On the Corner

めぐりあいつむぎつづれおる日々を生きていく中で感じたことを

冬をのりこえる

2011-05-07 23:05:46 | Diary


4月のはじめ頃、仕事のついでに寄ってみた、いわて銀河プラザ。

東銀座にあるこのアンテナショップ、毎年の定期検診の帰りによく立ち寄る場所。
冷凍されている「ごま摺り団子」目当てに…美味しいんだ、これが。

ちょうどその頃はTwitterでもお花見自粛せずに東北のお酒を花見で飲もう、
という話題もあり、経済まわすのがまずは出来る被災地への支援なら、と
覗いてみたら、かなりのにぎわいでびっくり。
いつもこんなに人いませんて、というくらい、ご年配の方が多かったかな。
しかもテレビ局のカメラが入っていた。

お酒のコーナーはほぼ空になっていて、「南部美人」にはお目にかかれず。
小さな缶が10缶ほど残っていたのが、この「雪っこ」でした。



コーナーには「ひとりでも多くのお客様に味わって頂きたいので5缶まで」と
貼り紙がしてあった。

にごり酒…どぶろくとかマッコリみたいな感じかな?と何気なく手にとってみたら、
陸前高田市のお酒だった。壊滅してしまったまちのお酒。
4月までしか販売されない冬季限定のお酒ともあって、2缶を購入。

団子とあわせてレジで会計を済ませて振り向いたら、おもむろに向けられたマイク。
「今お酒買われましたよね?」「どうしてお酒を買われたんですか?」と
矢継ぎ早に質問されて面食らう。

Twitterでも話題になっているし、ここで買うことが少しでも役に立つなら、と
応えたら、「まさにそういうことを取材に来ているんです!」と満面の笑みで
Yahoo!ニュースのプリントアウトを見せられる。

「このお酒もってお花見に行きますかー?」「いえ、今繁忙期なので行きません」
「えー、行かないんですか~?行きましょうよ~」「…家で晩酌します」

桜は毎日歩きながら愛でているし、お酒も飲むよ!
自粛でもなんでもなく、花の下で宴会できる余裕と体力がないんじゃ!と
取材目的にあう答えを引き出そうとするインタビュアーをのらりくらりとかわし。

その後、ネットのニュースで目にした、酔仙酒造の記事

もしかしたら、この缶のへこみは…
製造年月日は2月。あの地震と津波を経験してきたお酒なのかもしれない。



結局買ってから1ヶ月ほど経ってしまったけど、自分おつかれ晩酌に頂きました。

原酒、アルコール度数20%。
東北らしい、というとあいまいすぎるけど、色白で素朴に強い味わい。
厳しい冬につくられるお酒らしい強さを感じたなぁ。

わたしが普通の消費をしているだけじゃ、復旧はおろか復興にはなかなか
至らないレベルだと思いますが、できることを細くとも長く、続けよう。

またこのお酒が造られる日が、一日でも早くくるように…

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