突堤で波が遮られているとは言え、外海に突き出したこの岬にしては、めずらしく穏やかな昼下がりの海。 南中した陽を見上げ、「灯台まで泳ごう」とは、今日は誰も言い出さない。 来週の今日は、もう学校が始まっている。 【白井貴子 - 抱きしめて】