・藤壺、富士壺Barnacle ふじつぼ
フジツボ科、世界中の温帯、熱帯の地域に分布する。甲殻類、頂上部分が開口部となって蓋がついて硬い石灰質でおおわれた富士山の形をして岩に固着(こちゃく)している。
移動しないことから貝の仲間としたこともあったが、体内で卵をふ化させ幼生を放出する。幼生(ようせい)がノープリウスNauplius幼生という海中を自由遊泳生活することから1829年にJ.V.トンプソンにより明らかになり甲殻類の部類とされ日本では200種ほどを確認している。
もともとカレイの刺し網に掛かっていたものが近隣で食用としていたもので青森県川内町でホタテの貝殻に付着させて1990年ごろからやや大型のミネフジツボの養殖を行っている。6~9月に採取するものを旬とし貝殻ごと塩茹でし富士の形をした外側の硬い殻をハサミなど割ったり、身をつまみ出して食用とする。新鮮なものは刺身とすることもある。身は小さめだが海老、蟹と同じような、合わせたような味がして美味という。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。