1920年、フランス郊外にあるマルグリット・デュモン男爵夫人(カトリーヌ・フロ)の
邸宅で音楽サロンが開かれていた。主役のマルグリットが登場し‟夜の女王のアリア”を
歌い出すも、彼女は壊滅的な音痴の上に本人はそれに気が付いていなかった。
招かれた貴族たちは儀礼的に拍手喝采を送り、招待客に紛れ込んでいた新聞記者の
ボーモン(シルヴァン・デュエード)は資産家のマルグリットに取り入ろうと
彼女の歌声を絶賛した記事を書く。
一方、マルグリットの夫・ジョルジュ(アンドレ・マルコン)はそんな妻を持て余し
マルグリットの友人と浮気中。愛する夫に相手にされないマルグリットはますます歌に
のめり込む。
そんなある日、マルグリットはボーモンから、パリで開かれる音楽会に出演しないかと
誘われる。案の定音楽会は大失敗に終わるが、観客の前で歌うことの喜びに目覚めた
マルグリットはホールでリサイタルを開くことを決意。ボーモンの紹介でオペラ歌手の
ペッジーニ(ミシェル・フォー)を雇い、本格的なボイストレーニングを始める。
厳しいレッスンを経て、いよいよリサイタルの幕が上がるが…
ネタバレあります
少し前に見てたのにアップするの忘れてました
『キャロル』を見に行ったときに予告を見て面白そうだと思った1本
自分が音痴なことに気付かない、お金持ちマダムのコメディだと思ってたんですけど
少し滑稽、だけどとっても切ないお話でした
カトリーヌ・フロ演じるマルグリットが本当にチャーミング
とんでもない音痴で自分ではそれに気付いていないマルグリット。
傍から見れば滑稽で気の毒な人なんだけど
彼女の純粋で天真爛漫なところにみんな惹かれていくんですよね
でも心の奥はいつも孤独。
歌を歌うのはジョルジュへの愛の告白の代わりだったんだろうと思います
愛人に会うたびにマルグリットの愚痴をこぼすジョルジュ。
ジョルジュの気を引くために歌を歌っているのならそれは大成功だと言う
愛人の皮肉が印象的。
リサイタルの途中でのどを痛めて倒れるマルグリット。
唯一の心の拠り所だった歌さえも失った彼女は精神を病み、
自分が人気歌手である妄想の中に生きるようになります。
マルグリットを現実の世界に戻すために、主治医は彼女の歌声を録音したレコードを
彼女に聴かせることを提案するのでした。
自分の歌声を聴き、ショックのあまり気を失うマルグリットとそれを支えるジョルジュ。
それが、今までずっとマルグリットに仕え、彼女の孤独や寂しさを写真に収めてきた執事の
マデルボスが最後に撮った1枚。
歌を失って愛する夫の愛を手に入れたと言うことなのか
それとも全てを失ってしまったのか。
見る人によって結末はいろいろだろうと思います
でも私はどうかマルグリットに幸せをと願いましたね
1952年、ニューヨーク。百貨店のおもちゃ売り場で働く
テレーズ(ルーニー・マーラ)は、娘のクリスマスプレゼントを
買いに来たキャロル(ケイト・ブランシェット)と出会う。
キャロルが売り場に忘れていった手袋を届けたことから交流が始まり
次第に惹かれ合う2人。
キャロルは離婚協議中で娘の親権を争っていたが、親友のアビーとの
不適切な関係を盾に娘との面会を禁止されてしまう。
失意のキャロルはテレーズを誘いあてもない旅に出る。
自分に正直に生きようとした2人の行き付く先とは…
ネタバレあります
ケイト・ブランシェットがアカデミー主演女優賞、ルーニー・マーラが
助演女優賞にノミネートされた本作
どちらも受賞はなりませんでしたが、とにかく2人の美しさが印象的
女性同士の恋愛がテーマの映画って今まで見たことなくて
どうしても違和感や戸惑いもあったんだけど、綺麗な2人を見るだけでも
目の保養になったと言うか(笑)
特にケイト・ブランシェットの存在感には圧倒されますね
目は口ほどに物を言うって感じ。
テレーズでなくても見つめられたら動けないなきっと。
ルーニー・マーラの透明感も素敵でした
純粋な若さと、キャロルに抱く漠然とした憧れ。
一線を超えて知る痛みや苦しみ。
キャロルと旅をしていくうちに本当の自分と向き合い
大人になっていくテレーズが印象的でした
物語の最後は、1度は別れた2人が再び出会う場面。
どんな結末かは見る人によって違うのでしょうが、
自分に正直に生きるっていつの時代も難しいことですよね。
そして、果たして周りを顧みず正直に生きることが本当に幸せなのか…
私臆病なもんで、そんなことを考えてもやもやした作品でした
亀岡拓次(安田顕)37歳独身。職業、俳優。
流れ弾に当たって死ぬホームレスにチンピラ、時代劇の泥棒等々。
演じた役は数知れず、監督やスタッフに愛される"最強の脇役”。
ロケ先でたまたま入った居酒屋の若女将・安曇(麻生久美子)に
抱く淡い恋心。
不器用な男の、不器用な人生の行方。
ネタバレあります
我らが国王の主演作
宣伝でいろんな番組に出てましたけど、すっかり人気俳優さんですね
映画の方は特にドラマティックな展開があるわけでもなく、
淡々と亀岡の日常を映していきます
どんな役もそれこそ淡々とこなす。華やかさはないけれどなくてはならない。
そんな亀岡と国王が重なって見えますよね、やっぱり。
安曇にもう一度会いたくてバイクで長野まで行くんだけど、
店の近くにバイクを止める時にふらついて転ぶシーンがあって
もう亀岡か安田顕かってくらい私の中でしっくり来た場面。
可笑しくて切なくて泣けました
最後、映画の撮影なのか妄想なのか分からないけど砂漠を歩く亀岡。
恋は叶わず、主役になれることもない。
それでもひたすら歩く。
ゴールなんてあるのかな。
それでもひたすら歩く。
寂しくてもしんどくても人生ってそんなもの。
歩く亀岡、って言うか国王の背中がとっても印象的なラストシーン
とにもかくにも2時間国王出ずっぱり!!(笑)
国民は幸せでした
舞台は1895年ロンドン。花嫁姿の女性がバルコニーから銃を乱射、挙句
その銃で自殺を図る事件が発生。しかしその数日後、死んだはずの花嫁が
夫の前に現れ夫を殺害したと言う。レストレード警部からその不可解な
事件の調査を依頼されたシャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)と
ワトソン(マーティン・フリーマン)が『忌まわしき花嫁』の謎を追う…
ネタバレあります
実に1年と半年ぶりのちゃんとした?映画鑑賞
映画館にはずいぶんと行ってたんですけど、全部ライブビューイングだったので
カンバーバッチのシャーロックが面白いんだって!って話を何年も前に
友達としたような気がするんですが、その後全然見る機会もなく
たまたま最近スカパーで一挙放送をしていたのを見たら面白くてハマったところに
ちょうど劇場公開作があるって言うグッドタイミング
今思えば、劇場公開あるから一挙放送してたんですよね~まんまと思う壺(笑)
テレビシリーズは現代のロンドンを舞台に、ほぼ社会不適合者の天才探偵シャーロックと
元軍医で常識人のワトソンが様々な事件を解決する物語。
シャーロックホームズってたくさん作品になってますけど、やっぱりこのコンビの妙が
人気の要素ですよね
それにやっぱりカンバーバッチのどこで息吸ってんの!?って言うセリフのテンポの良さとか
斬新でスタイリッシュな世界観とか
今回の劇場版は映画じゃなくてイギリスでテレビ放送された特別版を劇場で公開したもの
本編が終わった後にメイキング的なおまけ映像があるのも楽しかったですね
お話的には現代とシャーロックの頭の中といろいろ場面が交錯して
だんだんついて行けなくなり(笑)
テレビシリーズの時もそういうことあったけど
でもお馴染みの面々のクラシカルな姿が見れて楽しかったからいっかってことになりました(笑)
シーズン4の放送も決まってるそうですね
それもまた楽しみ
1979年、カリフォルニア。ゲイバーでショーダンサーとして働くルディ(アラン・カミング)は、
店にやって来た弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)と恋に落ちる。
そんなある日、ルディの隣に住むダウン症の少年・マルコ(アイザック・レイヴァ)を残したまま
母親が薬物所持で逮捕され、マルコは施設へ連れて行かれてしまう。
翌日、母親の元へ帰ろうと施設を抜け出し夜の街を歩くマルコを見かけたルディは、マルコを
引き取ることを決意、ポールと共に3人家族の生活が始まる。
本当の両親のようにマルコに愛情を注ぐルディとポール。
幸せな3人の生活も1年が過ぎる頃、ルディとポールがゲイのカップルであることが周囲に
知られてしまい、ポールは職場を解雇され、関係を偽っていたことでマルコは家庭局に
連行されてしまう。
法律、世間の偏見、あらゆる困難に立ち向かい、2人はマルコを取り戻すための裁判に
挑むのだが…
ネタバレあります
東京の方では4月ごろ公開になっていたようで、度々TVで紹介されていて、
地元で公開になったら絶対見たい!と思っていた作品
普段見に行く映画館での公開だとばかり思っていたら、まさかの別の映画館で
うっかり見逃すところでした
ゲイのカップルとダウン症の少年と言う、マイノリティと言われる人たちが
肩を寄せ合って暮らすと言うお話。
自分が自分であるために、周囲の偏見や中傷に日々苦しみながら生きる人だからこその
優しさと言うか包容力と言うか。
ルディの愛の深さには胸を締め付けられる思いがしました
ルディを見てると、男とか女とか関係なく、必死に生きてる人が魅力的なんですよ
ポールに対する恋する顔も、マルコに対する母親のような顔も、
ポールの秘書に対するあんたには負けないわよって顔も(笑)どれも心惹かれました
アラン・カミング、本当に素敵でした
お話のラスト、マルコを取り戻す裁判に挑んだ2人でしたが、結局法律や偏見の壁を
崩すことは出来ず、マルコは警察から戻った母親の元へ帰され、2人と一緒に暮らすことは
叶いません。
そしてある夜、母親の元からどこかへ出かけたマルコは街を彷徨い、橋のたもとで
息絶えているのを発見されるのでした。
3人での生活を始めた頃、マルコはルディにお話をして欲しいとお願いします。
『ハッピーエンドが良い』とも。
あー、こう言うことだったのかと
冒頭、マルコが施設を抜け出して向かおうとしていたのは母親の元でしたが、
最後に母親の元から出かけて向かった先がルディとポールの元だったらと思いたい。
結局たどり着くことは出来なかったけれど。
こんな小さな幸せさえ手にすることが許されないのかとやるせない気持ちが残りながらも、
外から見たら血も繋がらない家族ごっこだっかかも知れないけど、
そこに本当の愛があったことは3人が分かっていれば良いんじゃないかと
そんなことを思う切なくも優しくて、少し胸が痛い1本でした
見て良かった
旧ズブロフカ共和国の国民的作家(トム・ウィルキンソン)は若い頃の思い出を語り始める-
若き日の作家(ジュード・ロウ)は休暇でグランド・ブダペスト・ホテルを訪れていた。
かつての栄華を失い、いまや宿泊客もまばらな寂れたホテルで、作家はホテルのオーナー、
ゼロ・ムスタファ(F・マーレイ・エイブラハム)に出会う。
貧しい移民から大富豪となったムスタファはオーナーとなった今でも一番狭い使用人部屋に
泊まるらしい。そんな彼に興味を持った作家に、ムスタファはこれまでの自分の生涯を話し始める。
ゼロ(トニー・レヴォロリ)がグランド・ブダペスト・ホテルのベルボーイとして働き始めた頃、
ホテルは華やかな雰囲気と沢山の宿泊客で溢れていた。それはひとえに伝説のコンシェルジュ、
グスタヴ・H(レイフ・ファインズ)の、マダム達の夜のお相手も辞さない完璧なサービスの賜物で、
多くの客が彼を目当てにホテルを訪れていた。
ゼロはグスタブからホテルマンとしての心構えを教わり、いつしか二人の間には信頼と絆が
生まれていく。
そんなある日、グスタヴと懇意にしていた上客の“マダム・D”が何者かに殺され、彼女がグスタヴに
『少年と林檎』と言う高価な絵画を遺したことから、マダム・D殺害の容疑者として逮捕されてしまう。
ホテルの威信を守るため、ゼロと共に事件の真相解明に奔走するグスタヴ。
二人に迫る警察、真犯人の魔の手、戦争…果たして結末は。
ネタバレあります
『鑑定士と顔のない依頼人』を見に行ったときの予告で面白そうだったので
でもこれも全然予備知識なく見に行ってしまって、もう少し予習してから行けば良かったかなと反省
まず、ジュード・ロウ出てることすら知らなかったっていうのが
あー、この人ジュード・ロウに似てて格好良いなぁホント似てるなぁ
てかジュード・ロウじゃない!!って心の中でツッコんでました(笑)
それにウェス・アンダーソン監督って、前に『ダージリン急行』見たことあるんでした
エイドリアン・ブロディとかビル・マーレイとかお馴染みのキャストのようですし、
ゆるくてシュールな感じは独特の世界観なのかも知れませんね
ホテルの外観や街並み、グスタヴとゼロがそりで奔走するシーンとかはオモチャみたいな可愛さで、
映画の中に度々登場する“メンデルス”のお菓子は甘くて美味しそう
そんな柔らかな雰囲気の中に突然現れる、切断された指とか生首とか(笑)
この不可思議さがクセになる感じなのです
そんな不可思議さだけじゃなく、グスタヴとゼロのお互いに対する愛情にも心を打たれます
時には親子のような、時には親友のような。
容疑も晴れてホテルに戻る二人ですが、その幸せで穏やかな生活は短いものでした
それでもゼロにとってグスタヴとグランド・ブダペスト・ホテルは大切な人生だったのでしょう。
ホテルのオーナーとなっても一番狭い使用人部屋に泊まるほどに。
シュールでハートウォーミング
素敵なホテルにまつわる、切なくて温かなお話でした
天才的鑑定眼を持つ一流鑑定士でオークショニアでもあるヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)。
世界中の美術品を取り仕切る彼だが、相棒のビリー(ドナルド・サザーランド)と組み、手段を選ばず
女性の肖像画を収集し自宅の部屋に飾る一面も持つ。
ある日、亡くなった資産家の両親が遺した美術品を鑑定して欲しいと言う若い女性からの依頼を受ける。
部屋に閉じこもり決して姿を見せようとしない彼女に翻弄されるオールドマン。それでも壁越しの奇妙な
やり取りを続けるうちに次第に彼女に惹かれていくのだが…
ネタバレあります
自分的には久々のハイペース
ジャケ買いならぬタイトル見?
何となく興味をそそられるタイトルだったので
『ニュー・シネマ・パラダイス』の名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品とか
全く知らず。スミマセン
主演のジェフリー・ラッシュ。どこかで見たことあるなぁとずっと気になってて。
帰って調べたらあーバルボッサ!テレビでしか見たことないけど
当然だけど全然違う!!(笑)
でもそういう振り幅のある俳優さんてすごいと思うんです
で、肝心の映画の中身なんですが。
見終わった後の脱力感が凄まじい
最初から何となく皆が怪しいんです(笑)
どんな時も手袋を外さず他人に心を開かないオールドマン。
手段を選ばずコレクションした女性の肖像画だけが彼の全て。
秘密のコレクションルームで肖像画に囲まれて悦に入ってるとか怪し過ぎる(笑)
そのコレクション収集の相棒であるビリー。
画家でもあったらしいビリーとオールドマンの、友情とも言い難い共犯関係も微妙
だいたいドナルド・サザーランドがただの良い人な訳がないと言うか(笑)
で極めつけは顔のない依頼人クレア。
どう考えたって怪しいだろうと(笑)
でもどうなの?どうなの?って思いながら見ていくうちに、
どんどん人間的になっていくオールドマンに感情移入していって。
なので最後、コレクションルームの肖像画が全部外されてた時の衝撃と言ったら
やっぱりと言う気持ちもあり裏切られたと言う気持ちもあり。
しかも、人に心を開かないオールドマンが恋の悩みまで打ち明けたイケメン修理人まで
グルだったとは…ロバート、お前もか
終盤、クレアの元を訪ねたオールドマンが何者かに襲われ道に倒れているのを、
広場恐怖症で外へ出ることの出来なかったクレアが助ける場面。
すっかりクレアのことを信じて、『愛の力って偉大…』と感動した私の純粋な気持ちを
返してもらいたい(笑)
地位も名誉も愛もコレクションも全て失い、オールドマンの手元に残ったのはビリーの描いた絵だけ。
廃人となった彼は、それでもなおクレアとの思い出の中に生きているようなラスト。
彼は愛の贋作を見抜くことが出来なかったと言うことなのでしょう。
こんなことになるのなら、コレクションルームで肖像画だけを愛していれば良かったのか。
どんなに考えても答えは出ませんでした
エルサとアナは仲の良い王家の姉妹。しかしエルサは触ったものを凍らせる魔力を持ち、
ある日一緒に遊んでいたアナを危険に晒してしまう。アナを傷付けることを恐れたエルサは、
外の世界やアナとさえも接触を断ち、長い年月を部屋に閉じこもって暮らしていた。
そして美しく成長したエルサは新女王として戴冠式の日を迎えるが、魔力を制御することが
出来ずに国中を凍らせ冬の世界にしてしまう。
城から逃げ出したエルサは、力を解放しありのままの自分で生きていく自由を手に入れ、
冬山に氷の城を作りそこで暮らす決意をする。
アナはエルサと国を救うため、冬山で出会った山男のクリストフとトナカイのスヴェン、雪だるまの
オラフと共にエルサを追う。
エルサの城で説得を試みるアナだがエルサに拒絶され氷の魔力を心臓に受けてしまう。
アナとエルサ、凍った国を救うのは『真実の愛』のみ…
ネタバレあります
アカデミー賞長編アニメーション賞、主題歌賞W受賞の本作
てっきり3Dなんだと思ってたら山形では3Dの上映がなくて残念
それでも吹雪の激しさと美しさは鳥肌もの
そして何と言っても『Let It Go』がやっぱり素晴らしかったですよ
ストーリーも王道的、プリンセスは2人とも可愛くて
王子様が悪役ってのは少し意外でしたが、愛はお金や地位では測れないと言うことでね
この先、ディズニーランドのパレードにはアナとエルサが登場するんじゃないでしょうか
洋画の吹替え版はあまり見ないんですけど、松たか子さんの『Let It Go』は聞いてみたいなぁと思うので
吹替え版も見に行ってみようかと思います
19世紀フランス。妹の子供のためにパンを1つ盗んだ罪で19年間投獄された
ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)。仮釈放されたものの世間の風は冷たく、
心身ともに追い詰められたところを司教に助けられる。そこでも盗みを働き捕らえ
られたバルジャンだったが、司教は彼を許し罪を見逃す。人に対する憎悪で一杯
だったバルジャンだが、司教の慈悲深い心に触れ改心することを決意。数年後、
名前を変え、工場経営で成功を収め市長にまで上りつめたバルジャンがいた。
そこで、仮釈放から執拗にバルジャンを追い続ける警官のジャベール(ラッセル・
クロウ)と再会する。そんなある時、以前バルジャンの工場で働いていたファンテーヌ
(アン・ハサウェイ)と出会い、生活のため娼婦となり病にかかった彼女に代わり、
娘のコゼットを守ることを約束。しかし、無関係の他人がバルジャンとして逮捕された
ことを知った彼は、法廷で自分がバルジャンであることを告白し、コゼットを連れて
逃亡生活を送る。
時は流れ、コゼット(アマンダ・セイフライド)は美しい娘に成長し、親子として穏やかな
生活を送っていたバルジャンだったが、コゼットがパリの下町に住むマリウス(エディ・
レッドメイン)と恋に落ちる。そして、マリウスを含む革命を志す学生たちが蜂起する
事件が勃発、それぞれが時代の大きな渦に巻き込まれていく・・・
ネタバレあります
毎年恒例の、“アカデミー賞ノミネートらしいから見てみよう”的1本(笑)
友達に誘ってもらったので見に行きましたけど、一人だったら見てなかったかもなぁ
『レ・ミゼラブル』ってパンを盗んでどうこう・・・ぐらいの認識しかないくせに
なんか暗くて救いがないお話って言う先入観があったので
でもこれほど壮大で心を揺さぶられる大作だとは!!
本当に見て良かった!!!!と今は声を大にして言いたいくらいです
そしてなんと言ってもヒュー・ジャックマンのバルジャンが圧巻です
冒頭、19年間の憎悪を身に纏った姿はぱっと見ヒュー・ジャックマンとは分からないほど
でも心を入れ替えて誠実な紳士となり、コゼットを慈しみ育てるバルジャンの強さと優しさが
本当に素敵で
ヒュー・ジャックマンと言えば、ちゃんと見たことはないけどやっぱりウルヴァリンですからね~。
やっぱり役者だなぁと感動しきり
アン・ハサウェイも出番は少ないけど存在感抜群
コゼットのためにどうしてもお金が必要で、自分の髪の毛を売るシーンがあるんですけど。
ちょうどその日に例のAKBの方の坊主謝罪のニュースがあって
なーんか思い出しちゃいましたよね
そしてその想いの違いに愕然とする。まぁ比べる話じゃないけど。
でも人生のどん底にいてなお、我が子のために全てを捧げる母親の無償の愛に
心打たれます
アマンダ・セイフライドも相変わらず可愛い
『マンマ・ミーア!』しか見たことないけど、大きな目がホントに印象的で。
バルジャンの愛情を受けて、まっすぐ素直に育ったんだなぁとこっちが嬉しくなる感じ
ちなみに余談ですが、蜂起する学生さん達がイケメン揃いで、それまで胸が苦しく
なるようなバルジャンの逃亡劇だったので、一気にテンションが上がったと言う(笑)
そんな中でも、リーダー格のアンジョルラスを演じたアーロン・トヴェイトがお気に入りです
そしてミュージカルなので歌がとっても重要な訳ですが、みんな上手い!!
歌なので一人一人にスポットが当たって、より感情移入しやすかったかも知れませんね。
マリウスに思いを寄せるエポニーヌの歌なんてホント切なかった
運命や歴史の波に翻弄されながら、愛する人を守るために生きたバルジャンの激動の人生。
どうか最後は安らかにと思わずにはいられないラストでした
“砂漠で鮭を釣りたい”-イエメンの大富豪・シャイフ(アマール・ワケド)の代理人である
ハリエット(エミリー・ブラント)から、とんでもなくばかげた依頼を受けた水産学者・ジョーンズ
(ユアン・マクレガー)。あまりに荒唐無稽な話に『実現不可能』と依頼を断ったジョーンズだったが、
英国政府が中東との緊張緩和のために支援を決定し国家を巻き込む一大プロジェクトに発展。
渋々依頼を受け、思いつきの適当な計画を話すジョーンズだったが、それを一つ一つ確実に
実現していくハリエット。そしていよいよシャイフと面会することに。金持ちの酔狂と呆れていた
ジョーンズだったが、イエメンの将来や人々の暮らしに思いを馳せるシャイフの真摯な人柄に
触れ信頼と敬意を抱くようになり、真剣にプロジェクトへ取り組み始める。
そんな時、ハリエットの恋人・ロバートが戦地で行方不明になったとの報せが入り、仕事を休み
ひたすら安否の情報を待つハリエット。そんな彼女を励まし、共にプロジェクトに力を注ぐうちに
ハリエットへの特別な感情に気付くジョーンズ。
そしてついに、イエメンの砂漠に鮭が泳ぐ日がやって来た…
ネタバレあります
今年最初の1本
でも“これが見たい!”って思った訳じゃなくて、そろそろ映画館の会員証の期限が
切れちゃうから何か見ないとなぁ…と思って上映中の中から何となく選んだと言う
不純な動機
そんな軽い気持ちで見た割にはとっても素敵な映画だったなと思います
ナイスチョイス!自分
ユアン・マクレガーとエミリー・ブラントがホントお似合いでしたね
こんなラブストーリー要素多めだとは予想外だったんですが
真面目で不器用なジョーンズがハリエットに惹かれていく様子が切なくて
ユアン・マクレガー、良かったです
私、彼の映画って『ムーラン・ルージュ』をテレビで見たぐらいで
その時もちょっと情けない不器用な役でしたけど。
良いですね、こういう役のユアン・マクレガー
エミリー・ブラントは『サンシャイン・クリーニング』以来。
あの時は自由奔放な役だったので、今回は仕事の出来る魅力的な女性の役で
全然印象が違いました
でもハリエットは無理難題にも笑顔で的確に対処するデキる女で、あれはジョーンズも
惚れるなって言う
後半、死んだと諦めていた恋人が実は生きて戻って来て、ジョーンズとの間で
気持ちが揺れ動き、最終的にはイエメンに残って計画を続行する決意をした
ジョーンズの元に行くことを決めるハリエットなのですが、とりあえず自分ならどうするか
考えちゃいましたよね~(笑)
それにシャイフ役のアマール・ワケドも素敵でした
エジプト生まれだそうですが、独特の目力もさることながら、品の良い雰囲気があって、
ジョーンズやハリエットが敬意を抱くのも納得のシャイフでした。
あと、ちょっと印象的だったのがジョーンズの奥さん。
旦那にはもはや何の興味も示さなくなり、自分の仕事に没頭していたはずなのに、
ハリエットに惹かれたジョーンズから別れを切り出された途端、別れたくないと縋るのね。
大切なものって失くさないと分からないんですよ、愚かなことに。
最近あまりラブストーリーって見てなかったけど、
たまにはこう言う胸きゅんも良いなと思った心が温まる1本でした