2010/1/12
BBC「ヴェニスの商人」を見る。
小学5年生の頃、学芸会で上演した。うちの学校では割とよくやってたけど、どこでもそうなのかしら。10歳のころから、「ポーシャがいくら男装したって、婚約者のバッサーニオは気づくだろ」と不思議だった。あれから20年たったけど、まったく同じ印象。
「間違い」や「十二夜」だと「ま、そこはいいでしょ」という感じがあったんだけど、「ヴェニスの商人」は違う。男装する必然性が弱くてとってつけた感じが残る。
あと、やっぱり高利貸しのシャイロックは気の毒すぎるし、後味が悪い。
BBCの役者さんの問題もありそう。シャイロックの役者さんはもちろんうまいし、結構ひどいことも言うんだけど、どことなくやさしそうに見える。泉谷しげると津川雅彦を足して2で割った感じ。
もうひとつ、奇妙だったのはアントーニオ。
ここまで友情に厚く実直なやつはいないというのが最初の印象。
以下、親友バッサーニオに金を貸す時の言葉。
「私の誠意を疑うのは何よりの侮辱だ。助けてほしいならそう言えばいい」
自分もこんなセリフ言ってみたいよ。
ただ、なんでこんなに仲がいいのかは作中に描かれていない。金を借りたために、自分の胸の肉1ポンドを取られそうになるなんてバカげてる。頭が悪いわけでもなさそうで、直情的なタイプでもない。
そこで閃いたのが、BL的な解釈。
こうれはもう、アントーニオがバッサーニオのことを好きだったとしか考えられない。バッサーニオはなぜお金が必要だったのかというとポーシャと結婚したいから。アントーニオにとっては失恋。だからあんな自虐的な契約をしちゃった。
最後も、3組のカップルを一人で見送るアントーニオという結構さびしいシーン。
少なくともBBCの演出さんは意識してたと思うなあ。どうかなあ。
※ ポーシャとシャイロック。あんまり似てない。
BBC「ヴェニスの商人」を見る。
小学5年生の頃、学芸会で上演した。うちの学校では割とよくやってたけど、どこでもそうなのかしら。10歳のころから、「ポーシャがいくら男装したって、婚約者のバッサーニオは気づくだろ」と不思議だった。あれから20年たったけど、まったく同じ印象。
「間違い」や「十二夜」だと「ま、そこはいいでしょ」という感じがあったんだけど、「ヴェニスの商人」は違う。男装する必然性が弱くてとってつけた感じが残る。
あと、やっぱり高利貸しのシャイロックは気の毒すぎるし、後味が悪い。
BBCの役者さんの問題もありそう。シャイロックの役者さんはもちろんうまいし、結構ひどいことも言うんだけど、どことなくやさしそうに見える。泉谷しげると津川雅彦を足して2で割った感じ。
もうひとつ、奇妙だったのはアントーニオ。
ここまで友情に厚く実直なやつはいないというのが最初の印象。
以下、親友バッサーニオに金を貸す時の言葉。
「私の誠意を疑うのは何よりの侮辱だ。助けてほしいならそう言えばいい」
自分もこんなセリフ言ってみたいよ。
ただ、なんでこんなに仲がいいのかは作中に描かれていない。金を借りたために、自分の胸の肉1ポンドを取られそうになるなんてバカげてる。頭が悪いわけでもなさそうで、直情的なタイプでもない。
そこで閃いたのが、BL的な解釈。
こうれはもう、アントーニオがバッサーニオのことを好きだったとしか考えられない。バッサーニオはなぜお金が必要だったのかというとポーシャと結婚したいから。アントーニオにとっては失恋。だからあんな自虐的な契約をしちゃった。
最後も、3組のカップルを一人で見送るアントーニオという結構さびしいシーン。
少なくともBBCの演出さんは意識してたと思うなあ。どうかなあ。
※ ポーシャとシャイロック。あんまり似てない。