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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[緑の香り] 食生活について語ろう

2020年04月29日 | 美容ダイエット

・緑の香り(みどりのかおり  Green leaf volatiles, GLVs) 
  この季節に新緑が芽生え、森林、林の中に入ると特に緑の香りが漂ってきます。いい季節になりました。
ストレスを癒すのに森林浴もよく心理的に香りをかぐと疲れを軽減させます。さてこの香りが化学的に立証しているのかどうかの検証です。

ほぼすべての被子植物が生成するとしています。緑の香りは揮発性有機化合物であり人間の嗅覚により感じ取っています。研究によりこの匂いの元は「青葉アルコール」と「青葉アルデヒド」という成分です。
この2つを主成分とし数百種類の化合物の複合の香りが「みどりの香り」になるといわれています。緑の香り分子は濃度の高低度の違いにより有効・無効・有害の官能能力が異なってきます。
人が青葉アルコールないし青葉アルデヒドを嗅(か)ぐことでα波は 0.03 %の濃度で最っとも快適で鎮静作用を呈することが、さらに各々よりも 1:1 の混合物の方がより快適性が得られています。

この2つの成分は植物間同士、植物と昆虫の間の情報伝達に、濃度によってトマト、じゃが芋、大豆のように草食動物、害虫から身を守る、防御する為に、さらに非常に強い抗菌性や抗ウイルス性を持つ物質として注目しています。
例えば、未被害のトマトは、食害を受けた同種のトマトから大気中に放出された緑の香りの青葉アルコールを細胞内に取り込んで、配糖体に変換して食害をもたらす夜中に地上に出てくる害虫のヨトウムシ(夜盗虫)の仲間の成育の抑制と生存率の低下の確認をしています。
大量発生では食害は免(まぬが)れ切れませんが香りを介した植物間のコミュニケーションは、毒性を持つ物質を合成することをシグナリングSignallingと呼び2000年頃からその内情が分かってきました。植物間でもストレスから自分自身の力、もしくは仲間と助け合いながら生き抜いているのです。

青葉アルコールCis-3-hexenolは緑葉様臭・不快臭・青臭さともしている不飽和アルコールのひとつで、ほとんどの緑の葉に含みます。低濃度のときはさわやかな香りを放ちますが、高濃度になるとヒトでは気分を悪くして頭痛、胃のむかむかといった症状を引き起こすこともあります。
1933年京都大学の武居三吉教授により緑茶の香り成分として発見しています。

青葉アルデヒドTrans-2-hexenalは果実様臭・芳香があります。青葉アルコールが酸化して発生したもので、新鮮さのイメージがあります。低濃度で柔らかい香りとして感じられますが、高濃度になってくると刺激臭となって眼を刺激し涙の分泌、鼻では刺すような痛みを生じます。
青葉アルコールより遡(さかのぼ)ること約20年前、1912年にドイツでの発見でした。緑の青臭い匂いがさらに強くはっきりしたものです。香りの成分がおもに発酵、酸化するときに作られています。
どちらも、現在では香水やアロマの原料として工業生産し世界中の注目が集まっています。


お茶の芳香成分の元は、モノテルペン アルコールです。このアルコールは茶の木の生育中に蓄えられたグルコサイドGlucoside(配糖体)からできます。お茶の葉の中のモノテルペンアルコール特にリナロールとゲラニオールの含有量でお茶の芳香が決められています。 テルペン指標と呼ばれるこれらのアルコールの割合(リナロール/リナロオール+ゲラニオール)で香りによって緑茶の葉の違いを見ることができます。
一般的にいって緑茶で約0.005%、紅茶で0.02%程度です。日本緑茶の香りは酵素の働きによって発酵を受けた烏龍茶や紅茶にくらべて少ないです。

煎茶は日に照らされ育ちますが玉露と抹茶は覆いをかぶして育てられています。
煎茶の新鮮な香りで花の様な香りのゲラニオール・リナロオールは玉露や抹茶では少なくなります。
覆いにかぶされて育った玉露と抹茶は独特の甘さかと匂いがします。玉露・抹茶は日陰で育つ茶葉の木に蓄えられたSメチルメチオニンS-methylmethionine(アミノ酸)の温度分解による覆い香といわれる香りで、ジメチルスルフィドDimethylsulfide(硫化メチル・硫化ジメチル) によってもたらしたものです。
 これらが煎茶の新鮮な芳香と玉露と抹茶独特の甘い香りの違いです。上級煎茶ほど多く含むリナロールLinaloolとゲラニオールGeraniolが芳香に貢献しているのです。
さらに緑茶の新鮮な緑の香り、匂いはお茶の葉の脂質の酸化分解によって作られます。
緑茶は火入れ(乾燥)で火香(ひか)といわれる、その時の香りがします。その元となる物質は芳香族化合物のフランFuran類とピラジンPyrazineで茶葉に含むアミノ酸と糖分からできています。最も重要な火入れの匂いのもとの物質はL-アルギニンとD-グルコースとL-テアニン、D-キシロースから作られます。火入れの良い茶の葉はアミノ酸を多く含んでいます。

  豆乳に含まれる緑の香り(豆臭)を抑制したり、トマトやオリーブオイルでの緑の香りの各成分の組成比と量を調節することは製品の質を左右するのです。さらに草食生物に対する植物の防御機構の一端をも担っています。
玉露茶葉粉末の香りが、脳活動を継続的に活性化に関与、緑茶の香りをかぐと疲労感軽減、意欲の改善、疲れに伴う自律神経系のバランス異常の是正が見られると報告しています。
この季節に森林の緑の香りを嗅(か)ぐのもよし、緑茶の緑の香りを楽しみつつ飲むのもよしです。抹茶では、葉っぱをそのまま丸ごと摂取することで身体に取り入れていることになります。
暖かさの心地よい季節には、森林浴に出かけるのが、行動的で運動になり、疲れたら一服で抹茶が一番いいですね。

 

 

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