遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

成瀬巳喜男 1/10

2010-05-31 22:32:39 | 成瀬巳喜男
めし [DVD]

東宝ビデオ

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2010/5/30

成瀬巳喜男監督「めし」を見る。
倦怠期の夫婦を描いた作品。90分ちょっと。
演劇好き向けに説明すると、平田オリザっぽい雰囲気。順番逆だけど。
淡々としてときどきユーモアがある。どうでもいいけど、主演の原節子が鈴木京香っぽい。
もっとどうでもいいけど、タイトルが地味すぎる。そこがいいと言えばいいんだけど、当時映画のチケット買ってた人も恥ずかしかったのではないか。
「めし、ください」だもの。
嫁が実家に帰ってしまうまでの過程がとてもさりげない。大して悪意はない。取り立てて激しいケンカがあったわけでもない。
最後の嫁の感情の流れは、正直よくわからない。嘘だとは思わない。「理解はできないんだけど、そういうものかもしれないな」という感想。もう少し人生を重ねていけばわかるようになるのかも。
地味だけど軽い。そして深い、気がする。
コメント (1)
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北海道マラソン完走メモ13

2010-05-31 01:16:32 | 北海道マラソン
2010/5/30

6km 39:04 6'30"/km
走るか走らないか迷っているうちに夕方になってしまう。やっぱりイマイチ意欲がわかない。そういう日は走らなきゃいいんだけど、さすがに日にちが空きすぎている。
30分だけと決めて走る。
札幌北高校をぐるぐる回る。
ぐるぐる回っているうちに面倒くさくなって、15分過ぎくらいから北大のほうへ向かったりして、自由に走る。日が長いのはありがたい。夕焼けが美しい。
次はトリム。10kmだから完走は問題ないだろうけど、その安心感がよくない…。
10kmとハーフじゃ全然ちがった。ハーフとフルはもっと違うだろう。
困ったものだ。
今日のおともは「東京女子流のラジカントロプス2.0」のポッドキャスト。全然知らないんだけど、子ども子どもしてておもしろい。ただ1時間以上も聴くものじゃないな。

※ 北海道マラソンまであと90日
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小布施 まちづくりの奇跡

2010-05-30 02:54:01 | 読書感想文
小布施 まちづくりの奇跡 (新潮新書)
川向 正人
新潮社

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2010/5/29

ボローニャみたいな素敵な街は日本にないかしらと思っていたら、この本を見つけた。
小布施町は人口は1万人くらいの小さな街。ここに年間100万人くらい観光客が来る。
観光の拠点は「北斎館」。晩年の葛飾北斎が創作の拠点にしていたことから、たくさんの作品を見ることができる。ただいくら北斎だって、それだけで年間100万人は呼べない。
じゃあ、何がいいかというととても単純で、小布施は町並みがとても美しい。
一度自転車で行ったことがあるんだけど、そのときは、単に古い歴史的な町並みが残ってるんだなとしか思わなかった。
でも、この本を読むと、その町並みも念入りに話し合い、検討を重ねた上で作りあげられたものだということがわかる。
ただ建物を残すのではなく、そこに生活感も伴うように修正していくことで、生きた風景を作る。
読んでみてわかったことがたくさんあったので、また機会があれば……ないかなあ。
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ボローニャ紀行

2010-05-26 16:46:54 | 読書感想文
ボローニャ紀行 (文春文庫)
井上 ひさし
文藝春秋

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2010/5/26

井上ひさしというと、本だらけの書斎に引きこもり、膨大な資料から得た情報を駆使して物語を生み出す劇作の職人というイメージ。だから、井上ひさしと「旅」というのは、なんだかミスマッチのような気がしてしまう。
紀行文なんだけど、「新しいものと出会う」ではなく、「自分が持ってる知識と答え合わせをしている」という感じ。
ボローニャは、人口40万人くらいのイタリアの地方都市。
歴史やら文化やら政治やら生活やらが高いレベルで融合しているボローニャを、(本人も認めているが)多少美化しながら紹介している。
特に街全体で「演劇」への信頼感がとても強くて感動的。
「ボローニャ人たちは〈演劇には見えないものを見えるものに変える力と役割がある〉と信じており、しかも演劇はその期待にきちっと応えています。」ですって。
そりゃ、観たくなる。
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これが週刊こどもニュースだ

2010-05-24 23:08:33 | 読書感想文
これが「週刊こどもニュース」だ (集英社文庫)
池上 彰
集英社

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2010/5/24

人並みに政治や経済について語れるようになりたいなと思いつつ、がんばって勉強するほどの熱意はない。
わからないニュースがあったら、「週刊こどもニュース」のホームページを見るのが一番早い。わかりやすいし、結構な量のアーカイブがあるので、だいたいのことはわかる。今見たら、もう口蹄疫の解説が出ていたし。おかげで、なんで今頃になって家畜にワクチンをうってたのかがわかった。テレビのほうはあんまり見てないけど。
池上彰は1994年からこの番組のお父さん役をやっていた(今は別の人)。著作はとてもたくさんあるけど、いちばん最初に読むといいのはこの本。2000年刊行だからニュースは古いんだけど、池上彰がどういうことをやってきた人なのか、とてもよくわかる。
最近、やたら池上彰がテレビに出ているのは、それまでの伝わりにくいニュース番組への反動だと思う。うんざりしていた人も多かったんじゃないかしらね。
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WBC戦記 日本野球連覇への軌跡

2010-05-24 19:55:46 | 読書感想文
WBC戦記―日本野球、連覇への軌跡 (文春文庫)

文藝春秋

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2010/5/24

「WBC戦記 日本野球、連覇への軌跡」を読む。
日本が勝ったせいもあるけど、WBCは面白かった。あのあと、プロ野球のプレーオフが盛り上がったのは、「真剣にやる短期決戦はおもしろい」とみんな気づいちゃったからだと思う。日本シリーズやオールスターも短期決戦には違いないけど、真剣さがぜんぜん違うと思う。
プレーオフに賛否があるのはわかるけど、「ペナントレースの結果が、たった数試合のプレーオフでひっくり返るかもしれない」という緊張感はWBCに匹敵するもの。
この本は、その面白さに気づかせてくれた第一回・第二回WBC全試合のレポートと、主要選手のインタビュー。ひとつひとつ誰が書いたかわかるんだけど、どの文章もそれほど凝った表現をせず、素材(試合とか選手とか)を活かした書き方。淡々として、カッコいい。さすがナンバー編。
いちばんよかったのは王貞治インタビュー。第二回のほう。
あれだけの大スターが一貫して裏方に徹していた。その姿勢、懐の深さに驚く。
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ドラッカー入門―万人のための帝王学を求めて

2010-05-24 10:29:54 | 読書感想文
ドラッカー入門―万人のための帝王学を求めて
上田 惇生
ダイヤモンド社

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2010/5/24

まず「万人のための帝王学を求めて」ってかっこいいサブタイトルだ。
ドラッカー本人が書いたものではなく、彼の数多くの作品を翻訳した上田惇生の著書。
もちろん至るところにドラッカーの金言が引用されているが、引用部分以外にも上田の言葉なのか、ドラッカーの言葉かわからない素敵な表現がいくつもある。
なんとなく憑依型の物まね芸人が、なりきって書いているものという印象を受ける。そんななか、「人は何を持って憶えられたいか」という話でいきなり、「まさか朝青龍を投げ飛ばした人として憶えられたいなどと考える人がいるわけがない」とか書かれると、ドラッカーが朝青龍に言及したようですごく落ち着かない。
さすがドラッカー本人に「あなたの<マネジメント>は、もっと薄くわかりやすくできるので、訳させてほしい」と伝えた人だと思う。
実際、ドラッカーの著作にあたって理解できないよりは、こちらの入門書を読んでおいたほうがはるかに無難です。
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大学生からの「取材学」

2010-05-24 10:25:22 | 読書感想文
大学生からの「取材学」-他人とつながるコミュニケーション力の育て方
藤井 誠二
講談社

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2010/5/24

藤井誠二は、光市母子殺害事件のルポなどで知られているノンフィクションライター。
実際に大学で「取材」について講義してきたものをまとめている。ノンフィクションは、創作とも報道とも少し違う定義しにくいジャンルだから、一度こういう本に目を通しておくと、その後作品に接したときの理解度が変わってくると思う。
自分に引っかかったキーワードは「入れ替え可能性」「ニュートラルを間違えてはいけない」「反逆する風景を無視してはいけない」。
「ニュートラル」というのは、絶対的な客観性というわけではなく、現時点で自分はどう感じているのかきちんと相手に伝えられる状態だと。「反逆する風景」は、事前に調べた情報と実際に現場で感じた情報の差であると。創作するときの参考にもなる。
あと、作中に紹介されていたマイ「目利き」が共通しててうれしい。同業者に評価される人ってかっこいい。
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コンカリーニョ・プロデュース公演「歯並びのきれいな女の子」

2010-05-20 23:18:03 | 演劇を見てきた
父を亡くした一家の話。
みんな喪服を着ていたので、葬儀関係の集まり(「法要」でいいのかしらね)から帰ってきたところだとわかる。
ポイントは、父の遺言をこれから開けるということ。お話の設定は定番と言っていい。
ここで「歯並びのきれいな女の子」というタイトルが効いてくる。
一度聞いたら忘れないフレーズ。タイトルとして優秀。
まだ見てない人のほうが多いと思うんだけど、ちょっと目を閉じて、このタイトルでどんなお話を作ったらいいか考えてみてほしい。最低1分くらい。
けっこう難しいはず。
タイトルとして優秀でも、作品のテーマとして扱いやすいかどうかは別。
演劇の場合、タイトルと中身がまったく合っていないことは珍しくない。
演劇も興行なので、とにかく先にタイトル決めちゃわないと、いろんな仕事が滞ってしまう。どっかで「エイヤッ!」と決めてしまわなければいけない。
だけど、この「歯並びのきれいな女の子」に限って言えば、タイトルはこれ以外ありえない。…というところで、もう一度どんな話なのか考えてみたらいい。ハードルがあがってるので、余計難しいと思うけど。
一度芝居を見てしまえば、「ああ、そういうこと」と、なぜそんなことで考え込んでいたのかわからなくなる。それくらい自然な答えあわせができる。
わかりやすい設定にキレのあるタイトル。よくできたパズルを順番に解いていくような楽しさがある。
どうでもいいけど、作者の手詰まり感があるクロスワードパズルを見ると、とても残念な気持ちになる。(例:ヨコのカギ36 百獣の王○○○ン。→答え「ライオ」)少なくともこのお芝居にそういう物悲しさはない。
演劇に興味はあるけど、何から見たらいいかわからないという人におすすめ。
役者・スタッフ・戯曲それぞれとても誠実に作っているように見えたので、お笑いでもなく音楽でもなく、演劇を好きになれるかどうか、このお芝居がひとつの基準になるんじゃないだろうか。多少の好き嫌いはあるにしろ。
そうそう。
客席は三箇所に分けて舞台を取り囲む方式だったんだけど、そのうち入口から一番遠いグループ(客席のすくないとこ)の見所が一番多かったのではないかと疑っている。
「隣の芝」なんだろか。

※日曜日までやってるそうです。
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ツイッター始めました。

2010-05-19 23:10:00 | 告知
ツイッターを始めてみたのでブログでもお知らせ。

アカウントは「@writar」

まだあんまりやり方を理解してないけど、
実験的にツイッター戯曲を書いております。
出来には、かなりバラツキがありますけど(140文字だし)、
のぞいてもらってフォローなんかしてもらえたらうれしいです。

たとえば、こんな感じ。

【空】
鯉1:ママママママー! 鯉2:落ち着きなさい! 鯉1:鯉って本当は池で泳ぐの? 鯉2:…誰に聞いたの? 鯉1:ヒトー。 鯉2:…パパ。 鯉3:えっ。 鯉1:バカだよね、ヒトってー。 鯉3:そうだな。 鯉2:パパ。 鯉3:いいんだ。まだ早い。

【金】
A:父ちゃん、手が冷たい。 B:黙ってさらえ。 A:出るわけねえよ。こんなドブ川で。 C:しっ! A:母ちゃん。 C:あるかもしれないじゃない! D:あった! A:えっ! D:50円玉。 全員:…。 B:もういい…。みんなありがとうな。

こんなくだらないのとか。

【瞬】(観客席)
A:息子がね。 B:たいへんねえ、思春期は。 A:隠すならちゃんと隠せばいいのに。 B:わかるわあ。 A:見つけた以上はねえ? B:わかるわあ。 A:今の決勝? B:そうなの? A:9秒5って速い? B:全然見てなかった。 AB:あらー。

ひどいのになると、こんな感じ。

【穴】
女:私のどこが好き? 男:穴。 女:穴? 男:違う、鼻。 女:鼻? 男:…の穴。  女:鼻の穴? 男:いや、穴。 女:鼻? 男:違う、穴。 女:穴? 男:…の鼻。 女:穴の鼻?? 男:花。菊。 女:わかんない。 男:じゃあいいよ、それで。

ひどい…。
いろいろ実験しながらやっているということです。

最初にテーマを決めて、それに合わせて話を作るというやり方にしています。
ただ、このテーマを考えるのが案外面倒です。

そこで、ブログを見てもらっている人たちからもお題をいただければ、
助かるなと思ってここに書き込んでいる次第です。
テーマは原則漢字一文字。どんな漢字でもかまいません。(誰が見ても意味のわからない漢字は読むほうがつまんないだろうけど)

この記事にコメントをつけるでもよいし、
メールでもメッセージでもリプライでもリツイートでもなんでもいいので
ぜひぜひご協力ください。

お気軽にどうぞ。
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