遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

井筒和幸監督「黄金を抱いて翔べ」

2012-10-27 01:02:47 | 映画を見てきた
2012/10/26

またも試写会に当選。タダで拝見する。
前説はHBCの室谷香菜子さん。ラジオ好きなので喜ぶ。おきれいだった。
それだけでなく、なんと浅野忠信さんがゲストで登場。
やっぱりオーラがあるし、声が渋い。共済ホールの奥様がたもうっとり(たぶん)。
チームで銀行強盗する話。
いわゆるケイパーものというらしい。
動機とか人間関係とかがあまり理解できず。
原作を読んだり何度か見たりすればわかるのかもしれない。
できれば、人間関係だけでも予習して見るのをおすすめしたい。
人が結構死ぬし、アクションも派手。なのにスッキリしない。
ジャンルムービーだと思うんだけど、お話としてエンタメは狙ってないのかな。
全体的にジメジメしている。
それを浅野忠信が驚異的な人間力で画面を明るくしているところが見どころ。
あと、主要メンバーの死体シーン。
2回目がすごい。有り得ない細部。
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ベン・アフレック「アルゴ」

2012-10-26 00:06:15 | 映画を見てきた
2012/10/24

・道新ホームの試写会。抽選に当たってタダで拝見。
・司会のお姉さんから「すごく緊張感があるので呼吸を忘れないように気をつけてください」という感じの紹介。
・ずいぶん陳腐な惹句だなと思いながら見始める。
・1979年、革命期のイラン。CIAの人質奪還のプロが6人のアメリカ人の国外脱出を謀るという話。
・過激派の本気ぶりがとんでもない。いつも思うけど、暴動状態の群集とか、どうやって撮ったんだろう?
・街中のクレーンにアメリカ人の死体がブラブラしてる。
・風景の中に何度も映りこむ、指導者の肖像画の視線。
・当時のイラン人を狂気としか描いていないところには距離を置きつつも、一般人6人の脱出劇にすっかり感情移入しながら見てしまう。
・人質救出作戦は、嘘の映画づくりから始まる。
・シャレの効かない相手に大掛かりな嘘で挑む話は、なんとなく三谷幸喜の雰囲気も感じる。「合言葉は勇気」とか「マジックアワー」とか。
・ただ、こちらはコメディ要素がほとんどない分、緊迫感のあおり方が抜群に上手い。
・惨事が背後からじわじわ迫ってくる感じ。
・いざ、意を決して逃げようとする6人。カナダ大使私宅を出る姿の凛々しいこと。
・ただ、彼や彼女たちの「アクションシーン」はほとんどない。電話に出るか出ないかとか、作戦に乗るか乗らないかとか、ガチャンとスタンプを押すシーンとか、演技の訓練シーンとか、結構地味な表現で煽る煽る。
・荒唐無稽な作戦だからこそ、表現に誇張を使わず、あくまでリアル優先に見せている。うまい。
・最後の字幕のないシーン。あそこで盛り上がるわ。
・これが実話だっていうんだからびっくり。
・どこまで脚色されているんだろうと思ったけど、エンドロール見てびっくりした。最後まで要注目。
・なんであいつ、ちゃんと変装しないのかなと思ったら。
・カナダ大使のところの彼女も、ちゃんと後半でフォローされていた。丁寧だった。
・主演と監督はベン・アフレック。かっこよかった。
・映画中盤から、息苦しくなった。面白いのに苦しい。
・観る人は、呼吸を忘れないように気をつけていただきたい。
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大林宣彦監督「この空の花 -長岡花火物語」

2012-10-21 22:11:05 | 映画を見てきた
1000ピース 長岡の花火 11-058
クリエーター情報なし
エポック社



2012/10/19

・直前に見た「インビクタス(DVD)」のラストにかかっていた曲が「ジュピター」だったこともあり、導かれるようにして見に行ってしまう(今日が札幌ラストだった)。
・長岡花火のフェニックスは知っていた。いわゆるスターマインが幅数キロにわたって空を覆い尽くすすさまじい花火。これを映画館で見ないでどうする。
・でも、中越や東日本の震災ではなく、ほぼ戦争の話。
・戦争の話を通じて、震災も大惨事の歴史の一部と捉え、復興を誓う構成。
・長岡も模擬原爆が落とされたり、戦争ではとても悲惨な歴史を持っている地域なのだそうだ。
・惨事を繰り返さないためには、語り継ぐこと、想像力をもって相手と接すること。
・こういう主張は珍しくもなんともない。
・これだけだとただの戦争ドキュメンタリーになってしまうんだけど、このお話は完全に別次元にある。
・評論するつもりは始めからないけど、ただの感想を書くのですら、どこから手をつけていいのかわからない異形の大作。
・変なものが映っていないシーンがない。
・なんだかよくわからないけど、重要人物のひとり、女子高生の「元木花」が一輪車に乗り続けている。理由の説明はなく作中ずっと乗っている。
・これが生身の人間とは思えないぐらい尋常じゃない乗り回し方をしている。歩いているのでも走っているのでも自転車でもバイクでもない移動の様。
・その意味は、見ていればわかるんだけど、なにもそんな方法をとらなくてもと思う。
・でも、そういう「奇策」でしか表現できないものがちゃんと映っている。
・ロールシャッハテストのように、いろんな言葉や出来事を撒き散らして「さあ、何に見える?」と聞かれているような感じ。
・または、監督の大林宣彦が人間一個分の「想像力」を凝縮して爆発させた感じ。
・監督に首根っこつかまれて、悲惨な出来事に拮抗しうる想像力を持てと叱咤されているような作品だった。
・それはともかく、公開から1年以上たって札幌。見られるだけいいけれど、もう少しなんとかならんもんか。

※画像は、本作でも重要なモチーフになっている山下清の貼り絵(ジグソーパズル)。
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クリント・イーストウッド監督「インビクタス / 負けざる者たち」

2012-10-20 20:11:25 | DVD・VHS・動画など
インビクタス / 負けざる者たち [DVD]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ


2012/10/19

・南アフリカ初の黒人大統領マンデラが就任してから、ラグビーのワールドカップで同代表が活躍するまでの話。
・ラグビーの結果はご都合っぽくも見えるけど、ワールドカップの結果なんてみんな知っているという前提で作るのが当たり前。
・事実が出来すぎなのは誰のせいでもない。
・人種問題の克服に挑む人たちを描いた正真正銘の大作。
・のん気な日本人である自分には、浅いレベルでしか共感できない。
・それでもそれなりに引っかかるシーンが多かった。
・リーダーの技術。単に頭がいいだけでも、用心深いだけでもダメ。
・そして口が上手いなら上手いほうがいい。
・精一杯、彼らを自分に引き寄せて考えて、ずっしり落ち込む。
・マンデラのボディーガードたちの描写。
・今までマンデラを守ってきた黒人リーダーと、新しく配属された白人たちの緊張感(前の白人大統領のボディガードをしていた)。
・一目でわかる相容れない様子。
・この黒人チームと白人チームのナンバー2が、どちらも妙に愛嬌があってよかった。
・ここに対立の縮図を作る見せ方はうまい。普通はラグビーチームでやるもんだろうけど、事実に基づいた話だからやれなかったと思われる。よく入れ込んだもんだな。
・ラグビーの試合シーンはかっこよかった。
・あれはどうやってるんだろう。ほんとの選手をつれてきた? 役者をすごく訓練した? 両方?
・乱闘シーンが怖すぎる。あそこには絶対いたくない。
・スタジアムの満席も、実際の映像を使ったのか、CGなのか、エキストラなのかわからない。どうやったらああいうシーンが作れるもんなんだろう。
・南アフリカのナショナルチームのキャプテンを演じたのはマット・デーモン。この人が本物のラグビー選手にしか見えない。
・マンデラ大統領、ボディガードのリーダー、ラグビーのキャプテン、それぞれのトップがトップたる才覚を見せていく感じが良かった。
・気の弱い自分には「朝6時に集合」とか絶対言えん。
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「劇場版まどかマギカ」後編

2012-10-17 00:45:43 | 映画を見てきた
2012/10/17

前編が消化不良だったので見た。
ストーリーが変わっていないことを前提にすると、ちゃんとそれ以外のところに集中して見ることができた。
序盤の見せ場である魔女化のシーンなんか迫力が増したし、いたるところで(たぶん)DVDよりよくなっていると思えた。
劇団イヌカレーが担当している異世界描写のパワーアップぶりが映画版最大の見所。
やりすぎかなというところもあったけど、過剰な分にはそんなに文句はない。
勘違いかもしれないけど、エントロピーの説明のところと、母親がまどかを止められなかったところ、DVDで見たときよりもすっきり頭の中に入ってきた。よかった。
どっちかというと、母親のほうに感情移入しちゃうのは年が近いせいか。子供いないのに。
きれいに完成している話だけに、新作の予告には落ち着かない気分になった。
このあと、なにをやるんだろ。
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三谷幸喜「三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日」

2012-10-14 22:34:44 | 読書感想文
三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日
三谷 幸喜
朝日新聞出版


2012/10/13

2008年から2009年にかけての三谷幸喜のエッセイ(「マジック・アワー」のあたり)。
自分よりもはるかに才能のある人が、はるかに苦労している様を知ると身が引き締まる。
興味をひかれたのは、73歳の母親が全身麻酔の手術を受けるときのエピソード。手の甲を骨折したため、蝶番のような器具を入れる。その器具は、摘出されることはない。
手術の直前に三谷が不安がる母に言ったブラックジョーク。
よくそんなことが言えるもんだと思ったが、だからこそ、優秀な喜劇作家なんだろうなとも思った。よほど、自分の置かれている状況を突き放して見ていないと言えない。
自分に言えるかというと、自信がない。
単に普段母親とあんまりコミュニケーションをとっていないせいもあるけれど。
あと、巻末には「東京サンシャインボーイズ」復活公演特別企画で団員達の座談会が付いている。劇団時代の三谷のキラーぶりが伝わってくる内容で、読み応えがある。
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シュンジ・ヒラノ「ハリウッドへの道―日本人で初めて成功した映画プロデューサーの熱血奮戦記」

2012-10-13 20:04:58 | 読書感想文
ハリウッドへの道―日本人で初めて成功した映画プロデューサーの熱血奮戦記
シュンジ・ヒラノ
ロングセラーズ


2012/10/12

まず巻頭に、海部俊樹元首相と勝新太郎の上司の祝辞がある。こんな本はなかなかない。
本編は、日本人がアメリカでプロデューサーとして映画をヒットさせていく話。
すごい話なんだろうけど、あんまり現実感がなく、20年前という微妙な古さがどうにもしっくり来ないまま、さらっと読み終えてしまった。
ヒットさせた映画のタイトルは「スリー・ニンジャズ」という。三人のちびっ子忍者が大活躍する話。
本当はジンギスカンの話をやりたかったらしいが、企画段階でウケが悪く、変更になったとのこと。
ロケ地をロシアに設定し、担当者に軍人や現地の人に馬を調達させていたのに、この方向転換。やりたいことをやるためには、まず興行的な成功をさせるという考え方。
この割り切り方はすごい。
この方、今は何をされているのだろう。
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東海林さだお「どら焼きの丸かじり 丸かじりシリーズ30 (丸かじりシリーズ 30)」

2012-10-13 01:29:38 | 読書感想文
どら焼きの丸かじり 丸かじりシリーズ30 (丸かじりシリーズ 30)
東海林 さだお
朝日新聞出版


2012/10/12

丸かじりシリーズ30冊目。
もはや迫力を感じる。
この1冊で35作品あるが、ベストは表題にもある「愛すべきドラ焼き」。
ドラ焼きの見た目描写だけで、文章の1/3以上。見つめすぎ、凝視しすぎだ。
これがドラ焼きだからいいものの、幼女であれば通報されるレベルだ。
食べだすと、口を開いてから閉じるまでの味覚を段階的に書き連ねていく。スポーツ中継で言うところのスーパースローのよう。
こんなにねっとりとドラ焼きについて語った文章は史上初ではないか。
「コンビーフは楽しい」の回。
あの台形の缶の下部分を「下半身」と表現し、クルクル側面部を回しあけると、「下半身があらわに」とのたまう。変態ではないか。
ラーメン通の人を「小姑」に例えるあたりもさすがの切れ味だ。
勝手に丸かじりベストを決めたら楽しそう。
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「劇場版まどかマギカ」前編

2012-10-11 19:27:48 | 映画を見てきた
2012/10/11

DVDは最後まで見た。
総集編だった。
事前告知はあったんだけど、知らずに見てしまったので、いつかオリジナルな展開になるのではないかと、ムダな期待をしつつ見てしまった。
「同じ時間を繰り返す」設定があるだけに、まぎらわしい。
たぶん、好きで好きでしょうがないマニアの人たちは、大きな画面とシリーズとの相違点を見つけて楽しむし、初めて見る人は一気に話がわかるのでそれなりに楽しいのではないかと思う。
自分のようなライト層のファンは、「やってることが、テンペスト3Dと変わんないなー」と思いながら見た。巧緻の差はあるにしろ。
マニアと初心者にはいいかもしれないけど、ライト層があらためて見るまでもない感じ。
細かい比較をしたいならDVD待ったほうがいいと思うし。
シャルロッテがいちばんかわいい。
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人生最高レベルの再会

2012-10-08 21:41:04 | レポート
2012/10/8

人生に出会いと別れは付き物だ。
では、再会はどうだろう。
三十半ばの人生を振り返ってみたが、あんまり感動的な再会をしたことはない。
初恋の人は今どこで何をしているのかわからないし、どころか顔も、ヘタしたら名前も思い出せない。
そんなつまらない人生を送っていた私だが、今日の昼休みにかかってきた電話には、心がざわついた。
ときめいたと言い換えてもいい。
それから午後の仕事は、ひたすらソワソワしながら、心ここにあらずといった状態だった。
要するに、2012年7月28日以来行方知れずになっていた遠藤の自転車が、わりと近所で発見されたという連絡があった。
72日ぶりに再会。
北30条の交番の人、ありがとう。
これからしばらくは、街で警察の人に呼び止められても、3割増で元気に受け答えします。

※感動の再会。
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