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[椰子の実] 食生活について語ろう

2022年07月27日 | 美容ダイエット

・ココナッツ(椰子の実)、あぶらやし、なつめやし 
ココナッツCoconut、あぶらやしOil palm/Elaeis、なつめやしDateと、どれも同じような感じのする椰子の種類ですが、用途について少し異なっているようなので紹介してまいりたいと思います。

ヤシ(椰子)は熱帯地域に多く、単子葉植物ヤシ目 ヤシ科に属する植物の総称で約200属2500種が知られています。主幹の頂端に集ってつく壮大な葉が放射状に展開し傘のような南国を思わせる樹型です。実用価値の高いものを多く含みます。

ココナッツはココヤシ属、樹高15~30mに達し葉は、編んで敷物、籠など民芸品に、果実は、2~30cmのフットボール大になりその果皮は、丈夫でロープ、ブラシに利用しています。
樹液は、甘く集めてジュース、2、3日発酵させ、やし酒をつくります。
未熟の液は、ココナッツミルク(水分94.3%、たん白質0.2%、脂質0.1%、炭水化物5%)として利用します。
成熟果の内部にある白い胚乳厚さ1~2cmで、乾燥(パウダー品:水分2.5%、たん白質6.1%、脂質65.8%、炭水化物23.7%)させ菓子、料理に使います。
油を抽出しヤシ油としマーガリン、ショートニング、菓子、石鹸の原料に用いています。

ココナッツオイルはココヤシの実の白い果肉部分を絞って抽出した油で、約60%が中鎖脂肪酸(C8~C12)であり酸化しにくい特徴があります。
ヤシ油(ココナッツオイル:カプリル酸Caprylic acid[オクタン酸Octanoic acid ]8% ・カプリン酸Capric acid[デカン酸Decanoic acid]6%・ラウリン酸Lauric acid47%・ミリスチン酸Myristic acid18%など)とし水素添加でマーガリン、ショートニング、菓子、他に泡立ちが良く洗剤、石鹸の原料になります。
淡黄色で融点25℃、脂質100g中に飽和脂肪酸(ラウリン酸・ミリスチン酸など)84.9%、不飽和脂肪酸8.4%を含み飽和脂肪酸が牛脂(45.51%)、豚脂(39.50%)より多くなります。
中鎖脂肪酸(胃もたれが少ない油)である構成炭素数、鎖の長さがC8~C12であるものでラウリン酸Lauric acid47%、オクタン酸Octanoic acid8%、デカン酸Decanoic acid6%、デセン酸Decenoic acid0%を含んでいます。

同じヤシ科であぶら椰子を使っているパーム油(油やしの果肉より抽出し不飽和脂肪酸47.0%)は、ほとんどマレーシアより輸入しています。

油椰子はアブラヤシ属、実から油をとるヤシとしてギニアアブラヤシElaeis guineensisと、中南米の熱帯域原産のアメリカアブラヤシElaeis oleiferaの2種が知られています。
古くより熱帯アフリカの森林地帯では、果肉から得る赤色のパーム油を食用油とし利用していました。
2014年のパーム油で世界生産量は約6,000万トンと植物油中1位を占めています。
一個の果実は鶏卵大で房状で、油分の多い多肉質の果肉(中果皮)と、同じく油分に富んだ1つの種子から構成し、重さは1房あたり40~50kgほどになります。
花穂を切って浸出する木の幹から糖液を採取し、発酵させヤシ酒が作られています。 
果実は径5cm鶏卵大の小果に1個の種子を持つ果房に200~1000個ほど集まって、およそ45kgほどで1株に約10房生じます。果実の色は品種によって異なっています。
果肉(パーム油)と種子(パーム核油)から油脂を採取し、食用のほか洗剤、塗料、化粧品、化学製品などに使います。
花穂を切って浸出する木の幹から糖液を採取し、発酵させヤシ酒が作られています。


パーム油Palm oilは、中鎖脂肪酸(C8~C12:ラウリン酸[0.2%]C12を)を多くは含まず、飽和脂肪酸47.6%(パルミチン酸[44.2%]C16:0)、一価不飽和脂肪酸37.6%(オレイン酸[39.3%]C18:1)、多価不飽和脂肪酸9.4%程度含んでいます。

種子より搾油するパーム核油では中鎖脂肪酸のラウリン酸46.4%オクタン酸(カプリル酸)3.4%、デカン酸(カプリン酸)3.3%で総脂肪酸の50%程度を含んでいます。
飽和脂肪酸75.5%(ラウリン酸[46.4%]C12:0、パルミチン酸[9.0%]C16:0など)、一価不飽和脂肪酸15.4%(オレイン酸[14.6%]C18:1)、多価不飽和脂肪酸2.7%を含みます。マーガリン、ショートニングのほか,インスタント食品の揚油、チョコレート,アイスクリームなどの業務用加工に主に用いられています。 


棗椰子Dateは、ヤシ科フェニックス属(ナツメヤシ属)、棗(なつめ)の実に似た果実を多数つけます。種名は、指状のナツメをつけるヤシの意味でナツメに似た形態をしていることから名前がつけられたといわれます。
果実が遊牧民の携帯食に、樹液、果汁から糖を採取し酒なども作られています。果糖が多く甘味が強く生食、干菓子、ジャム、ゼリーとして利用しています。ナツメヤシの種子を除いて乾燥させたものが日本でデーツとしておもに出回っています。
果実以外にも一説によると種子はラクダなどの動物の飼料にもなりますが、種子から取れる油は石鹸や化粧品として用いているようです。また、種子は化学的な処理をしてシュウ酸の原料に、種子を炭化し銀細工に、またそのままでネックレスにしたりもするようです。
株の先端の若い芽はジュンマールJummarと呼ばれ、野菜として一部を食用にしています。

フットボール大のココナッツ(椰子の実)、鶏卵大の油椰子は、どちらも搾油でき、食用、石鹸の減量などに用いています。油やしは、主に、果肉・種子からの油を搾り出しています。
ココナッツは、油の利用以外にも、汁を発酵させたゼリー状のものでフィリピンでつくられていたナタデココ(スペイン語: nata de coco)、椰子酒、菓子の原料に用いています。

棗椰子は、一房の重量は、12kgにもなりますが、ひと粒は5cmの楕円形で完熟し柔らかくなり日本では主に食用にしています。樹液、果汁から酒、酢なども作ります。果糖が多く甘味が強く生食、ジャム、ゼリーとして利用しています。

椰子は、熱帯地域では、野菜、油、酒、甘味料、水分補給にと欠かせない食材であるようです。

 


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