ツイッターを始めて1週間。意外な出会いもありつつ楽しんでいます。
このブログは基本的に新譜レヴューがメインなので、日々の音楽雑感はツイッターの方でという感じで棲み分けて使っていこうと思います。
とはいえ、このブログもどこかへ引っ越しさせないといけないんだよなぁ・・・・(苦笑)
本日のレヴューは2ヶ月連続リリースのコチラ。
嵐
「誰も知らない」
2014/5/28リリース
ジェイストーム
JACA 5405~5406(初回盤)
JACA 5407(通常盤)
リーダー大野くん主演のドラマ『死神くん』主題歌としてリリースされた本作。
とりあえず、Mステで初めて見た時に全く印象に残らなかったんですよ(苦笑)
その印象は、申し訳ないけど今も殆ど覆ってない。
あくまでも個人的な感想なので聴き流してもらってかまわないんだけど、純粋に楽曲だけにスポットを当てた時、受ける印象に既視感がアリアリだと思う。
多彩な曲調、ドラマティックな展開、ダイナミックなストリングス、メンバーの個性を生かしたヴォーカルワーク・・・・・クオリティが決して低い訳ではないのは十二分に解る。
けど、ワクワクしない。胸の奥底に楔が打ち込まれる感じでもない。
細野晴臣さんが言うところの“2割のプラスアルファの未知の領域”が無い。言い換えればフックが見当たらないのだ。
思えば、メンバーの出演ドラマと主題歌の相関関係を見てみた時、大野くんのドラマ主題歌って全部トーンがダークでウエットなダンスエレクトロな気がする(「曇りのち、快晴」除く)んだけど。
ドラマ主題歌としての縛りがもたらす枷だとしたら仕方ないと言えなくもない。しかし、他のメンバーに比べて楽曲の振れ幅が狭い気がして、勿体ないなと思う。
初回盤のカップリングは杉山勝彦が書き、石塚知生がアレンジした「おかえり」。最近絶好調だと思ってた石塚氏をしても、この曲はどうにもならなかった(苦笑)
私には過去のジャニーズバラッドの焼き直しの様に思えてしまって・・・・・
とまぁネガティヴなレヴューをしてしまいましたが、このシングルもちゃんと絶賛できる要素があります(笑)
ここんとこの嵐のシングルは、ドラマ主題歌という縛りが無いカップリングで素晴らしい曲を多く世に問うというフォーマットを確立しつつある。それくらいカップリングの曲には遊びや余裕が溢れていて楽しい。
通常盤のカップリング1つ目は「Keep on tryin'」だが、この曲が今までの嵐にはあまり無いタイプの曲で、実に新鮮。スワンプロックの雰囲気を漂わせるAメロ、短くサビへの軌道を定めるBメロ、キャッチーで印象に残るサビ、そしてソウルフルなグルーヴが薫るCメロ。個人的には、この曲のキモはこのC。ラスサビでのミックス具合にも遊び心が感じられて素晴らしい。
TOKIOの長瀬くんとか好きそうな感じの曲だと思いました(余談ですww)
そして、通常盤もう一つのカップリングが「ミラクル・サマー」。これがもうワクワクするのなんのって(笑)
ブラスとストリングスのグルーヴ感と自然に身体を揺らすリズム。フックだらけのメロディと実に楽しそうな各人のヴォーカル。特に、ラスサビ直前の大野くんの“どこまでも君と~”は堪らないモンがあります。
どこをとっても文句のつけようがないサマーアンセム。これからの時期、欠かせないキラーチューンになることでしょう。
アレンジのmetropolitan digital cliqueって『Popcorn』のラスト曲「Up to you」のアレンジャーだよね。イイ仕事するわ~
この曲にしても「Keep on tryin'」にしても、決してBPMが速い訳じゃない。でも、これだけグルーヴィで身体に響くノリが作れる。美味しい作品を堪能させていただきました。
そーいう訳で、なんだかんだ言ってこのシングルは買いかと。
追記:まぁ考えてみれば、アイドルって楽曲を自分の発信のツールにしてる訳じゃない。求められたモノを最高の形で送り出す。そこに楽曲としての主張やポリシーがあるのもヘンなのかもしれない。主題歌の縛りとは、言い換えれば番組に求められるコトをベストな形にするという話なんだろうな・・・・・・
だから、スタッフにいつか実現して欲しいと思うのは、全く縛りが無い状態で最高のクリエイターと最高のプレイヤーとアレンジャーが作り上げる、彼らのヴォーカルを200%活かすグルーヴィ且つメロウでダンディな作品。
嵐なら出来ると思うんですよ、きっと。