これから、CPU回路に不可欠な
① リセット回路 と
② クロック回路 の 2つを
設計し、製作して行く事になりますが、これも いきなり本基板の上に作るのでは無く、丸ピンICソケット(DIP8ピン)を付けて、そこに交換可能なモジュールとして挿します。
何かしら名称を付けた方が 呼びやすいので、(安易に)
命名: DIPモジュール
とします。
今回はこの2つとも 8ピンのICソケット( 300mil:通称=幅狭 )に挿せるように 作るので、特に「DIP8モジュール」と呼ぶ事にします。
ここで、よくよく考えないといけない事があります。 それは、どのピンを電源とし、どこに入出力ピンを配置するか?です。
これまでの「標準ロジックIC」の電源は、右下角がGNDで、左上角がVccです。 DIP8ピンでいうと、4ピン=GND、8ピン=Vcc。 これは、ピン数が多くなっても同じルールです。
上の図で、黒丸ピン がGND、赤丸が Vcc を表しています。
実は この仕様 欠点があり、あまり評判がよくありません。
① ICを逆に挿すと、VccとGNDが モロに逆に接続されてしまう。
② ピン数が多くなると Vcc-GND間の距離が どんどん遠くなる。
①については、実際 何度 逆挿しをしてICを壊したことか・・・ 経験のある人も多いと思います。
②については、CPUのように40ピンにもなると、対角線上で離れ過ぎていて 回路性能から云っても 思わしくはありません。 実際、電源ピンをICの中央に持って来たり、片側にVcc-GNDを並べて配置する改良を行ったICも存在します。 大きなICで 電源ラインが一番遠くては IC内の配線も大変になって来るのです。
また、ICの下に2本の電源ラインが通っている事が多いので、VccとGNDを 同じ1列に横並び配置するより、「手前側」「奥側」に分けて配置した方が配線しやすいし、パスコンも取り付け易くなるでしょう。
そんな こんなを、考えに考え抜いた末、 DIPモジュールは、↓ こんな仕様にしました。 (これはDIP 8ピンでの配置)
① Vccは奥の左上角(最大ピン)とするのは これまでと同じ。
② GNDは(必ず)1番ピン・・・ 手前の左下角。
③ これまでのGNDだった 右下の角は 使用せず 「空き」ピンとする
④ Vccピンの右隣のピンも(可能であれば)使用せず 空けておく。
(もし、どうしても使用したい場合は、「入力」として使用する)
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⑤ 手前側のピン(ここでは2番、3番)は 「入力」信号を配置する
⑥ 奥側 のピン(ここでは5番、6番)は 「出力」信号を配置する
これらのルールは、ピン数が多くなっても同じです。 ↓ こんな感じ。
このピン配置にすることで、どんな利点があるか? (8ピンDIPで)説明します。
① まず 「逆挿し」をしても、4番ピンが「空き」なので モジュールへのVccが どこへもつながらず電源が入らないので壊れません。
② 左に1ピン ずれて挿したとしても、やはり7番ピンが「空き」ピンのため電源が入りません。
③ 右に1ピン ずれて挿した場合も(もともと電源が左に並んでいるので)電源が入りません。
電源ピンが近いのと、左端に並んでいるので、拡張された信号ピンはすべて右側に伸びていきます。 よって、ピン数の異なる モジュールとICソケットの組み合わせでも、うまく信号配置が合えば 共有できることもあるはずで、その点でも便利です。
実際に、「リセット回路」と「クロック回路」を DIP8モジュール仕様に当てはめて、↓ こんなピン配置にしようと考えています。
① リセット用モジュール
②クロック用モジュール
「クロック入力」ってなんだ? と不思議に思うかもしれませんが、おいおい説明して行きます。
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