遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

ひとりごと

2009-12-31 22:27:28 | DVD・VHS・動画など

2009/12/31

「新春蔵出し!まるごと立川談志」を見る。
今年の正月にテレビで放送したのを今頃見る。もとはBSの「立川談志 きょうはまるごと10時間」。これを6時間にまとめた…って大してまとめ切れてないじゃないか。
自分は落語好きというより立川流が好き。それでいて立川談志の凄さというのはいまだによくわかっていない。そりゃ談志の膨大な著作やAV資料を見れば只者じゃないのはわかるけど、それは外面のすごさだし。
それでも立川流が好きのは弟子がすごいから。志の輔、談春、志らく、談笑。そうそうたる弟子たちの落語や著作は掛け値なしに面白い。そんな彼らが競って師匠を褒め称えているんだもの。宗教に例えられるのもよくわかる。
「へっつい幽霊」の斬新なラストとか老いを隠さず「居残り」で戦い続ける姿とか、そんな凄さよりも先にある凄さがあるに違いないと思う。
ライブで見たいけど…間に合わんよなあ。

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「ビールうぐうぐ対談」

2009-12-27 21:08:29 | 読書感想文
東海林さだおと椎名誠の対談集。
おんなじような感じのおじさん二人が当たり障りのない話題で話をしているので、読んでてどっちがどっちだかわかなくなる。役割分担は対談形式の基本だと思うが、そういうのはまったく気にしない。ある意味、画期的。強いて言えば椎名誠はおっさんぽくて、東海林さだおはおばさんっぽい、かもしれない。
出展は雑誌「カピタン」97年から1年くらいの対談をまとめたもの。10年くらい前の対談だが、年代を感じさせるような話題はまったくない。高級料亭や芸者遊び、屋形船での対談があるので、当時は今ほど不況ではなかったのだろうな、というぐらい。ただ、二人のポジションを考えれば、すごく羽振りがいいと言えるのかどうか微妙。重鎮だものな。
特にためになったことと言えば、沢野ひとしはもてるんだなあと思ったくらい。
どちらかというとポッドキャスト向きの内容という気がする。
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シェイクスピア 11/37

2009-12-24 23:45:11 | シェイクスピア
2009/12/24

BBC「恋の骨折り損」を見た。
これは、ムリ。ニナガワ版もダメだったが、BBC版もムリ。せりふが全てBGMに聞こえる。それが全て。
おそらく悪い作品ではないんだと思うけど、日本語訳した瞬間に死ぬ。言葉遊びの一点突破(たぶんだけどね)。原語でなきゃ原作の良さを味わうのはムリだと思う。原語のリズム感、言葉遊びと意味を同時に訳せというのは翻訳者にムリをさせすぎだろう。
たぶんネイティブの人が聞けば結構笑える間なんだろうなあと雰囲気で感じるのみ。
話は求婚する男たちを女たちがあざ笑うという話。シェイクスピアの話では珍しく女性が最後まで男たちを突っぱねて終わる。最後の方のシーンで王の崩御を知ったときの王女の振る舞いがよかった。急に毅然としちゃって。
シェイクスピア全作品の中でどれかひとつだけ英語で読まなきゃならないとしたら、間違いなくこの話を選ぶと思う。

※姫は美しゅうございました。
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斉藤美奈子「文章読本さん江」

2009-12-23 02:53:33 | 読書感想文
谷崎潤一郎の「文章読本」を始めとして、名だたる文学者やら新聞記者やらの著した「文章読本」を面白おかしく茶化した本…という風に考えていた。
ところがこの本、一流の読書家が8年もかけて書き上げた大変な力作。
面白おかしく茶化していないかといえば全然そんなことはないが、著者自らセレクトした文章読本の「御三家」「新・御三家」を丹念に分析、解説したと思うと、長々と学校での綴り方・作文教育の歴史を振り返る。「あれ、自分はなんでこんなに日本の国語教育の歴史を学んでいるのだろう」と疑問に思ってしまったら読んでるほうも書いた人も負け。でも、負けずに読み終えると、人にちょっと知ったかぶりできる程度の知識が残る。
そして、さらに谷崎読本の一見無邪気すぎる主張の真の意味が見えてくるという仕組み。
文章読本への偏愛ぶりにあきれました。仕事とはいえよくやるなあ。
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シェイクスピア 10/37

2009-12-18 23:19:13 | シェイクスピア
2009/12/18

BBC「夏の夜の夢」を見る。諸事情あって短い作品を選んだ。それにしても、この冬一番の大雪の日に皮肉なもんだ。
登場するのは妖精たちや貴族たち、職人たち、惚れ薬に駆け落ち。あとは想像力でドタバタ喜劇を作り上げれば、話を知らない人でも大きく間違えることはあるまい。話の筋はすっきりしているので、肩の力を抜いて楽しめる。
BBCの最大の特徴は絵面の美しさに尽きる。日本人がやると「コミカル」「かわいらしさ」になるんだけど、あっちの人がやると「かっこいい」「美しい」となる。この差はなんなんでしょう。どのシーンを切り取っても油絵みたい。唯一、おばさん顔のヘレナが気の毒で癒される。劇団一角獣ならお恵さんがやるしかないくらい重要なポジションだ。
癒されるといえば終盤。職人たちの劇中劇。
超ヘタウマ! 演技の中に生活感があるのね。
演技としては超絶技巧の部類に入るんじゃないですかね。

※ ヘレナはメガネっこ(うしろ)。
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シェイクスピア 9/37

2009-12-13 23:05:48 | シェイクスピア
2009/12/13

昨日だけど、BBC「ロミオとジュリエット」を見る。
悲劇なので一直線に破局へと向かっていく。
美しく幸せな二人とコミカルな脇役で最初は明るい調子。そのうち物分りの悪い若者や父母などが現れる。最後にロミオは毒を飲み、ジュリエットは短剣で自害する。悲劇だが、構成がすっきりしているのでさわやかな印象すらしてしまう。
で、BBC版のジュリエットはものすごくかわいらしい。レベッカ・セイアという人。ここまでの歴史物には一人も美人が出てこなかったのに、しっかりしてるよなあ。当時の舞踏会の様子とか、戯曲を読んでもわからない部分が楽しめる。
ティボルトとマキューシオ、ロミオの殺陣も迫力あった。
演出的に奇抜なところがない代わりに、直球勝負が頼もしい印象。
にしても2時間46分は長いんだけどね。

※ ジュリエットの似顔絵は挫折した。
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藤田志穂「ギャル農業」

2009-12-12 21:39:26 | 読書感想文
2009/12/12

中公新書ラクネ「ギャル農業」を読む。
ギャル社長として知る人ぞ知る藤田志穂の新しい挑戦は、なんと農業だった!
農業を志したのは2009年2月のこと。けっこう最近だ。本の刊行は10月。かなり最近だ。わずか数ヶ月の経験で本を出してしまうのだから、このギャルは相当なやり手だ。
なんとなく渋谷のコギャルが悪戦苦闘しながら農業に取り組み、やがて感動の収穫日を迎えるという「逆・スイングガール」的な内容を想像していたが、内容はドキュメントではなく軽めの自己啓発本のような感じ。
秋田に水田を作るが、筆者は東京在住。「どんなに忙しくとも月に一,二度は秋田にいくようにしている」と書いている。「住み込みじゃないのかよ」と突っ込みたくなるのは仕方ない。しかし、彼女は実業家なのだ。
実際やってることも凄い。
ギャルだからと、うっかり上目線で語るとあとで自己嫌悪になること請け合いだ。


※ 連絡。ただいま、携帯電話が止まっております。15日の昼ごろ復活予定。急ぎの連絡はパソコンまで。→endowriter@yahoo.co.jp
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シェイクスピア 8/37

2009-12-09 21:57:57 | シェイクスピア
2009/12/9

 今日はBBC版「タイタス・アンドロニカス」。蜷川幸雄演出は見ているので、自然と比較しながら見ていく。両方DVDなんだけど。

 もともとテレビドラマで西洋人の配役だから、蜷川版に比べてはるかにリアルだ。ただ、そのほかのシェイクスピア作品と同じく、リアルだけでは苦しい。

 強姦されて両手首と舌を斬られたラヴィニアがいつまでも生きているのは不自然だし、その姿を見つけた叔父のマーカスは助けもせずにただ嘆く。「早く助けてやれよ!」とみんな思ってるんだろうけど、それはしない。リアルな作り方だからなおさら不自然。様式的に作っていた蜷川版を見てたときですら、おんなじこと思ったし。

 後半の話のもたつきもイマイチ乗っかれない。最初の1時間は面白いんだけどなあ。そのあと2時間近くあるのがつらい。

 タイタス役のトレジャー・ピーコックは、格闘家の石澤常光に似てたよ。

※ タイタスとマーカス。
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シェイクスピア 7/37

2009-12-08 22:21:28 | シェイクスピア
2009/12/8

「じゃじゃ馬ならし」をDVDで見る。
昨日と同じくBBC作のテレビドラマ。「じゃじゃ馬」女を旦那が調教していく話。
シェイクスピアの時代は男尊女卑だから仕方ないんだけど、食べるものを与えず、寝ることも許さず、言うことをきかせようとするのはいくらなんでもかわいそう過ぎる。
それで、「雷娘」はみんなが驚くような淑女に変貌してしまうのだが、男目線のご都合主義であることは間違いない。
ただこのBBC版は、「キャタリーナ」が本当に手のつけられない女として、旦那のペトルーチオは乱暴者の大男として描かれ、「お似合いの二人」「割れ鍋にとじ蓋」という感じでなんとかリアリティを保っている。
調教の手段として、虐待を使うのは人権無視の人体実験のようなものだから、成功してよかったねという感じ。結果論。
デートには向かないけど、草食男子への挑発として見れば面白いかもしれない。

※ 切れ者トラーニオ。
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シェイクスピア 6/37

2009-12-08 02:07:48 | シェイクスピア
2009/12/7

「リチャード三世」をDVDで見る。
イギリスのBBCがシェイクスピア全作品の映像化に取り組んだもののひとつ。テレビ用の映像で230分。ながい…。とりあえず全部見た。
主人公リチャードの悪人ぶりは面白いが、それ以外の登場人物は関係が複雑すぎてさっぱりわからない。リチャードが出ていないときには居眠りしてしまった。わかんないんだもの。
ただ、本場の人たちがやっているので、絵面はおもしろい。人と衣装、戦闘シーンの武器なんかは、特にファンタジー好きにはおもしろいんじゃないだろうか。
最後の戦闘シーン。リチャード三世は「フレイル」で盾ごと敵をなぎ倒す。敵兵に囲まれると、「ショートソード(ダガー?)」で一刺し食らい、さらに「フレイル」、「バトルアックス」を浴び、スピアがぐさり。最後は敵将の長剣に倒れる。致命傷が多彩。

※ 役者はロン・クックという方だそうです。
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