先日、朝に母が突然、耳が聞こえなくなったと言うのです。
元々、右耳はほとんど聞こえないのですが左耳もおかしくなったみたいで・・・。何も聞こえないし、少し血が出たと言うのです。
紙に救急車を呼ぼうか?と書いて見せました。そうしたら、そこまでしなくてもいいと。 いつもの耳鼻科の病院に連れて行ってほしいと言うのです。
大丈夫なんだろうかと悩みました。耳が聞こえなくなったら意思の疎通はほとんどダメになるのかと暗澹たる気持ちになりました。筆談になるなと・・・。
私が小学生の頃、母は耳の手術をうけています。右耳に話しかけても母はぽかんとしています。ほとんど聞こえないんです。
私は筆談で質問してから母を車に乗せて町の耳鼻科の病院に連れていきました。
一番乗りでした。紙とペンで会話をしながら診察へ・・・。
私も診察室へ入って行きました。ナースさんの言う事やドクターの言う事を
紙に書いて母に見せました。それで母は返事をしていました。
ドクターが細い銀の棒を持って耳の中に差し込んで何か作業をしていました。
聞こえますか?とドクターが訊くと母が突然、かなり聞こえるようになりました。と、言いました。私はびっくりしましたがほっとしました。右耳の治療をすると母はいつも眩暈がするようで、少しベットの上で休んでいました。
ドクターによると、耳掃除のし過ぎで傷がついて血がでて塊になったのだろうと言うのです。2~3週間は耳をさわらないでほしいとの事でした。
半年に1回は耳掃除に来てほしいとのことでした。(耳掃除と言っても普通の掃除ではなく耳の中をぐりぐりと引っ掻き回すような感じだと母は言っていました)母はわかってはいるんだけど、ひどい眩暈がするからね~と言っていました。それにしても私は呆然としてしまいました。
全く聞こえなかった母がまた普通に戻ったと・・・。まさに神の手ですね。
ドクターとナースさんに感謝、感謝です。思わず目頭が熱くなりました。
もう、母の、お世話の覚悟を決めていた私には信じられない事でした。
その後、2人でスーパーに寄ってお買い物をして家に帰りました。
ほっとしたものの、私がいなかったら両親はどうなっていたのだろうと思いました。私と娘も両親のお陰でここまでこられたようなものなのですが。
よちよち歩きの父と耳の遠い母。
老老介護になっていたんでしょうね。2人を見ていると私も頑張らなくちゃと思います。病院に通うのもお買い物もタクシーになってしまいます。
遅かれ早かれ引っ越ししなくちゃと思っています。
とにかく、母の耳が聞こえるようになって良かった。
幼い頃、母方の曾祖母が「みっちゃん、あんたのお母さんは体が弱いから、よろしく頼むね~。」と、言っていたのを思い出します。
まだまだ長生きしてもらわないと困るからね!と、母に言うとアハハと笑っていた母でした。