前回から続きます。
人の心は観音開き。内側から外に開く。相手が心を開いてもらうには、相手が話をする必要がある。
だから、真我カウンセリングでは、相手の話を『聞き』『聴く』ことがスタートです。
そして、聴くことのさらにその先がある。
真我カウンセリングでは、相手が悩み苦しみを表現していても、その悩み苦しみの奥に完全完璧の真我の心が在るという大前提に立つ。
三日月と満月のように、人の視界には欠けている月=三日月にしか見えなくとも、その実体はまん丸のお月さん=満月であるように、
悩み苦しみの渦中にいる中でも
相手は神である
相手は悩んでいない
相手は愛と感謝と喜びの心で溢れている相手は完全完璧である。
という『前提』で相手と対峙し、
相手の悩み苦しみに対して、カウンセラーが愛の光の鏡となって、その悩み苦しみの奥にある相手の完全完璧な心=『真我』で返していく。
カウンセラーの愛の鏡に相手の真我を映し出すのだ。
カウンセラーの愛の鏡を通して、相手は真我に気づき、目覚め、自分自身で自分の心を癒やし、自ら問題の答えを見つけていく。
だから、カウンセラーには知識も知恵も経験も技術も必要ない、人間であれば誰でもできるのです。
しかし・・これがなかなか上手くいかないのです。
なぜ上手くいかないのか・・
ここからが続きです。
どうして上手くいかないのか。
人は、相手の話を聞くときにどうしても過去の記憶や経験、そして自分の価値観の枠の中で聞いてしまうからです。
相手の言葉が呼び水になって自動的にそういった思いや感情が湧き出てしまうのです。
また、カウンセリングで『よし愛の光で返すぞ、愛で翻訳するぞ』という頭の作戦が、さらに自分の心を曇らせる。
作戦の世界で頭が一杯になり、相手の話が聞けなくなり、無意識に自分の作戦で相手を誘導しようとしてしまうのです。
相談者から喜ばれたい、感謝されたいという自分の欲求も邪魔をします。
自分がよく見られたいという思いが、相手の言葉を遮ってしまい、自分の耳を塞いでしまうのです。
まとめると、相手の言葉をきっかけにして、自分の心の声を聞いてしまうのです。相手の言葉を全く聴いていないのです。
だから真我カウンセリングにおいては、まず自分の邪心を廃し、クリアな心で、100%相手の話に集中しないといけません。
まさにスタートは『傾聴』です。
しかし、『100%集中しないといけない』という思いが強すぎると、この思いが邪魔をしてこれも上手くいきません。
以前、心の学校佐藤康行学長の真我カウンセリングの講座のスタートの研修で、1人の女性が前に出て、自分の悩みを話しました。
彼女が話し終わった後、佐藤学長より『今彼女が何を言ったか、どんな事で悩んでいるのか、手を上げて発表してください。』と参加者に呼びかけた。
30名の参加者が次々と、『彼女は・・と仰いました。』と手を上げて発表したが、1人も彼女を満足させる答えができない。
ピント外れの言葉ばかりを聞かされてる彼女の表情からは『誰も私の話を聴いてくれていない。』と落胆の表情が都度強くなっていく。延々と気まずい虚しい時間が続いた。
その様子を見ていた、講師の佐藤学長が『貴女は・・・という事を仰っていたんじゃないですか?』と投げかけると、落胆していた彼女の顔が晴れやかになり、『そうです。』と深く頷いた。
彼女が言っていたことを、正確に返せたのは、佐藤学長たった1人だけだった。
真我カウンセリングのスタート『言葉のオウム返し』ですら誰もできない。という現実が示されたのです。
佐藤学長はこう仰った。
『いいですか、皆さん。なぜこの事に午前中一杯の時間を使ったか。
それだけ人は人の話を聴こうとしていない。聴いていないという事なんです。
中にはある程度当たっているかなというのもあって彼女のジャッジもちょっと厳しすぎるかなというのもあったけど。
私は人の話を聴いていない、聴けていない。その事を知る事がスタートです。だから皆さん、しばらくの間は当分意識しないといけません。流れを変えるんです・・・』
真我カウンセリングのスタートは聴くこと。しかし聴こうとしてもなかなか聴けない・・・
じゃあどうすればいいのか?
この究極の答えは、それから約3年後、佐藤学長より示された。と私は理解している。
それを次回に書きます。
ありがとうございました。
※この真我カウンセリングの講座は、以前は二日間で16万円のセミナーでしたが、今は佐藤康行学長からバトンタッチした講師が受け継ぎ、月額会費1万円、1回の受講料3000円で受講できるようになったようです。
個人的には、まずカウンセリング講座の前に真我を体感できる講座(これも3000円)を受講した後にこのカウンセリング講座の受講をお勧めします。
ご関心ある方は『心の学校 佐藤康行』で検索しお問い合わせください。ズームでのセミナーも多数ありますので、全国どこからでも受講可能です。※