ビート・ジェネレーションの末期からヒッピーが始動する頃にかけて、時代の寵児となった作家ブローティガンも、そのブームが去った後、気のいい日本人の間で読み継がれていることを除けば、本国アメリカでは『バス・タブにお湯のように張られていたブームが、栓を抜かれた途端、中で遊んでいたブローティガンも一緒に流れてしまった』と表現したのは、いったい誰だったか?
リチャード・ブローティガン(1935-84)に『西瓜糖の日々』という作品がある。
『西瓜糖(Watermelon Sugar)』というイメージの『村』での出来事を長短の詩、もしくは散文詩で綴った風変わりな著作。
大学生だったぼくは興味津々で、その藤本和子の翻訳文体を盛んに真似したものだった。
【The Lovin' Spoonful - Do You Believe in Magic?】