遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

大扇風 「心霊探偵 武智小次朗シリーズ第弐話『稲荷の杜の異形の遣い』」

2016-10-31 23:42:16 | 観劇三昧

観劇三昧:心霊探偵 武智小次朗シリーズ第弐話「稲荷の杜の異形の遣い」

2016/10/31

探偵が家出した稲荷の狐を説得する話。

舞台が探偵事務所のみ、登場人物が三人。

29分の小品らしく、小さくまとめている。

一対の片方が欠けてしまう話は落語の御神酒徳利を思わせる。

探偵と助手は男性だが、演者は三人とも女性。

途中、狐に憑かれたり離れられたりすると内面の性別が変わる。

そのまま男性の役を男性がやっていたら、コメディ色が強くなりすぎて世界観が壊れるのかもしれない。

女性が演じることで、うまくごまかされてしまう。

探偵が謎に対して回答を出すまでが早すぎるので、謎自体の面白さと、謎解きのスリリングさはそんなにない。

あくまで、明智小五郎の推理小説世界観でオカルトをやるという雰囲気を汲んで楽しむ。

あと、探偵と助手が童貞くさい。

探偵のほうも知ったかぶりをするタイプの童貞だと思う。

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牧野武文『ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男』

2016-10-30 23:44:32 | 読書感想文

 

ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)

2016/10/30

「枯れた技術の水平思考」で有名な任天堂の横井軍平のインタビュー&解説本。

最初は拾ってもらうようなかたちで任天堂に就職。

花札に使う糊の攪拌機を修理したりしていたが、その後、マジックハンド、ゲームウォッチ、光線銃、ゲームボーイと次から次へとヒット作品を開発する。

ゲーム機の高技術化には付き合わず、すでにある技術を利用する考え方は、DSWiiにも受け継がれ、今でも任天堂の精神的な支柱になっている。

「ゲームを売る時には小さな実用性をつける」という話も参考にしたい。

よく考えるまでもなく、既存の技術を使って面白いことをするというのは当たり前のように思える。

それでも、一部のゲームでは、おもしろさに直結しない絵柄の綺麗さばかりハイスペック化していることもある。

こういうことは、長く続けていると見えにくくなってしまうものなので注意したい。

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演劇組織KIMYO『ライフ』

2016-10-29 23:57:47 | 観劇三昧

観劇三昧:Project “NICK” vol.3より『ライフ』

2016/10/29

16分の短編。

日曜日、男がベッドの上でダラダラしながら人生について考える話。

突然やってきた友人の態度が一貫してなかったり、唐突に他の登場人物が現れるところが、ノイズにはならず、展開のスピードアップに繋がっている。

見せ方が全然ダラダラしていない。

形式上は「会話」で展開するが、中心人物二人の「語り」のスキルが高いので、漫才のようなテンポでどんどん情報を詰め込んでくる。

その情報は、笑いではなく、人生や死とは何かという哲学的な問いに向けられている。

唐突に主人公に突きつけられるある事実が、もともと速く進む展開を更に速くしている。

周りの人間がむかつくキャラクターになっていくのも、効果をあげている。

男の心の折れていく様子は、心霊映画の見せ方に近い。

最終的に死の理不尽さが強調される。

あと、「部長」の見た目が若い。

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大川慎太郎『不屈の棋士』

2016-10-28 23:25:33 | 読書感想文

 

不屈の棋士 (講談社現代新書)
クリエーター情報なし
講談社

2016/10/28

将棋ソフトとプロ棋士の関係を、羽生・渡辺を筆頭にトッププロ11人にインタビューしている。

2016年7月初版なので、この類の本では最新の内容。

メンバーの豪華さもさることながら、「ソフトのほうがはっきり強くなったら、棋士の存在価値はどうなると思うか」や「情報処理学会がソフトは事実上ソフトに追いついたと宣言した話」など、怒られてもおかしくない質問をどんどんぶつけている。

メンバーといい、質問内容といい、豪腕インタビュアーの仕事。

同じ質問に対して、「将棋が圧倒的に強い」という共通点を持つ棋士たちの見解が、それぞれ全く異なっている。

ソフトにしても、圧倒的に強い棋士でも歯が立たないくらい強いのに、それでも「無敵」には至らない。

だから、棋士のほうにも解釈の余地が残る。

どの話も面白いが、特に山崎さんの肩の力の抜けた自然体ぶりが突出していて、好きになった。

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逃避ラン「石狩太美直帰コース」

2016-10-26 16:24:31 | 走メモ

 

2016/10/26

石狩太美直帰コース

18.43km 2:01:01 6:33/km

最近自分の中ではやっている「交通機関で遠くまで行って帰ってくる」パターン。

石狩川を見たくなったので、JR新琴似駅から石狩太美で降りて、そこから戻ってくる。

石狩太美スタートは2回目だが、東区経由で戻るのははじめて。

なぜか石狩川から札幌東区にかけて、ゴースト系のポケモンが多く、数体の「ゴースト」と、モエレ沼公園付近で「ゲンガー」を捕獲する。

今月からはじめたトレッドミル効果なのか、そこそこのペースで、走り終わってもまだ余裕がある。

これなら来月頭の野幌ハーフマラソンも大丈夫そう。問題は天気。

最後の数キロで雨が降り出してずぶ濡れになる。

新琴似駅の上に綺麗な稲光が走っていた。

※気象用語では薄明光線というらしい。このときはきれいだったのにな。

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谷本真由美『国連でも通じる 世界の非ネイティブ英語術』

2016-10-26 15:30:42 | 読書感想文

 

国連でも通じる 世界の非ネイティブ英語術
クリエーター情報なし
KADOKAWA


2016/10/26

英語を仕事にするなら、英語圏の人の英語よりアジア圏の人が使うブロークンな英語を勉強したほうが商売になりそうだなと思って、どちらの英語もわからないくせに読んでみる。

英語を話す人の大半は英語が下手という話。

職場で見かけた非ネイティブの仕事ぶりの話。

詩情があふれすぎる業務メールを送ってくるイタリア人、ドイツ至上主義者、アイディアの盗癖がある人、価値観の振り幅が大きいので読んでいるぶんにはおもしろい。

英語は現代の「RinguaFranka(=母語の異なる人が意思疎通のために使っていた言葉)」であるというフレーズや、ローコンテスト文化という言葉がかっこいいので、知ったかぶりする時に使いたい。

「とりあえずこれだけは押さえたい英会話集」では、あいさつも、お願いするのも、謝るのも何通りも言い方があって覚えきれない。

敬語は日本語(と朝鮮語)独特のものって言われるけど、英語でも結構距離を測る表現が多いことがわかった。

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逃避ラン「蔵ノ湯ジョグ」

2016-10-25 00:43:58 | 走メモ

2016/10/25

蔵ノ湯ジョグ

4.8km 31:06 6:28/km

苗穂のランステサービスを利用して、豊平川の河川敷を走ってくる。

しかし、愛用のウェストポーチを忘れてしまい、スタート前から心が折れる。

しかたなく、iPhone(距離・時間計測・ポケモン捕獲用)はウィンドブレーカーのポケットに入れることにする。

走りにくくて、30分で戻ってくる。

ランステのサービスはありがたいけど、夏場ならともかく、今は着る物が多くて、リュックに着替えを詰め込むだけで一苦労。

もうすぐハーフ走るのになかなかうまくいかない。

河川敷の風は強かったが、体が軽くペースはまあまあ。

石狩川の合流地点まで行ければ往復20kmちょっとになるので、コースとしてはアリかも。

蔵ノ湯は平日昼間でも結構混んでいる。

ランステのサービスをやってるところは、市内にそんなに多くないけど広まってほしい。

※時館のコロッケカレー。たしかLサイズ。チキンカツ復活してほしい。(記事の内容とは関係ない)

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ザッカリー・ハインザーリング監督『キューティー&ボクサー』(2013年)

2016-10-24 00:30:22 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

映画『キューティー&ボクサー』予告

2016/10/23

篠原有司男と乃り子、芸術家夫婦の創作活動を映したドキュメンタリー。

ギュウちゃんこと、篠原有司男は、ボクシンググローブに絵の具をつけて、壁に貼ったキャンパスにパンチを連打する。

なんでこれで芸術になるのかよくわからないけど、できたものを見ると不思議と整っている。

キュレーター(?)の人が、ポロックとの比較で褒めていてなるほどと思った。

妻の乃り子の絵は、一見マンガのようで、ずっと見ていると宗教画のようにも日本画のようにも見えてくる。不思議。

ふたりとも自分の作品をお金に変えていくことに熱心。

プロなんだから当たり前なんだけど、ごく自然に芸術と商売を結び付ける。胆力が必要。

二人の生活は映ってないところも色々大変そうだけど、双方影響を与えつつ、与えすぎず、自立している芸術家の姿は、背筋が伸びていてかっこいよかった。

キューティー&ボクサー [DVD]
クリエーター情報なし
キングレコード
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多田俊介監督『黒子のバスケ ウインターカップ総集編 ~涙の先へ~』(応援上映)

2016-10-23 01:22:57 | 映画を見てきた

「黒子のバスケ ウインターカップ総集編 ~涙の先へ~」予告映像

2016/10/21

応援上映に興味を持ったので見に行く。

総集編①は見てないけど、単行本は全部読んでいるのでついていけるだろうという算段。

紫原君のいる陽泉高校と、黄瀬君のいる海常高校との試合。

総集編なので仕方ないんだけど、黄瀬君が開始早々張り切ってから怪我するまでがあっという間で、とても残念な人に見えてしまう。

バッシュ描写がぼんやりしているところが飲み込みづらい。足音も革靴っぽい。

笠松キャプテンの名言。

席はそこそこ埋まっていた。女性客が多い。

バスケの試合をそのまま応援しているような感じで、点が入ったら拍手をしたり、好きな選手が出てきたら名前を呼んだりで、応援上映要素がなかなか想像を超えてこない。

思ったより持ち込みのサイリウムがまぶしい。

まだまだ映画の上演中に大声を出しちゃうこと自体を楽しんでいる感じ。

もうちょっと育ちそうな企画だけど、どうなると面白いのか勝手に考えたい。

黒子のバスケ ウインターカップ総集編 ~涙の先へ~ [DVD]

クリエーター情報なし
バンダイビジュアル
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きまぐれポニーテール『アピカのお城』

2016-10-22 22:35:16 | 演劇を見てきた

2016/10/22

シェアハウスで暮らすアラサー女たちが、恋に仕事に結婚に、それぞれの人生の選択をする話。

タイトルがかわいい。内容との距離感がちょうどいい。

装置に映像、衣装に手間がかかっている。

たびたび差し込まれる一言ギャグの打率が高いので、客席の温度が高めに維持されている。

好みが一貫しているので演出の手柄かも。

「フリーメイソン?」「いまのは大根って言ったよね」。

サービス過多な感じはするけど、観客として、しっかりもてなされている気分になる。

池江蘭さんの(役の)毒舌がひどい。

脚本の里美ユリヲさんは女性なんだろうか。自分だったら絶対書けない悪態ぶり。

塚本奈緒美さんの腹筋が軽く割れている。

みんな見た目と動きが若いのでアラサー感はあんまりない。

なので、アラサー女の悲哀はもう少し奥にあるような気がする。

※11/9追記 あとで聞いたら、脚本家は男性だそうです。それで、あのセリフを書くのはひどいと思います(褒め言葉)。

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