愛知高等学校『井戸の茶碗』
2020/10/25
正直者の屑屋が、頑固な浪人から古い仏像を買い取って苦労する話。
小さな子供でも聞き取れるくらいゆっくり丁寧なセリフ。
話し方や動きの抑揚も大きめ、粗筋もしっかりしてるので面白さの敷居が低い。
お客さんの敷居が低いということは提供側のスキルが高いということなんだけど、だからと言って高文連みたいな勝ち負けがはっきりする場で、こんな緩く楽しめる人情劇で勝負できるものなのか。
単純化された見せ方のなかでも屑屋の演技の引き出しが多い。
千代田卜斎に20両差し出す時の動き、どっから出てきたんだ。
父親が娘を差し出すところ、落語なら古典だし語りだけだからそんなに気にならないんだけど、同じ大会の中でゴリゴリに女性の生きづらさを描いた作品があるのを見てしまうと、ちょっとノイズに感じてしまう。現代風の演出もあるので特に。
達観してるのか呆れてるのかよくわからない微妙な表情で座り続けている娘に笑った。