「想い描くことができれば、それは実現できる。」
アメリカ航空宇宙局(NASA)の出発点となったラングレイ研究所の門に刻まれている言葉。
一昨日聞いた講演会で講演者から仕入れた言葉。
講演タイトル 「宇宙ロケットに夢を乗せて」
講演者 株式会社
植松電機 専務取締役
植松 務 氏
北海道の「赤平」という町で数十名の社員さんと共に、本業のリサイクル重機
の製造開発のほかに、ロケット開発に取り組まれ、今や、小型の人工衛星の開発や、アメリカ民間宇宙開発企業との協同事業などもされている、
その中から、印象深かった言葉等を・・・・
「できない理由を考えるよりも、どうすれば、できるかを考えよう」
「一人では何もできないと思ってはいけない。
エジソンは一人しかいない。
プロ野球のイチロー選手は一人しかいない。
一人でも実現できる。」
「どうせ、無理。できっこないと思っていると、本当にできなくなる。」
「今日から、どうせ、できっこない(という考え方を)禁止しよう」
「できない」というのは、自分の中に「できない」という思い込みがあるから。
「そんなの誰もやったことがないのに、できるはずがないよ」と人に言われて育ってきて、それを自分の言い訳に使うことに慣れてしまったから。
子どもの未来も同じです。
学校の成績で未来を決めるのではなく、
「好き」で「のめりこめること」を応援してあげる。
大人も子どもも、のめりこめる夢を数多く持つことなんです。
「中学で先生に進路の相談をしたとき『僕は将来、飛行機とかパイロットとかの仕事がしたい』と言いました。
すると『馬鹿じゃないの。お前の頭でできるわけないし、そもそも芦別に生まれた段階で無理』と絶望させられたことがあります。
そして、ロケットを現実に作ったご本人の会社では、
「学校の先生も、銀行の融資係の人も、税理士さんも最初は誰も信じてくれなかった、小さな会社の本気のロケット開発。
でも、宇宙開発に必要なもののほとんどは近所のホームセンターで買いそろえられる材料で、1から作ることができた。」
「うちに建っている無重力実験棟、作ろうと思ったら 最初は3億円かかると言われました。
でもうちの会社の子たちが図面を引き、調べ、やってきた結果、結局2400万円ちょっとで建ちました。
彼らは2億7500万円くらい稼いだことになるんですね。」
「人工衛星を試験する装置があります。宇宙と同じような超真空状態、マイナス200℃という 環境を作り出す装置です。日本には茨城県つくば市という所にあります。一日600万円かかります。装置を買うと行ったら2億円と言われました。
いや、これは無理だなあと思ったけど、よくよく仕様書を見て調べたら作れそうだねということで、作ってみました。そしたら材料代だけで20万円で できてしまったんですね。」
「僕たちの作っているロケットも外部に委託したら、おそらく2千万円と言われましたけど 自分達で作ったら数万円です」
「うちの会社では、そういう、一応世界にも認めてもらえる宇宙開発をやっているんですけど、メンバーはと言いますと、大学を出た人間は僕以外に確か一人か二人しかいません。
今、ロケットエンジンを一所懸命に作っている子は工業高校を中退して、ラーメン屋さんでアルバイトしていた子です。ロケットの燃料を作っている子は、焼き肉食い放題の店で働いていた子です」
「好きが高じてロケット工学の本を読みふけっていた社員の若者が会社の代表としてアメリカに行ったら、学校の英語では点数は30点だったのにロケットの専門用語の会話が通じたうえに、図面も仕組みもよく解ったと大喜びで帰ってきたそうです。
ただ、レストランでは何も注文できなかったと…」
と、いった内容。
植松さんの会社には、老若男女問わず、年間2000人以上の見学者がくる。
子供達にロケットのキットを与え、悩んで、相談して、聞いて、作って、飛ばす。
その喜びを教える活動もしている。
ご本人の第一印象は、小学校・中学校時代にいた 「真面目な変った子」という印象。
オヤジも相当変った子だと思われていたのだろうが、どこで、思いを貫くことができなくなってしまったんだろうか・・・・・・
最後に、彼は「工夫をすることが大切だ。」と、力説されてた。