観劇三昧:劇団りゃんめんにゅーろん『晴れ間』
2019/12/18
リストラを促す本社の人と、渋る営業所の人が言い争ううちに、謎の三人目が現れる話。
典型的な対立ベースの二人芝居。
二人ともいい感じにくたびれた中年男性なんだけど、交渉事を生業とする人間独特の軽さと圧迫感だったり、多少の失礼じゃダメージの通らない支店長のメンタルだったり、二人とも経験を積んだ社会人としての生々しい存在感がある。
だからこそ、あまりにもド真ん中な物語らしい仕掛けが映える。
ジャンルとジャンルが正面衝突しておもしろい事故が起きている。
肝心の対立の基礎になるところはフェードアウトしてしまったような感じはするけど、脇道が楽しいので有耶無耶になっている。
信じる信じないで距離が縮まっているところがかわいい。
結局、おまえは誰なんだよという、誰もが頭に思い浮かべる疑問を残して余韻としている。
劇団名 火曜日のゲキジョウ
公演時期 2019/01/25
地域 近畿
キャスト
山本祐也/坂本顕(The Stone Age)
スタッフ
脚本演出:南出謙吾/楽曲:Yousei Suzuki
あらすじ
地方の営業所の廃止をめぐる、営業所長と本社幹部の攻防を描いた経済ドラマ。
営業所の廃止は会社の存続の為にやむを得ない判断なのだ。
はたして、地方の営業員は大義の為と、犠牲になるしかないのだろうか。
そんな中、本社幹部はとんでもないものを目撃する。
哀愁と滑稽に満ちた中年男の二人芝居。
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