小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
(リンクはご自由にどうぞ。ただし転載はご遠慮ください。)

ブログ開設一周年

2005年10月29日 23時16分57秒 | 新潟県中越大震災・地震
本日10月29日。
ブログ「小千谷から」を開設していただいて一周年になります。

「家族そろって食事ができること。ありがとう。
おいしいねと笑って食べられること。ありがとう。 」

からはじまるこの日記は、別の会員制サイトに一年前の今日、避難先の夫の実家からなにげなく書き込んだのが発端でした。
「この日記をみんなに読ませてあげたい。会員以外の人にも読んでほしい。僕がブログを立ち上げるので掲載していいですか?」と持ちかけてくださったのがネット仲間のドラちゃんでした。

「小千谷から」という簡潔明瞭なタイトルをつけてくださって、検索エンジンでもすぐにひっかかるようにしていただきアクセス数は急激に増加。
11月初旬に関西のある新聞社から取材依頼がきたのが反響の大きさを実感するはじめての出来事でした。
その直後には小千谷市内に勤務されておられる方から心のケアの専門家の先生をご紹介いただいたり、全国の方々からもたくさんの応援メッセージをいただくようになりました。

そのネットワークはとどまることを知らず有識者からマスコミからボランティアから一般の市民まで。日本だけに限らず海外までも。一年経った今でもどんどん広がりをみせています。
私のような普通の主婦が震災をきっかけにここまでのネットワークを築けるようになったのは、このような縁の下の力持ちがいらしたからに他ならないのです。

このような場を授けてくださったドラちゃんに心から御礼申し上げます。
そして「小千谷から」をずっと応援してくださったみなさま。
本当にありがとうございました。

震災直後から感情的に暴言を吐いたり批判をしていたにも関わらず、アラシ(サイトを荒らす者)が全くこなかったのは、ここに来られる方の意識レベルの高さがアラシを寄り付かせなかったのだろうと思っています。

みなさんのおかげでどれほどのものをいただいたでしょうか。
感謝してもしきれません。
コメントをしてくださった方も
しなくてもちょくちょく見てくださっていた方も
本当にありがとうございました。

「小千谷から」を一年間続けてこられて幸せです。
心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

トラウマと闘う日々

2005年10月29日 09時41分25秒 | 新潟県中越大震災・地震
明け方の地震でおにいが飛び起き「あーー!!あーー!!」とおびえて泣いた。
おにいがこんなふうになるのははじめてだ。
チビの次はおにいなのか?!
やっと落ち着いたと思ったのに。
一年以上経ったのに。
子供の夜泣きには無反応だった夫もすぐに身を起こし、「だいじょうぶだよ。だいじょうぶだよ。」と声をかけていた。

近所の工場は土曜日の今日でも解体工事をしている。
「建物が何棟も何棟もつぶれている」という酷い景色を半年見ながら暮らしてきた。
「はやく片付けてほしい」とずっと思っていたしここがきれいになっていくのはうれしいけれど、その裏側では小さな揺れや騒音に毎日毎日耐えている日々だ。
大きい音を立ててゴンゴン!!と揺れるとき、わかっていても身体が「ハッ」とすることがある。
これが毎日毎日3ヶ月続くのか。
普通の工事の騒音や振動とは違う震災独特の苦悩がある。