ネコのひたい

暴力ネコと映画、写真、音楽を楽しんでます。

栄光への賭け

2006-01-09 22:43:49 | 映画・舞台
今朝wowowで放映してたのを録画して観ました。
主演のマイケル・クロフォードのファンだからです。
wowowの番組表の解説で「痛々しいスポーツ・ドラマ」と紹介されていましたが、ホントに痛々しかったです。

オリンピックのマラソン競技で勝つために各国の選手、スタッフが奮闘する映画・・・かな?
全然違う気がしますが。(^^;)
奮闘・・・と言うと聞こえがいいのですが、エゴや利害で選手を走らせるコーチやら、国やらに翻弄される選手達が痛々しく切ないです。

1970年の映画で、今観たら「有り得ない・・・」というようなシーンが結構出てきます。
短距離の選手が急にマラソン選手になったり、試合中にコーチが選手に薬を渡したり・・・。
でも、現在に通じるシーンもありました。

以下多分、ネタバレになりますのでご注意下さい。






炎天下でのマラソンは危険だから競技時間を遅らせようとするオリンピック運営側に対して、そんなことをしたら国での放映が中止になるからダメだとゴネるアメリカ。
結局、放映料が入らないと困る運営側がアメリカに逆らえず、予定通り競技を開催しますが、こんな時代から既にオリンピックって利害がからんでたのかあと思いました。
しかもごり押ししてるのがアメリカだし。(笑)

コーチに無茶な走り方を指示されるイギリス人青年(マイケルです)、白人の金儲けの道具として走らされるアポリジニの青年も痛々しいけど、走りたくないのに国の「命令」で嫌々走らされる共産国の元スターランナーにも胸が詰まる思いがします。
この共産国のランナーをシャルル・アズナブールが演じてたのにビックリ。
当時40代半ばだったアズナブールが走る姿そのものが映画を抜きにしても痛々しかったです。

アメリカ人ランナー役でライアン・オニールが出演していますが、やっぱり彼は華があっていいですね。
そのライアン・オニールが日本を訪れるのですが、ホントに日本でロケしたみたいです。
日劇の看板とか写ってるんですよ。
橋幸夫さんの公演だったみたいです。(笑)

日本も撮影に協力してるせいか、オリンピック本番で「吉本」というランナーが出てきて結構活躍します。
街の中にも日の丸がよく目に付きますし。(笑)

結局、嫌々走ってたはずのアズナブールや白人に走らされていたアポリジニの青年の毅然とした態度、やっぱり走る事が好きだという思いがこの二人から伝わってそれが救いの映画でした。
コメント
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