仙台のMTBショップDimensionの日記

グラベルロードで初心に戻る


私がMTBを手に入れたのは高校2年のときでした。
買った目的は通学のためだったのですが、乗ってみるととても面白く子供のときに思った「あの山の向こうはどうなっているのだろう?」と言う冒険心がムクムクと持ち上がり、夏休みに山の中に入ってみたのでした。
山の中は想像以上に走りにくく、結構大変な思いをして抜けたと言う記憶があります。
しかし、走っているときはとにかく最高でした。道なき道をまさに冒険していったのですから。

20年以上のときが経ち、もう既にそういう気持ちにMTBに乗ってもならなくなってしまったのですが、グラベルロードはまたその頃に立ち戻らせてくれる乗り物なんです。

なぜかというと、現在の万能の乗り物であるMTBはあまりに高性能になりすぎて走れないところが無くなってしまいました。そして安定しすぎている為に走っていても刺激がなく、刺激が欲しければ転んだら死んでしまうかもしれないような速度域で走らないといけません。
そんなことは仕事を持つ大人がやれるわけもないので、いつも不完全燃焼でいたわけです。
しかし、グラベルロードのオフロードでのグリップの少なさ、衝撃吸収能力の少なさによる頼りなさは、まさに初めてMTBでオフロードを走ったときの感覚に近いのです。

グラベルロードで砂利道を走るのは相当な苦行です。FARGOというMTBと同等の存在を抜きにすれば、40mm程度までのタイヤしか履いていないグラベルロードは下りをかっ飛ばしたり出来るバイクではありません。
一つ一つのギャップを確実に処理して、一歩一歩進んでいくようなバイクです。
ガレ場や根っこが連続するような場所は繊細な操作をしないと一発で転びます。
だからこそ面白いんですよ。
限界が低いバイクを上手く走らせて進んでいくという作業がたまらなく楽しいです。
行程のようなフラットダートは最高に調子良いというのも新鮮ですよ。MTBはタイヤの抵抗が大きくてこういうところは遅いですからね。

MTBでは速度が上がりすぎて逆に怖くなってきた方は是非グラベルロードを試してみてください。
初心に戻って楽しめますよ。
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