中国映画「西湖畔に生きる(原題:草木人间)」を見てきた。
仏教の開祖である釈迦の十大弟子の一人である目連尊者が、幼い頃に亡くなった母親を神通力によって地獄から救い出すという物語「目連救母伝説」をヒントにしたストーリー。
最高峰の中国茶・龍井茶の生産地、世界遺産の西湖のほとりで暮らす母と息子が主人公。
豆瓣のあらすじを抜粋して翻訳。
以下、若干ネタバレあり。
西湖は世界遺産だけあって、景色は綺麗。山水画のような映像美で、山水映画と言われてるらしい。
ほほぅ、龍井茶はここで作られてるんだ~なんて思って最初はのんきに見てた。
春にこの映画が中国で公開されたときの評判を聞いていたので、興味を持って見に行ったのだけど、何が言いたかったんだろう、というのが正直な感想。
息子のムーリェン(目莲)が、マルチ商法の地獄に落ちた母親タイフゥア(苔花)を助けるために、自らも地獄に飛び込む。洗脳の手段は馬鹿馬鹿しいが、宗教にも似て、狂気の世界が延々と続くのは結構辛い。
中国はやはり儒教の国で、親を大事にするのは当たり前、これほどまでに親のために尽くすのだ!という当局からのプロパガンダか。
母親役のジァン・チンチン(蒋勤勤)は「清越坊の女たち」のときも巧い演員だなあと思ったが、あの時は静の演技が光っていたのに比べ、今回の狂気に満ちた爆発的な演技の巧さは怖いくらいだった。
中国でも彼女の演技はすごい!(小丑了)と言われている。
マルチ商法地獄の中から助け出そうとする息子ウー・レイ(吴磊)に向かって、「つまらない見下される人間だったのが、今は幸せだから、騙されてるとしても、それでいいんだ」というようなことを、ものすごい形相で、腹の奥から吐き出すように言う場面では、危うく説得させられそうになったw
本人が納得して騙されてるなら、それは有りかもしれないなー、なんて。いやいや、善良な人に被害を与えているんだから、全然ダメなんだけど。
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息子役のウー・レイは瑯琊榜のときが可愛らしすぎて、すっかり大人になったなぁと、未だに親戚のおばちゃん風に思ってしまうわけだけどw
そのすっかり好青年になったウー・レイは、この山深い農村のピュアな青年の魅力を表すのにピッタリだったとは思うものの、オカンの変容に苦悩して、地獄から救い出すのもままらず、泣き腫らすウー・レイの顔が可哀相すぎた。なんでウー・レイみたいないい子にあんなオカンが......気の毒や、とこれまた親戚のおばちゃん風に思ってしまうというw
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この映画の分からないところを、少し書き留めておく。
山が母を目覚めさせてくれるといって(←そもそもこれが意味不明w)息子が母を背負って山に登って、その途中水に落ちた母が虎の幻覚を見る場面。えーっとアレは何?虎は山の精?そしてオカンは目覚めたの?
ラスト間際、父のことを知っている人がいるとお寺でムーリェンは呼び止められる。唐突過ぎるし、10年前に失踪した父のことを探して、今更どうなるというのだろう。
神の棲む山と、人の住む村里と、欲望にまみれた魂が落ちる地獄、そういう映画。
それにしても中国人はお金が好き。これだけは揺るがないw
オマケ
タイフゥア母と茶園の恋人ラオチェンの中の人は、実際の夫婦。
わたしの大好きな「三国志」の曹操チェン・ジェンビンの奥さんジァン・チンチンは、実はすごくセクシーな作品にも出ている。
彼女のふれ幅凄すぎて、ちょっとびっくりなのだったw
仏教の開祖である釈迦の十大弟子の一人である目連尊者が、幼い頃に亡くなった母親を神通力によって地獄から救い出すという物語「目連救母伝説」をヒントにしたストーリー。
最高峰の中国茶・龍井茶の生産地、世界遺産の西湖のほとりで暮らす母と息子が主人公。
豆瓣のあらすじを抜粋して翻訳。
タイフゥアは10年前に夫のハー・シャンが突然失踪、新たな生活の準備をしていたが、運命は彼女に度重なる試練を与えた。恋人の母によって茶摘み園から追い出され、仲の良かったジン・ランに騙されてマルチ商法組織に入会させられる。彼女は奇妙で危険な世界に直面することを強いられ、同時に彼女の息子ムーリェンは父を探し母を救うという重責を担い、心身ともに疲れていた。
以下、若干ネタバレあり。
西湖は世界遺産だけあって、景色は綺麗。山水画のような映像美で、山水映画と言われてるらしい。
ほほぅ、龍井茶はここで作られてるんだ~なんて思って最初はのんきに見てた。
春にこの映画が中国で公開されたときの評判を聞いていたので、興味を持って見に行ったのだけど、何が言いたかったんだろう、というのが正直な感想。
息子のムーリェン(目莲)が、マルチ商法の地獄に落ちた母親タイフゥア(苔花)を助けるために、自らも地獄に飛び込む。洗脳の手段は馬鹿馬鹿しいが、宗教にも似て、狂気の世界が延々と続くのは結構辛い。
中国はやはり儒教の国で、親を大事にするのは当たり前、これほどまでに親のために尽くすのだ!という当局からのプロパガンダか。
母親役のジァン・チンチン(蒋勤勤)は「清越坊の女たち」のときも巧い演員だなあと思ったが、あの時は静の演技が光っていたのに比べ、今回の狂気に満ちた爆発的な演技の巧さは怖いくらいだった。
中国でも彼女の演技はすごい!(小丑了)と言われている。
マルチ商法地獄の中から助け出そうとする息子ウー・レイ(吴磊)に向かって、「つまらない見下される人間だったのが、今は幸せだから、騙されてるとしても、それでいいんだ」というようなことを、ものすごい形相で、腹の奥から吐き出すように言う場面では、危うく説得させられそうになったw
本人が納得して騙されてるなら、それは有りかもしれないなー、なんて。いやいや、善良な人に被害を与えているんだから、全然ダメなんだけど。
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息子役のウー・レイは瑯琊榜のときが可愛らしすぎて、すっかり大人になったなぁと、未だに親戚のおばちゃん風に思ってしまうわけだけどw
そのすっかり好青年になったウー・レイは、この山深い農村のピュアな青年の魅力を表すのにピッタリだったとは思うものの、オカンの変容に苦悩して、地獄から救い出すのもままらず、泣き腫らすウー・レイの顔が可哀相すぎた。なんでウー・レイみたいないい子にあんなオカンが......気の毒や、とこれまた親戚のおばちゃん風に思ってしまうというw
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この映画の分からないところを、少し書き留めておく。
山が母を目覚めさせてくれるといって(←そもそもこれが意味不明w)息子が母を背負って山に登って、その途中水に落ちた母が虎の幻覚を見る場面。えーっとアレは何?虎は山の精?そしてオカンは目覚めたの?
ラスト間際、父のことを知っている人がいるとお寺でムーリェンは呼び止められる。唐突過ぎるし、10年前に失踪した父のことを探して、今更どうなるというのだろう。
神の棲む山と、人の住む村里と、欲望にまみれた魂が落ちる地獄、そういう映画。
それにしても中国人はお金が好き。これだけは揺るがないw
オマケ
タイフゥア母と茶園の恋人ラオチェンの中の人は、実際の夫婦。
わたしの大好きな「三国志」の曹操チェン・ジェンビンの奥さんジァン・チンチンは、実はすごくセクシーな作品にも出ている。
彼女のふれ幅凄すぎて、ちょっとびっくりなのだったw
非常に興味深い映画のレビューです。
見てみようかな。
私も犬や猫と戯れて暮らしたい人間ですが、主人が苦手で飼うことができません。
メダカを庭で飼っています。癒されますがコミュニケーションは取れません
中国語はやかましい。それを覚悟して見てくださいw
犬猫は、朝早くから飯くれのコミュニケーションを取りにきますよw
メダカはもう少ししたら、しばらくお休みですね。
アライグマからしっかり守ってくださいね。
「三国志 Three Kingdoms」をまた見たいと思っていたら、youtubeで見られるところがあったので、画像は少し悪いですが、少しずつ見ています。
わたしは曹操が好きなんですが、ちゃこさんは?
やっぱり三国志は面白いですよね~。