きのうの夕方近くのことでしたが、近所の保全緑地で、何年か振りに春蝉が鳴くのを聞きました。彼等にも樹液の好きずきがあるのか、生息域として松林を好むようです。そういうことなら、宅地開発の進んだ都会で春蝉の声を聞かなくなったわけも納得できます。
ところで明治の昔、国木田独歩の言う武蔵野 —— 『もう、そんなものは入間郡[イルマゴウリ]にさえありませんが...』の一節が有名です —— の雑木林には、きっと広大な松林もあって、今頃のような晩春と初夏の狭間に、この時期ならではの柳緑花紅があったのではないかと、ひとり想像してみてはいるのですが...。
【Ben Folds Five - Army】