![]() | 三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日 |
三谷 幸喜 | |
朝日新聞出版 |
2012/10/13
2008年から2009年にかけての三谷幸喜のエッセイ(「マジック・アワー」のあたり)。
自分よりもはるかに才能のある人が、はるかに苦労している様を知ると身が引き締まる。
興味をひかれたのは、73歳の母親が全身麻酔の手術を受けるときのエピソード。手の甲を骨折したため、蝶番のような器具を入れる。その器具は、摘出されることはない。
手術の直前に三谷が不安がる母に言ったブラックジョーク。
よくそんなことが言えるもんだと思ったが、だからこそ、優秀な喜劇作家なんだろうなとも思った。よほど、自分の置かれている状況を突き放して見ていないと言えない。
自分に言えるかというと、自信がない。
単に普段母親とあんまりコミュニケーションをとっていないせいもあるけれど。
あと、巻末には「東京サンシャインボーイズ」復活公演特別企画で団員達の座談会が付いている。劇団時代の三谷のキラーぶりが伝わってくる内容で、読み応えがある。
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