栄誉殿堂入りの大輪「エリナ」。たおやかなクリーム・イエローの花を咲かせる。丸弁高芯咲きの淡いクリーム・イエローの花が魅せる。
(2019-10 東京都 神代植物公園)
バラの系統 ハイブリッド・ティー【HT】
開花のしかた 四季咲き、一輪咲き
花径 12cm
花形 丸弁高芯咲き
香り 微香
樹形 直立ぎみのブッシュ樹形
作出情報 1983年 イギリス/ディクソン
備考 2006年 日本で開催された世界バラ会議で殿堂入り
別名「dicjana」「Peaudouce」
明るいクリーム・イエローの大らかな大輪花
中心が明るい黄色、外側にいくほど淡いクリームイエローになる品のよい花を咲かせるエリナ。花径12cmの丸弁高芯咲きの花は、たっぷりとした大らかさを感じさせます。
樹形は直立ぎみのブッシュ樹形で、樹高1.4mと枝がよく伸びます。花壇では後列に配置するとよいと多くアドバイスされています。香りは微香。
品種名の「Elina」は女性名に由来します。フランス語名の「Peaudouce」は「柔らかな肌」の意味。
2006年、バラの栄誉殿堂入り
エリナは、2006年に日本で開催された世界バラ会議で殿堂入りに選ばれたバラです。
その理由は花の美しさはもちろんですが、何よりこのバラの育てやすさが高く評価されたようです。耐寒性、耐暑性、さらに耐病性にも優れ、うどん粉病や黒点病になりにくい育てやすいバラです。ほぼ無農薬栽培も可能と書かれているサイトもあります。
とても優れた、初心者にもおすすめできる育てやすい品種ですが、意外と知られていません。
理由は同じ2006年にエリナとともに殿堂入りに選出された「ピエール・ドゥ・ロンサール」があまりに人気になりすぎたためでしょう。さらに、世界的なバラの流れとして、オールド・ローズの花形が好まれるようになっていったせいもありそうです。
少し不運なところもあって、あまり知られていないエリナですが、後世に残る素晴らしいバラのひとつです。