きみの靴の中の砂

遙々旅して来たのだったが...





 椰子林の先に広がる、カルタゴから吹く夏の風に曝される海を、リゾートホテルの高い窓から見下ろしている。

 色付きガラスを敷き詰めたような色彩の遊歩道が岬へと続き、歩く娘達の原色の水着が砕けた虹のようだ。

 あの夏の日盛り、パステル・カラーのプールサイドで手を振ったきみの幻に出逢えるかもしれないと、遙々旅して来たのだったが...。





【Rick Mathews - Don't Stop Believin'】

 

 

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