きみの靴の中の砂

まぶしい転校生





 

 まぶしい転校生だった。

 まぶしすぎて、親しく話すなど、ついぞ卒業までできず仕舞い...。

 二十年程たって同窓会の幹事をさせられたとき、消息不明だった彼女の実家に電話して現住所を尋ねたことがあった。
 口調からして恐らく御尊父だろう、
「あれはもううちの娘でもなんでもないから、そういった件では、以後、電話しないでもらいたい」。

 父親の意に沿わない男とでも結婚したか...。

 所帯やつれしていないことを祈る。

 まぁ、ぼくの想い出の中のきみは、未だ『まぶしい転校生』であることに変わりはないのだが...。





【Jan & Dean - The New Girl In School】



 

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