死の床にある著名な料理評論家。
その人が「忘れてしまった、あの味」を思い出すために回想をしている。
そのほか、彼を取り巻く人々の心のうちも語られていく。
料理評論家の回想なので、出てくるのは食べ物の話がほとんどです。
フランス料理の独特な言葉が出てきて()内に訳注も書いてあるけど、注を読んでも…??。
彼を取り巻く人の回想には、彼の人となりが(どんなに嫌なやつだったかが)あらわされています。
ただし、彼の妻は除く。
著者に言いたいけど、女はこんなに馬鹿じゃないよ…「飾り物」くらいに思われているのにそれに気づかないなんて…
…ああ、でも人間はいろいろだ。
気づかない人がいたって別にいいじゃんか、、、、。そうだよね。
著者だって、そんなこと分かりきって書いているのかもしれないし。
最後の、臨終の際の祈りの言葉にはちょっと笑わされました。
「神(父)と子と聖霊の御名において」…正式にはこれだと思うんだけど…‘聖霊,のところに食べ物の名前が入っちゃってます。
そんなお祈りってありですか。
(しかも臨終のときなのに…まぁ、宗教のことはあまり詳しくはありませんが…)
でもそれがこの料理評論家の性質…性格…ひいては人生そのものの表れでもあったり。
そんな事を思いました
そんなに面白い本でもなかったが、つまらなくもなかった。
フランス料理に詳しい人なら、もっと楽しめるかも?