさと払って帰ってきて」とか色々心配してた。
駐車場を借りて運んでいただくのも大変なのでマンションの下で待ち合わせることになっていた。
先のお客さんが時間がかかり予定より1時間ほど遅くなった。
次に行くウチの区の方は19時の約束なので大丈夫とのこと。
そんなやり取りをして持っていると
17時28分に
「あと一分程で到着いたします」と。
いよいよだ♪
一緒にもっていってもらう岩塩(ピンク色の1キロもある大きいもの。夫がもらってきたが、おろせないので粗大ごみで出してと言っていた)と一緒に扇風機を運んだ。
雨の中、ちょうど到着。
思った通りのいい方だった。
持って行ってもらったらいいと思っていたのにちゃんと買い取ってくださった。
ちょっとレトロには微妙だったのか(昭和の終わりごろのもの、レトロモダン?)
「新しいですね」と微妙なひとこと…(きれいってこと??)
書類を書いたり手続きをしてる時に色々なものが積んであったのでチラ見していた。
螺鈿細工の座卓が積んであった。聞くと今日買い取ってきたものだという。
こんなすごいもの出す人は別れづらかっただろうなと人のことにまで思いを馳せていた。
お金を受け取り、
「ゴミにならなくて本当に良かったです」というと、
「いえいえ、宝物にしますから」って言ってくれた。
その言葉がすごくうれしかった。
私と同じように昔のものが大好きな方なんだろう。
昔のものと別れづらい時にこんな人がいてくれて本当にありがたい。
最後の写真は、単独だけじゃなく私も一緒に撮ってもらいました。
色々あって独り暮らしになった時に買った扇風機。
36年間ありがとうございました。