鬼井江の世界(gooブログ)

中国の今後を予想(2024年8月中旬の時点で)

 「チャイナでは、かつての日本よりもさらに深刻なバブル崩壊が起きている。それを収拾する方法もあるのだが、筆者(国際政治学者・藤井厳喜)は実務派の高級官僚がサボタージュしているのではないかと見ている。だから、中間管理職から下の役人が命令どおりに動こうとしないのだ。」という国際政治学者・藤井厳喜元氏の指摘に注目したい。

 なぜ、役人はサボタージュするのか? 独裁者政治において、自分なりの意見を主張しても、独裁者(=習近平)は、聞こうともしない。自分なりの意見を言った者がどういう扱いを受けるかを知っている。その結果、習近平の側近たちはどういうメンバーになったかを、国民・役人のすべてが認識している。

 藤井氏は、こうも指摘している。「習近平はいわば裸の王様で、周囲はイエスマンばかりだから、都合のいい情報しか集まってこない。」と。 イエスマンばかりに囲まれて、いろいろな判断をし、指示や法令を出している。国民の実態が全く分かっていない状況で、法令を出すものだから、・・・ますますひどい状況に国民を陥れている。

 例えば、2022年の7月に「塾禁止令」を出した。その結果、塾関係企業に勤めていた1000万人が失業してしまった。若者の失業率が21%(実質は40%以上とか)もあるのに、「塾禁止令」は(大卒たち)若者たちの勤め先を奪ってしまったのだ。多くの国民も喜んでいないという現実が認識できていない、つまり「裸の王様」。

 中国各地に地球規模の大雨などの被害が出ても、習近平はすぐに動かない。もうお亡くなりになったが、元首相の温家宝氏や前首相の李克強氏などはすぐに被災地へ行き、陣頭指揮をした。しかし、習近平はすべておさまってから、ゆっくりと出向く。出向かない場合も多い。「俺は王様だ!」という態度。国民はその状態を知っている。もちろん、役人は全員知っている。

 そして、中国経済最大の問題である「不動産バブルの崩壊」については、これといった対策を打とうとしない。中国には「会社更生法」という法律がないのをいいことに、労働者を救おうとする気はない。やっていることは、不動産大手の『恒大集団』創業者・許家印らの個人資産をすべて吐き出させる程度のことしかやっていない。中国以外に隠し持っている資産も見つけようとしているらしい。没収しきるまで、会社は生殺し状態である。働いている労働者は、どれほど苦しんでいるだろうか? 中国最大の不動産会社『碧桂園』にしても、1兆円の赤字が出ていても、同じような生殺し状態が続いている。労働者を救う気はなさそうだ。挙句の果てに、何千万棟ものマンション群が未完成のままで放置されている。不動産バブルの崩壊は深刻化する一方である。未完成マンションのローンを払い続けている人々の苦しみを救う気はないようである。

 習近平にとって、経済問題はあまり関心がないらしい。一番関心のあることは、毛沢東のように「政治権力をしっかり握り、国民を力づくで従わせる」ことらしい。

 だから、毛沢東の真似をしようとしている。『毛沢東語録』にならって、『習近平語録』なるものを発刊し始めている。そして、『習近平語録』を学校で必ず教えるようになってきている。彼が目指すことは、「第2の毛沢東」だろう。毛沢東のように、「権力でもって国民を従わせる存在になること」を目指している。現代的方法(監視カメラ・盗聴器・国民相互監視のシステム利用)で、国民を監視・支配している。

 イエスマンしか、独裁者(習近平)の周りにはいない組織になってしまった。

 しかし、独裁者政治はいつまで続くのだろうか? 毛沢東が実施してきた政治が、マイナス面が多かったように、習近平のやっている政治もうまくいかなくなってきたらしい。

 その現象として、以下のネットニュースに着目。

 以下、ネットのニュースのコピーです。

  (福島 香織:ジャーナリストによる中国・解放軍の最近の報告です。)

  • 中国・人民解放軍の五大戦区のうち三戦区でトップ(司令)が交代していたことが明らかになった。
  • 明らかに異常事態で、習近平国家主席による粛清か、クーデター勃発か、もしくは台湾との戦争準備かといった憶測が飛び交っている。
  • そもそも、こうしたデマや憶測が飛び交う背景には、習近平政権に対する高まる不満がある。やがてそれは言霊として現実のものになるのだろうか。

 三中全会で解放軍人事が注目されていたが、7月31日になって五大戦区のうち三戦区の司令が交代していたことが分かった。しかもその司令交代の理由があまりよくわかっていない。このことから、いろいろな憶測が広がっている。

 (*以上の指摘は、福島香織氏によるものです。)

 さて、福島氏の指摘通り、「明らかに異常事態」が起こっている。解放軍のトップ人事が習近平3期目に入ってから、何人も消息不明になったり、突然5つの戦区のうち3人が交代したりしている。理由の発表もない。とにかく、理由がわからずに外務大臣が交代したこともあったが、解放軍トップクラスの突然交代人事や消息不明事件が起こっている。

 これらのことは、毛沢東が実施してきたこと。それを、習近平もまねているように(私には)思われる。

 ところで、現在の首相は、「塾禁止令」を撤回して、失業対策として雇用を増やしたいらしい。習近平の出した法令をひっこめることが「雇用を増やす」と、考え始めているらしい。そういう考えの者が中国共産党指導部内に出てきているらしい。それも、習近平の最側近の人物。さて、習近平は首相をどうするのか? いつか「行方不明」になりはしないか・・・と、心配している。外務大臣が突然交代になり、行方不明になったように・・・。

 習近平独裁政治にほころびが出てきているのか???  

 今後の中国がどうなっていくか、注目している。   (以上です)

 

 

 

 

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