プラタナスの並木が、夏の舗道に強いコントラストの影をおとす。 日盛りに陽射しが燃えて、目を細めずには見られない視界の情景。 古い思い出が重なる。 * あー、暑い、暑いな。 歩く人の影はまばらにして、車列も途切れがちな午後。 あの日、目の前にいた、眩しさイッパイのぼくの夏の妹は、今はいったいどこへ行ってしまったのだろう。 【Anne Murray - You Won't See Me】