先週はガン予防のお話をしましたが、近年増加傾向にある乳癌も食べ物と関係している様です。
検査も大事ですが、予防する食べ物と生活習慣はもっと大事です。
欧米人は日本人と比較して乳癌の発症率が高いです。
欧米人があまり食べないのが大豆です。
殆ど食べない人も多い様です。
大豆だけに多く含まれる成分で「イソフラボン」があります。
イソフラボンはインスリンの効き目が良くなり糖尿病の予防になります。
その他、脳梗塞と心筋梗塞の発症率を下げ、骨からのカルシウムの流出を減らします。
血液中に含まれるイソフラボンの濃度、イソフラボンの摂取量と、乳がんとの関係を調べたデータがあります。
参加者をイソフラボンの摂取量により4つのグループに分けて比較したところ、摂取量が多いほど発症率が低くなりました。
摂取量が最も少ないグループとくらべると、イソフラボンを最も多く摂取しているグループは、乳がんの発症率がなんと約3分の1になっています。
という事は、イソフラボンには乳がんを防ぐ効果があります。
イソフラボンは大豆、豆腐、みそ、納豆から摂取して、サプリメントは使用していません。
その他、運動でも閉経後の女性がスポーツや運動を週に3回以上おこなうことで、乳がんの発症率が30%くらい下がることも分かりました。
大腸がんなどその他の癌も、日本人で運動による予防効果が確かめられています。
また、睡眠不足で乳がんの発症率が上がるという報告もあります。
不規則な生活によって、人間にもともと備わっている体内時計が乱れると乳がんが発生しやすくなります。
欧米の調査では夜間勤務の女性は、昼勤務の女性と比較して乳がんの発症率が1,4倍です。
旅客機の女性客室乗務員が退職後に乳がんになる確率は、そうでない女性とくらべて5倍高いなどの報告があります。
欧州の一部の国は、夜勤が多い看護師と客室乗務員が20年以上勤務したあとで乳がんになった場合に、労働者災害補償保険による給付が受けられる制度があります。
日本でも、夜中に仕事をしている人は肥満になりやすく、高血圧、心臓病、脳血管障害、糖尿病、さらには、うつ病の発症率が上がることが分かっています。
これに関係すると考えられているのがメラトニンというホルモンです。
人間には体内時計があり、昼間活動して夜間眠るよう生の機能を調節しています。
メラトニンは体内時計のリズムを作るのに欠かせないのです。
夜間勤務、もしくは不規則な生活で夜間も明るい照明にさらされると、メラトニンの分泌が大きく減ってしまいます。
メラトニンは体内時計の調節だけでなく、がんの発生をおさえるがん抑制遺伝子の作用や、性ホルモンの分泌にも深くかかわっていて、夜間勤務でメラトニンが減少すると、乳がんを発症しやすくなるおそれがあります。
女性だけでは無く男性も、交替勤務につく男性は、昼間だけ働く人とくらべて前立腺がんの発症率が3倍高くなっているのも分かっています。
もちろん、昼勤務の人と、夜間勤務の人では食事の内容も違うと思いますが、残念ながら総合的に調査されたデータはありません。
取り合えず今出来る事は食養生、肉よりも大豆や魚で蛋白質を多く取る事。
大豆、豆腐、みそ、納豆、きな粉がお勧めです。
そして発汗する様な適度な運動と早寝早起き。
結局、昔の人の生活を真似する事が病気の予防になります。
メラトニンを生成するのには必須アミノ酸のトリプトファンが必要ですので、発酵食品(味噌、納豆、漬物類)や小魚を食べる事と鉄分不足を補う事も重要です。
発酵食品に含まれる乳酸菌発酵物質は整腸作用や免疫細胞を活性化する働きもあります。
また、アミノ酸には疲労回復効果があります。
但し油料理や肉の油などはアミノ酸の吸収が低下するので要注意です。
また、筋肉を付ける為に必要なたんぱく質は朝食べる方が効果的なので、朝食には納豆やみそ汁、小魚(缶詰)なども食べる様にしてください。
その他、造血に必要なビタミンB12は海苔に豊富に含まれていますので海苔も食べましょうね。
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