きみの靴の中の砂

蝶の羽色のよう





 しばらく寒い日が続いたせいで、外遊びにすっかり消極的になっていた。

 ところが今日、久々に暖かい陽射しが戻り、ここぞとイチ子さんを誘って、学校帰りに里山の公園へ積もった落ち葉を踏みに行ってきた。

 さすがに走り回ると暑いと、イチ子さんは着ていたアウターを脱いでベンチに置く。
 枯れた冬木立のなか、その下のプルオーバーの色は、亜熱帯に羽化して間もない、蝶の羽色のようであった。




【Peter and Gordon - I Go To Pieces】

 

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