・浅蜊Short-neck clam あさり
マルスダレガイ科(ハマグリ科)に属する二枚貝。日本全国の湾内、河口の淡水と海水の入り混じった砂泥地(さでいち)、干潟(ひがた)に生息しており稚貝を集めて養殖し潮干狩りが行われている。
国内では、愛知、北海道、千葉での生産量が多く生息地(白は砂地・黒は泥地)によって色彩が変化している。語源は、古くから採取され食べられておりすぐに砂地で漁り(あさり)出せることからといわれる。
産卵期が2回あり4~5、10~11月が美味だかその後は味が落ちる。砂だしは、海水濃度(2.7%)程度に2、3時間浸してから使うようにするとよい。砂地の栄養豊富な場所で育ったものは殻より身の成長が早く、身の詰まった平たいもの、貝の模様がはっきりしているのがよくおいしい。
日常的に広く用いられぬた、酒蒸、汁物、佃煮、かき揚げ、パスタ、チャウダー炊き込みごはんとして料理している。
旨みの成分は、コハク酸(有機酸)で潮汁にしてあさりだけで充分な旨みが引き出せ少し青み(菜の花)を入れて春の磯の香りが味わえる。特徴的成分として鉄分(疲労回復、脳の活性化、貧血予防)が3.8mg、・ビタミンB12: 52.4μg 、タウリン:アミノ酸380~650mg/100g(肝機能強化・コレステロール、血圧低下作用)含まれる。
採取直後のアサリはコハク酸が100g中20~60mgなのに対して、数時間そのまま陸上に放置・パック詰めは40~240mgと増加する。コハク酸が増え過ぎると、苦味が強く美味しさが感じられなくなってしまう。体内のグリコーゲン(2.5~1%)を分解し、コハク酸という物質を作って生命を維持しようとし時間の経過とともにコハク酸が増えていくが再度暗い場所に置き海水、塩水に漬けることによってコハク酸が30~100mg/100g中と減り旨みのある量に変化する。
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