ポポウPawpaw ぽぽう
バンレイシ科、アメリカ東南部原産。日本に明治30年代に導入している。日の当たる、保水性のある粘質性の土壌を好み、耐寒性がありバンレイシ科(チェリモア・トゲバンレイシ・バンレイシ)で唯一温帯に自生する。
害虫がつきにくいといわれる落葉小高木で、樹高5~6m、葉が大きいもので長径30cmの楕円形をして、春に特有の匂いのする4~6枚の花びらをもった紫色の花をつける。別名ポポー、ポーポーノキともいわれる。アメリカでは、大きな葉と美しい花とのバランスがよく観賞用としても庭園に植えられる。
果実が9~10月の秋に、あけびに似た長径10cm、重さ100gほどの卵形で一ヶ所に2~3個つけ、別名「あけびがき」ともいわれ熟すると薄い表皮が緑色から黄色になり木から自然に落下する。やわらかいねっとりした「森のアイスクリーム」ともいわれる乳白色の果肉の中に褐色の大きい種子を5~10個持つ。
パパイヤ、マンゴーに似た甘みと独特のよい香りがある。香りが強く人によっては好き嫌いがあり、傷みが早くあまり市場には出回らない。生食、ジャム、アイスクリーム、シャーベットとして用いている。
100g中でエネルギー85kcal、たんぱく質1.1g、脂質1g、炭水化物18gを含む。樹皮(アセトゲニンAcetogenin:抗ガン剤や殺虫剤)を滋養強壮に薬酒にして種子(アルカロイドを含む)が肌荒れに外用に利用する。
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